散歩の記事一覧

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平井さんぽコース!歩くほどに頬がゆるむ街と人
錦糸町のような繁華街も亀戸のような名所もない。どこにでもある普通の街に見える平井。でも大小ふたつの川を感じながら、寺町細道大店(おおだな)小店(こだな)に笑顔の人々、巡れば身も心も整う、のどかな風が吹く和みの街。
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どんなに忙しくてもお雛様を飾ってくれた母に、いつか「コロッケ作って」と言えますように
母との関係を一言で説明するのは難しい。私はマザコンなので、母が世界一の母親だと思っているし、生まれ変わってもまた母の娘がいい。しかし、その思いを本人に伝えたことはない。「お母さん大好き」と無邪気に言えるような関係性ではないのだ。私は物心ついたときから彼女に遠慮があり、心から甘えることができずにいる。たとえば、私は母に「〇〇作って」とおかずをリクエストしたことがない。以前YouTubeで好きなアイドルが「お母さんにチャーハンをリクエストしたらなぜかピラフが出てきた」というエピソードを話していた。それを見て私は、「お母さんにチャーハンをリクエストできる親子関係いいなぁ」と思った。よっぽど仲がよくないとできないことだ。しかし、それを友達に話すと「えっ、おかずのリクエストしたことないの? 子どもの頃は普通にしてたよ」と言われた。「えっ。そんな、おそれ多いよ」「おそれ多いって。親子でしょう?」親子でも、おそれ多いものはおそれ多い。我が家では献立は母が決めるから、出てきたものを食べるだけだ。私は母のコロッケが大好きだが、「コロッケ作って」と言ったことはない。言ったところで嫌な顔はされないと思うが、とてもじゃないけどそんなこと言えない。なんでと言われても、私と母はそういう関係なのだ。
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渋谷川はどこへ行ったのか?原宿・青山・神宮外苑の文教地区と風致地区を歩く
結局、何があったのか聞けないまま終わってしまった前回のデート。ああいう時にうまく優しくしてあげられないのがオレの欠点だ。とにかく気になってビクビク。何があったのかも聞けずに終わってしまった。とりあえず落ち着こうと思って何事もなかったように帰ったが、家に帰ってもずっと気になっていた。時間が経って少し落ち着いてきたぞ。さあ、勇気を出して次のデートに誘ってみよう。今回は、原宿・青山・神宮外苑だ。
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電池自販機ノスタルジア
昭和の時代、「自販機」は未来の象徴であったように思う。コインを入れてボタンを押せば、冷たい飲料や熱々のハンバーガーが出てくる。それはやがて来るオートメーション社会を予感させるものでもあった。
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我が唾は、想像しうる限り最悪の場所に落ちていた
「唾溜めゲーム」という遊びがある。より多くの唾を口の中に溜(た)められた方がすごい、というだけのシンプルな遊びだ。唾を飲み込まず、うがいをする要領で口の中で転がしているとどんどん溜まってくる。そしてある程度溜まったそれを一気に飲み込むとちょっと気持ち悪い味がするが、自らへ課したハードルを乗り越えたような不思議な達成感があった。ちなみにこれは幼少の頃私が独自に考え出してひとりでやっていた遊びだ。小学2年生の夏のある日。入学と同時に地域のスポーツ少年団で剣道を習い始めた私は、隣町の体育館へ遠征して試合に出場したものの、1回戦か2回戦で早々に敗退した。負けてしまったらもうやることはない。早く家に帰りたかったが、自分だけ勝手に帰るのは許されない。小1から小6まで全員の試合が終わるまでは会場にいなくてはならないのだ。仲間がいれば一緒に鬼ごっこでもできるが、私と同学年で仲が良かった池内君はまだトーナメントを勝ち上がっていて、他に遊び相手がいなかった。そうだ。この暇な時間を利用して唾溜めゲームをやってみよう。今までは10分くらい唾を溜めたら飲み込んでいたが、今日は限界まで挑戦するぞ。自己記録を更新するにはうってつけの日かもしれない。私はすぐにゲームを開始し、口をモゴモゴさせながら試合を眺めた。池内君は順調に勝ち上がり、見事決勝に進出。最後は惜しくも敗れたが、準優勝という立派な成績をおさめた。私は口の中がパンパンで声援を送ることはできなかったが、精一杯の拍手で池内君の健闘を称えた。全学年の試合が終了する頃には私の口内は過去最大量の唾で満たされていた。ハムスターのように頬が膨らみ、ちょっとでも気を抜けば口角からピュッと唾が飛び出してしまいそうだ。さすがにもういいだろう。自己記録は十分更新した。一気に飲み込んで終わりにしようとしたが、口の中で数十分溜め続けた唾は何やら自分のものではないような不快感があり、飲み込むことに強い抵抗を覚えた。無理やり飲み込んだら嘔吐(おうと)してしまう可能性がある。トイレに行って吐き出そうかと考えていると、剣道の先生から「おい、表彰式始まるからはよ並べ」と促された。そうか。まだ表彰式があった。この先20分以上この状態で耐えるのは難しいだろう。式が始まる前に急いでトイレの方へ走っていこうとするが、「はよ並べって言うとるやろが!」と頭ごなしに叱りつけられ、口の中が一杯で何も言えない私は、仕方なく引き返し列に並んだ。
