あの人の行きつけ

人はどうやって店を行きつけにするのか。行きつけの店は、その人の暮らしとどのようにかかわってきたか。コロナを経て外食と出会いなおした人びとはいま、飲食店とどう向き合っているのか。

行きつけをもたない「私」がそんな問いを胸に、気になる人の行きつけに連れだしてもらう連載。

最新記事

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人気フードライター・白央篤司が10年通う、日本酒と旬の料理がうまい店。渋谷『立呑み なぎ』
約1年、さまざまな人の通う飲食店と暮らしを追いかけてきた本連載が今回で終了する。この「あの人の行きつけ」を企画するとき私の頭にあったのは、フードライター・白央篤司(はくおうあつし)さんの存在だ。彼が2023年に発売した著書『名前のない鍋、きょうの鍋』は、鍋という自由度の高い料理を通して人びとの暮らしを見つめていた。食は人の生活にぴたりとくっついて分かつことができない。そのさまがくっきりと描かれたこの本が好きだった。そこからヒントをもらった連載の最終回ということで、どうか最後にと白央さんにご登場を願い、行きつけに連れだしてもらった。

この連載の記事一覧

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大俳優を25年支え続けるマネージャーの行きつけ。国立のビストロ『ウマノワ(Umanois)』
みなさんには「行きつけ」と呼べる店があるだろうか。残念ながら私にはまだない。人はどうやって店を行きつけにするのか。行きつけの店は、その人の暮らしとどのようにかかわってきたか。コロナを経て外食と出会いなおした人びとはいま、飲食店とどう向き合っているか。そんなことを知りたくて、気になる人の行きつけへ連れだしてもらうことにした。今回は、25年間ある大物俳優を支えるマネージャー・日塔謙太郎(にっとうけんたろう)さんの行きつけへ。
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国内外で活躍するイラストレーターの“モチベになる”カレー店。都立家政の『chamame』
今回は、国内外で活動する気鋭のイラストレーターmegumi yamazaki(めぐみやまざき)さんの行きつけへ。イラストレーターとしてコツコツと作品をつくっては発表しつづけ、精力的に個展を開催するmegumiさん。六本木ヒルズ展望台「東京シティービュー」での展示や、台湾の交通系ICカード「EASY CARD」へのイラスト起用など、クライアントもどんどん大きくなって活躍の場を広げてきた。
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365日ホテル暮らしで世界を駆けるITノマドワーカーが東京に来るたび通う新橋の居酒屋『烏森百薬』
「来週からしばらく名古屋~高松にいて……」取材日を決めるのは、予定があるかどうかではなく彼のいる場所だった。小川靖人(おがわやすひと)さんは、2021年からホテル暮らしをつづけている。出張の多い仕事ではなく、彼自身の生活に拠点がない。そんなノマドワーカーが東京にいるときに通う行きつけの店で、暮らしぶりを聞かせてもらう。
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酒場を飲み歩いて十数年。人気ライター・パリッコが通う新宿のパワースポット的タイ料理屋
あらゆる酒場を飲み歩いては読者に届けてきた、人気酒場ライターのパリッコさん。著書も多数あり、これまで雑誌『散歩の達人』やこの「さんたつ」でも連載してきたためご存じの方も多いはず。そんな数え切れないほどの酒場を訪ねてきたパリッコさんが連れていってくれた行きつけと、パリッコさんに聞く「酒のつまみ話」を、今日はみなさんにおすそわけしたい。
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美容師で経営者で母親。すべてを軽やかに背負う人、英香さんが頼りにするアジア料理店
今回私を連れだしてくれたのは美容師の英香(ひでか)さん。表参道の美容室『une』の経営者で、2児の母でもある彼女の毎日はもちろん忙しい。英香さんの暮らしを支える店で一緒にごはんを食べながら、彼女の転がるような日々について話をきいた。
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仕事も育児も飲みも、人とのつながり。“人たらし”の弁護士が通う喫茶店みたいな居酒屋『笑酒』
「今日は子どもたちのお迎えまで、飲ませてもらいます!」満面の笑みでそう言い、おもしろいほど次々とグラスを空けてゆく櫻井康憲(さくらいやすのり)さんは、弁護士であり2児の父。いや「酒飲みの」弁護士で2児の父、と紹介するのが正しい気さえする。保育園のお迎えの時間まで、行きつけの店で飲みながら話を聞いた。
