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トリプルファイヤーの記事一覧

1〜10件(全30件)
ベストコーデを身に着けて、私は何度も竹下通りを往復した
現在では上着、パーカー、ズボン、靴と上から下まで全く変化のない格好で1シーズンを通してしまえるようになった私だが、高校時代はかなりおしゃれに気を配っていた。週に何度かは帰り道に古着屋へ立ち寄って入荷をチェックしたり、休日には定期的に高松へ遠征して安い服を買い集めた。どこかへ出かける際は鏡の前で服を当てコーディネートを考えるのはもちろん、夜に近所の友人宅へ行くだけの時も帽子やグラサンを身に着けてチャリを漕いだ。努力の結果、中学時代の一部の友人の間でファッションリーダー的評価を得ることに成功する。しかし肝心の高校のクラスメイトからは一切おしゃれな奴だと見なされなかった。制服が指定されている高校では...
若者はポップなアロハを着て、搭乗時間ぎりぎりにやってきた
香川の実家へ帰る際、飛行機を使うことがある。私はあまり飛行機が好きではない。乗っている時間自体は短いが、空港へ行く手間、持ち物検査、搭乗までの待ち時間、そして飛行機を降りて目的地へ向かう手間など諸々面倒だし、結局時間がかかる。予約しないと乗れないのも嫌だ。その点、新幹線はいい。東京駅か品川駅へ行ってちょっと待てばすぐに乗れる。実家の最寄り駅への乗り換えもスムーズだ。しかし運賃が高い。飛行機なら、時期によっては半額以下ですんだりするから悩みどころだ。その時も実家に帰る用があったのだが、かなり金欠だった。飛行機を探したところ、10月の閑散期のおかげで6000円程度でチケットが取れた。空港は羽田では...
完全なる無人駅で過ごした、世の中から隔絶された1時間半
行きたい行きたいと思いながら行ったことのない場所がたくさんある。ロシアでオーロラ見てえなあ、インドでカレー食べてえなあ、車でルート66を爆走してみてえなあ、なんてことをよく友達と話す。他にどこか行きたいところなかったっけ、と考えている時、頻繁に脳裏に浮かんでくる場所がある。山間の草っぱら、どこを見ても誰もいない風景。私は一度そこに行ったことがあって、時々無性に行きたくなる。しかしそこがどこなのかはっきり知らない。
絶対私が正しくても、なぜ大垣はかたくなに認めないのだろうか?
私が属するバンド、トリプルファイヤーのドラム担当・大垣とは大学1年以来の長い付き合いだ。大垣はメンバーの中では比較的人当たりがよく陽気な雰囲気を持っているため、初対面のバンドと楽屋が一緒になった時などは彼の積極的なコミュニケーションに助けられる。メンバーで唯一、正社員として働いている常識人でもあるのだが、たまにちょっと変だなと思うことがある。今までの付き合いの中で気になったのは、時折私の主張をかたくなに認めない点だ。かなり前の話になるが、本番前の楽屋で「外食チェーンでどこが一番お金を掛けずお腹いっぱいにできるか」を論じ合ったことがあった。私の答えはずばり、「はなまるうどん」である。高校の部活の...
祖父の訃報を受けて故郷に帰る時、その弁当を選べる姉は頼もしかった。
兄弟がいて良かったな、と一番思うのは肉親が亡くなった時かもしれない。大学1年の夏、実家で一緒に住んでいた祖父が亡くなった。80を過ぎても竹藪から竹を切り出してホウキを作ったり、神社の石段を掃除したりしていた祖父だが、足腰が弱って部屋から出なくなってからは急速に老いが進行し、意識が朦朧としていることも増えた。寝たきりになって近所の病院に入院した時、きっともう家に帰って来ることはないだろうと思った。受験が終わって上京し新鮮な日々に胸を躍らせていた私は、祖父を思い出すことも減っていた。亡くなった知らせを聞いた時、せめてもっと見舞いに行っておけば良かった、朦朧とする意識の中で途切れ途切れにでも祖父の人...
ラジオに出るときはお酒を飲む。という行為は果たしてNGか?