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【作家・辻原登インタビュー】なぜ小説を書くのは時間がかかるのか? 付箋と原稿用紙で作り上げる壮大な建築物
現実と虚構を織り上げ、境界が見えない幻想的な作品を作り上げる作家・辻原登。実は氏の近作には、時折「散歩の達人」が登場する。これは素直にうれしいではないか! 7年ぶりのインタビュー取材は、神奈川県の自然公園から神保町、そして湯島を巡る長丁場となった。
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「ゆかた」はおしゃれ3文字略語の大先輩!?
夏場から秋の行楽シーズンにかけて、「ゆかた」を着たり見かけたりする機会は多い。手軽に和の風情を楽しめるファッションアイテムだが、その昔は今とはちょっと違う使われ方をしていたとか。略語の成り立ちを考えるうえでも、奥が深いことばだと、国語学者の小野正弘先生は解説する。
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辺鄙な道志川沿いの集落は、天上の地だった【ニッポン面影散歩/北丹沢の山麓、青根集落】
神奈川県の屋根、丹沢の北側と山梨県南東部の道志山塊の間を道志川が流れている。その川沿いに、かつて青根村といった集落がある。いまは青根といい、河岸段丘上に棚田や畑が耕され、頭上には大きな空が広がっていた。
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「ひとり」は日本人にとって特別なことば! 人数の数え方の不思議をスッキリ解説
交通新聞社発行の「旅の手帖」9月号で「清流ひとり旅」、「散歩の達人」9月号で「東京ひとりさんぽ」が特集されるなど、いま大注目(?)の「ひとり」。国語学者の小野正弘先生が、ことばの視点で掘り下げると、日本人の深〜い考え方が見えてきました。
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阿佐ケ谷駅からはじめる阿佐ケ谷・高円寺さんぽ〜商店街と公園を行ったり来たり……〜
夏は七夕祭りでにぎわう阿佐ケ谷パールセンターや、阿波おどりで有名な高円寺の商店街を巡る商店街さんぽを中心に、善福寺川の自然を楽しむ川沿い散策。途中、古刹や古社を巡りながら、杉並区の2大人気エリアの魅力を余すところなく楽しむ。
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駅のショーケース、たまには立ち止まって眺めたい
生活に不可欠な施設でありながら、あまり長居することを想定されていない場所、それが駅ではないだろうか。最近でこそ「エキナカ」に魅力的な店が増え、駅の滞在時間が長くなるような工夫がなされているが、それでも駅構内にボーッと佇んでいたりしたら、急いでいる人に舌打ちとともに突き飛ばされる危険性もある。ところが、そんな駅にショーケースが設置されていることがある。中に展示されているものはさまざまだ。ほとんどの人が足早に通過してしまうであろう駅に、ショーケースを設置する意味はどこにあるのだろう。
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天空の癒やしスポットで絶景とスイーツを堪能!『市川市アイ・リンクタウン展望施設』
千葉県市川市のJR市川駅前に建つ高層ビルを45階まで上ると、絶景が広がる展望施設がある。併設のカフェは知る人ぞ知る穴場スポット。地上150メートルからの景色を眺めながら市内の人気和洋菓子店のお菓子を月替わりで楽しめる。
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浮き城とはなんだ?浮かれた城代がいたからではない……。~のぼうさまが語る埼玉県行田市 前編~
______________________________________土地を知り尽くした地元の英雄(ヒーロー) たちと街を歩こう。コロナ禍が終わったらぜひ来てほしい名所名跡を、各地の英雄たちが散歩しながらご案内。 離れていても街の魅力を伝えたい!そんな想いとともに、各地のとっておきのスポットを紹介します。第1回は行田市で活躍するあの方に、行田の名所について語っていただきました!______________________________________ 埼玉県には戦国時代に天下統一を果たした豊臣秀吉が唯一落とせなかった城があったのだ。その名は忍城。そんなお城と城下の人、食、文化を紹介していこうではないか。読んでいるそこのキミも絶対この町に来たくなるハズ。先ずは前編として行田のシンボル的存在、忍城を案内しよう!
