落書きに埋もれて何言ってるかわからない〈過言板〉グランプリ
文字が消えてただの白い板になってしまった看板を「無言板」と称して日々観察しているなかで、落書きやステッカーで元の文字がかき消されて読めなくなってしまったものに出合うことがあります。雑多なノイズがひしめき合って許容量をオーバーしていることから、これを「過言板」と名付けてみたらどうだろうかと前々回のコラムでも紹介しました。英語で名付けるなら「Too-much-saying board」。しゃべりすぎでノイジーな看板。都会の喧騒や溢れる情報に飲み込まれて自己を失いそうな現代人を象徴しているといっても過言ではありません。