お酒が飲めるようになって以降、ことあるごとにその力を借りながら生きて来た。学生時代の就活やバイトの面接、男女混合の飲み会、上司に謝罪の電話を掛ける時も、事前にお酒を飲んで外交的な自分を取り繕って挑むようにしていた。ライブの前は250mlくらいのペットボトル焼酎を1本、コンビニのお茶で割って飲むのが長年のルーティンになっている。たまにテレビやラジオに出る時にも、ある程度お酒を飲んでおく。積極的な発言が求められる場で萎縮して何も話せず、負のオーラを発散するだけで終わったことが度々あった。お酒は私にとってコミュニケーションを取るための特効薬のようなものだ。適当にやってもなんとかなるっしょ、と舐めた気...
一瞬で天国と地獄を両方味わった“合コンのハシゴ”というすごい事態
合同コンパ、いわゆる合コンに誘ってもらうことがたまにある。呼ばれたらうれしいので用事がない限り参加するが、誘いは半年に1回あるかないかだ。しかし1度だけ、一晩で2件の合コンをハシゴした忘れられない夜がある。バイトで知り合った友人が呼んでくれた合コン。彼は若手の芸人で、他の参加者も自分以外はみな芸人だった。初対面の芸人のノリに置いてけぼりにされないか不安だったが、恐れていたギャグを披露しあうような空気にもならず、穏やかに楽しく合コンは進行した。開始から2〜3時間が経ち、女子たちとも打ち解け切ったように感じられた頃。「そろそろ二次会でも行きましょう!」との誘いに対する彼女たちの反応は、予想外に芳し...
高校3年の吹奏楽四国大会前日、宿舎前で私と彼女に起こったこと
高校では軽音楽部に入りたかったが、私の高校には軽音楽部がなかった。迷った末、吹奏楽部に入ることにした。吹奏楽にあまり興味はなかったが、今後バンドをやるなら音楽関係の部活をやっておいた方がいいと思ったのだ。あえて女子の多い環境に身を置くことで、女子の前だと挙動不審になってしまうコミュニケーション能力の低さを叩き直す意図もあった。楽器はコントラバスを希望した。コントラバスはエレキベースと構造が近く、練習の成果をバンドに反映しやすいだろうと思ったし、当時ビールのCMでいかりや長介がコントラバスを弾いていた姿がかっこよくて憧れたのもある。4月の終わり頃、私が入部届を出した時点でほとんどの楽器の枠は埋ま...
受験で姉の家に泊まり込んだら、何気ない話し方で金を要求された
大学受験の時期、滑り止めなども含めて2週間ほど東京に滞在する必要があった。ちょうどその頃10歳上の姉が東京で会社員をしていたので、しばらく姉の住む高円寺のアパートに泊めてもらうことになった。東京に行ける時点で高揚していたが、雑誌「たのしい中央線」や大槻ケンヂのエッセイでよく知っていた高円寺で短期間でも暮らせるというのは私にとって現実離れしたうれしいことだった。東京の大学を受験するクラスで仲がいいメンバー3人と羽田に着き、モノレールで浜松町に向かうと東京タワーが見えた。誰からともなく、せっかくだから昇っていこうか、ということになった。東京タワーの安い方の展望台に昇り、360度の景色を見渡す。「い...
あのベテラン警官から受けた、高圧的職務質問が忘れられない
警官からの職務質問、いわゆる職質を受けたことが過去に4、5回ある。職質を受けるということは、「こいつは何らかの罪を犯しているのではないか」と疑われているということだ。警官は疑うのが仕事なので仕方がないのだろうが、やはり人から疑われるのはいい気がしない。しかし警官のそういった活動のおかげで日本の治安が守られているのだろう。なので私は職質されても変に不機嫌な顔をせず、穏やかに微笑みながらポケットの中身を見せる。2、3分も普通に対応していれば何事もなく解放される。しかしそんな善良な一般市民の私にも、腹が立ちすぎて「逆に悪いことしてあいつらを困らせたい」と非行少年のような気持ちにまでさせられた、忘れら...

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