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護国寺駅からはじめる雑司が谷・池袋散歩 〜大変身中の池袋。緑豊かな雑司が谷は絶好の散歩道〜
スタート:地下鉄有楽町線護国寺駅ー(すぐ)→護国寺ー(20分/1.3㎞)→雑司が谷旧宣教師館ー(2分/0.2㎞)→雑司ケ谷霊園ー(19分/1.3㎞)→雑司ヶ谷鬼子母神堂ー(6分/0.4㎞)→古書 往来座ー(13分/0.9㎞)→自由学園 明日館ー(4分/0.3㎞)→豊島区立郷土資料館ー(1分/0.1㎞)→池袋防災館ー(8分/0.6㎞)→ゴール:JR.地下鉄・私鉄池袋駅今回のコース◆約5.1㎞/約1時間15分/約7100歩
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秘境を感じられる、白谷沢から棒ノ嶺へ【東京発日帰り低山さんぽ】
『散歩の達人 日帰り低山さんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。都県境付近にある秘境ムードたっぷりの渓谷歩きを満喫する。<埼玉県 飯能市・東京都 奥多摩町・青梅市>
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【鎌倉って、どんな街】鎌倉殿の13人の舞台は人気№1の観光地。海と山と寺と江ノ電があるいわば散歩のテーマパークなのだ。
2022年の大河ドラマの舞台となった街だが、ドラマがあってもなくても一年じゅう人影が絶えないのが鎌倉。「散歩の達人」も2年に1度は特集でお世話になっている、掘っても掘っても尽きることのない散策ネタの宝庫だ。丸ごと散歩のテーマパークのような街、何度でもじっくり歩いてほしい。
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寅さんの「それを言っちゃあ、おしまいよ」を、国語学者がコミュニケーション論的観点でひもとく!
8月27日は松竹映画「男はつらいよ」の第1作が公開された記念するべき日。寅さんを敬愛してやまない筆者の強い希望で、あの名ゼリフ「それを言っちゃあ、おしまいよ」を、国語学者の小野正弘先生に解説してもらった。短いことばのなかに込められた人間関係を保つ知恵と優しさを知ると、映画の深みがぐっと増してくる。
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田んぼには、人間が暮らしてきた痕跡がある【ニッポン面影散歩/富岡の棚田】
すでに失われつつある風景のなかに残像のように残っている古い日本的な風景。そんな風景は実は首都圏にもある。しかし、残されている時間はあまりないかもしれない。その残像を探しにいく本連載。初回は、山梨県上野原市・富岡の棚田を巡る。
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「あつい!」の反対は、冷たい? 寒い? 実は日本人の不思議な感覚を表すことばだった
2022年も、日本では記録的に「あつい」夏が続いている。「今日もあついですね……」という挨拶がおなじみになっていますが、ことばの背景を知っておくと、何気ないコミュニケーションがおもしろくなるかも。国語学者の小野先生に「あつい」を解説してもらうと、思いがけず日本人独特の感覚がみえてきた。
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倉庫街、工場が並ぶ埋め立て地、東京下町の夕暮れ……「さびしさ」を歩く
オリンピックの選手村を作るために様子がすっかり変わってしまったのですが、晴海ふ頭を歩くのが好きでした。あのあたり、戦後はまだ、ねじり鉢巻きで麻袋を担ぐたくましい男たちが荷の積み下ろしに汗を流していましたが、昭和も40年代に入ってコンテナが登場してくると、風景にさびしさが混じっていきました。同じ東京港でも、品川や大井にはガントリークレーンでどんどんと積み下ろしができる「コンテナふ頭」が生まれ、レゴブロックをはめこむように規格の揃った箱を一挙に運べる大量輸送時代へ向かっていきます。晴海ふ頭は、その波に乗り切れませんでした。
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