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産婦人科医からニッチ分野の開業医へ。妥協なく心地よい場所を選びつづける人が12年間通うイタリアン『GINZA TAPPO』
「婦人科形成」という医療分野を知っているだろうか。喜田直江(きだなおえ)さんは、銀座に婦人科形成の専門クリニックを構える開業医だ。ここでは喜田さんの普段の呼び名である「なおえ先生」と表記しよう。今回は、なおえ先生が10年以上通いつづけるイタリアンでワインと料理をいただく。医師としての仕事や暮らし、そして店との付き合いについてじっくりと聴いた。
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音楽シーンを静かに照らすデザイナーの、暮らしに欠かせない店。下高井戸・コーヒー豆専門店『南蛮屋 樹』
飲食店を教えてもらう本連載で今回はちょっとした番外編? グラフィックデザイナーの岩本実里(いわもとみさと)さんが、行きつけのコーヒー豆の店へ私を連れだしてくれた。音楽まわりをメインに幅広く制作を行う岩本さんの暮らし、そして彼の生活に欠かせないブレイクタイムを支える店について、丁寧にドリップされたコーヒーを飲みながら話を聴く。
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清澄白河の老舗ガラス工場の3代目が、深川とともに愛してやまない焼き鳥屋『APOLLO』
下町らしい空気を残しながらおしゃれな店が立ち並ぶエリアとして人気の清澄白河。この清澄白河から、東京都や国の指定伝統的工芸品である「江戸切子」を世界へ届けるガラス加工工場『椎名切子(GLASSーLAB)』がある。今回は、工場の3代目代表を務める椎名隆行(しいなたかゆき)さんが通う店へ連れだしてもらった。焼き鳥と酒を楽しみながら、工場だけでなく地域全体を盛り上げるべく奔走する椎名さんの暮らしについて聞く。
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酒も料理も350円! オペラ歌手をしながら3つの飲食店で働く大門さんがホッと深呼吸する板橋『立ち飲みBEBE』
大門泰子(だいもんやすこ)さんとの出会いは、2023年、本連載の取材でパリッコさんに連れていってもらったタイ料理屋『モモタイ』の広報担当としてだった。パンチのあるピンク髪の彼女から繰り出される丁寧な言葉遣いとやわらかいお人柄。この人はいったい何者? 聞けばなんとオペラ歌手をされている。さらに『モモタイ』だけでなく他2つの飲食店でも働いているとのこと……ますます何者なんだ! どうにも気になってしまい、声を掛けさせてもらった。
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コスパ重視のIT社長が通う、コスパで語り尽くせぬ名店。三ノ輪のバー『Lyphard(リファール)』
時間とお金はなく、情報がありすぎる。そんな現代を生き抜くためコスパ(コストパフォーマンス)を気にするのはもはや当たり前の仕草かもしれないが、どういうときにコスパを重視するか、コスパをどう捉えるかは、人によってかなり幅があるようだ。今回は、自称「コスパ中毒」のIT社長・沢辺敦志(さわべあつし)さんが行きつけのバーを教えてくれる。おいしい酒と食事をいただきながら、飲み食い語らう場におけるコスパとはいったい何かを考えさせられる夜になった。
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“パラダイス”を追求する音楽プロデューサーが通う、アート空間で飲めるスタンド。日本橋『STAND BnA』
東京に暮らしていると「音楽やアートの領域にいる、よくわからないがすごい人」とたまに出会う。今回連れ出してくれたカワムラユキさんも、私にとってそのうちのひとりだった。謎多き彼女がいったい何を考え、どのように生活しているのか。行きつけの店でおいしい酒とスイーツをいただきながらじっくり話を聞いた。
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人気フードライター・白央篤司が10年通う、日本酒と旬の料理がうまい店。渋谷『立呑み なぎ』
約1年、さまざまな人の通う飲食店と暮らしを追いかけてきた本連載が今回で終了する。この「あの人の行きつけ」を企画するとき私の頭にあったのは、フードライター・白央篤司(はくおうあつし)さんの存在だ。彼が2023年に発売した著書『名前のない鍋、きょうの鍋』は、鍋という自由度の高い料理を通して人びとの暮らしを見つめていた。食は人の生活にぴたりとくっついて分かつことができない。そのさまがくっきりと描かれたこの本が好きだった。そこからヒントをもらった連載の最終回ということで、どうか最後にと白央さんにご登場を願い、行きつけに連れだしてもらった。
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