スタート:地下鉄有楽町線・大江戸線月島駅ー(7分/0.5㎞)→住吉神社ー(1分/0.1㎞)→佃公園ー(3分/0.3㎞)→石川島資料館ー(3分/0.3㎞)→石川島公園ー(13分/0.9㎞)→明治丸ー(27分/1.9㎞)→清澄庭園ー(5分/0.4㎞)→深川江戸資料館ー(5分/0.41㎞)→ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ(15分/1.1㎞)→木場公園ー(14分/1.0㎞)→木場親水公園ー(17分/1.2㎞)→富岡八幡宮ー(4分/0.3㎞)→深川不動堂ー(2分/0.1㎞)→ゴール:地下鉄東西線・大江戸線・門前仲町駅
今回のコース◆約8.5km/約1時間56分/約1万1500歩
1 住吉神社
大阪の住吉大社を勧請
徳川家康の江戸入府に伴って摂津国(現大阪)から佃島に移住した漁師たちが、故郷の住吉大社の分神霊を勧請して正保3年(1646)に創建。海運業や渡航安全の神様として信仰されてきた。後に埋め立てられた月島、勝どき、豊海、晴海の氏神でもある。壮麗な八角御輿が繰り出す例大祭は8月6・7日。
2 佃公園
歴史を垣間見るリバーサイドパーク
隅田川沿いの佃大橋と中央大橋の間にある公園で川沿いにはテラスが設置されており、近隣の人が釣りや散歩、ジョギングなどを楽しんでいる。常夜灯のような形をした建物が印象的な石川島燈台跡は、慶応2年(1866)に隅田河口や品川沖を航行する船舶のために築いた灯台を復元したもの。
3 石川島資料館
近代日本の造船業が産声を上げた場所
嘉永6年(1853)、水戸藩主徳川斉昭によって創設された石川島造船所(現IHI)。ここは日本における近代的造船業の発祥の地であり、かつての佃工場があった場所。IHIの歴史をはじめ、石川島、佃島の歴史・文化を貴重な資料やジオラマ模型などで紹介する。
4 石川島公園
隅田川と橋を眺める絶景スポット
佃島の西、佃公園から続く晴海運河沿いから豊洲運河に沿って相生橋まで続くリバーサイドパーク。最も北側にあるパリ広場は、御影石を敷き詰めた円形の広場で、目の前に中央大橋、隅田川の上流部は永代橋の向こう側にスカイツリーが見える。夜景の美しさでも知られる。
5 明治丸
明治天皇が乗船した補助帆付汽船
明治7年(1874)にイギリスで建造。国内現存唯一の鉄製機帆船として国の重要文化財に指定される。明治丸の歴史を紹介する明治丸記念館や100年にわたる商船・海事教育で使用された機関類(1F)、航海計器類(2F)、歴代練習船の遺品、模型などを展示する百周年記念資料館も見学できる。
6 清澄庭園
池の端に連なる名石の飛び石
豪商・紀伊國屋文左衛門の屋敷跡と伝わる。享保年間(1716~1736年)には下総国関宿の藩主・久世大和守の下屋敷となり、その頃にある程度庭園が形づくられたという。明治11年(1878)に三菱財閥の創業者・岩崎彌太郎が買収し、回遊式林泉庭園として整備した。全国の名石を配した造園に特徴がある。
7 深川江戸資料館
江戸時代にタイムスリップ
地下1階から地上2階の吹き抜け空間に、江戸時代末期(1840年頃)の深川佐賀町の町並みを想定復元した展示がメイン。長屋での暮らしを中心に、当時の人々の生活をリアルに、等身大で感じられる展示となっている。ボランティアによる解説もある。
8 ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ
清澄白河のコーヒーブームの火付け役
カリフォルニア州オークランド発祥のコーヒー店の日本第1号店で、2019年10月にリニューアル。提供されるコーヒーは、豆の原産地から抽出にいたるまで各工程にこだわったシングルオリジンコーヒーが中心。ここでしか味わえない限定フードメニューとともに、楽しめる。
9 木場公園
広大な水と緑の森林公園
かつてここに集まっていた木材関連の会社が新木場に移転後、水と緑の森林公園として整備された。約23万8000㎡の敷地は中、北、南の3地区に分かれ、全長250mの木場公園大橋が各地区を連絡する。噴水広場では毎年10月になると木場の伝統芸「木場の角乗」などが行われる。四季の花が咲く都市緑化植物園を併設。
10 木場親水公園
江戸情緒あふれる園内に木場をしのぶ
木場駅近くから仙台堀川にかけて南北900mにわたる親水公園。園内には、木製の太鼓橋や行灯風の街灯、石積みの掘割などを整備し、水辺には和船を置くなど、江戸情緒を感じられる公園になっている。園内北側には、江戸初期から現在にいたるまでの江東区周辺の歴史を地図とともに解説するパネルも展示。
11 富岡八幡宮
毎月1・15・28日が縁日
寛永4年(1627)、当時永代島とよばれていた隅田川河口の州に創建。江戸時代には徳川家の手厚い庇護を受け、社殿などを造営してきた。江戸勧進相撲発祥の地で、境内に歴代横綱の石碑が立つ。毎年8月15日前後に行われる深川八幡祭(別名水掛け祭)は、江戸三大祭りの1つ。
12 深川不動堂
成田山の出開帳を起源とする寺院
元禄16年(1703)に、近くの深川永代寺で成田山新勝寺の出開帳が行われ、五代将軍綱吉の生母・桂昌院も参拝したという。これにちなみ、明治14年(1881)に不動堂を建てたのが始まり。文久2年(1862)建築の旧本堂は区内最古の木造建築。外壁を梵字で埋め尽くした新本堂も圧巻。
13 割烹みや古
池波正太郎にも愛された深川めし
大正13年(1924)創業で、和風の落ち着いた佇まいに歴史を感じる。深川めしを最初に出した店といわれ、深川産のアサリを昆布出汁で炊き込みご飯風に仕上げ、曲げわっぱに盛る独特のスタイル。吸い物と小鉢が付くランチの深川めしセットは1760円。
14 深川煉瓦亭
和テイストを感じる洋食の老舗
昭和3年(1928)、銀座の『煉瓦亭』から一番最初ののれん分け。外観は銀座本店と同じようなレンガ造り。現在は2代目と3代目が並んで厨房に立つ。醤油で味を調えたポークソテー1210円(ライス240円~)、野菜や肉の旨味が凝縮したメンチカツ980円がおすすめ。
取材・文・撮影=アド・グリーン
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