理化学器具とコーヒーの楽しい組み合わせ『理科室蒸留所』

伝統的な水出し珈琲ブラック400円、ジンジャーマサラ珈琲550円。
伝統的な水出し珈琲ブラック400円、ジンジャーマサラ珈琲550円。

窓の外からでも気になる、大きく組まれた実験器材のような装置。丸フラスコに入った水が1秒に1滴落ち、挽いた豆に浸透して6時間ほどかけて作られる水出しコーヒーが名物だ。豆はブラジルベースのブレンドを使用。濃厚ながらもカフェインが少なくすっきり飲める。蒸留した高知産の無農薬ショウガと複数のスパイスを煮出して牛乳で割ったジンジャーマサラ珈琲も刺激的でユニークな味わい。

水出しコーヒーを保存するストレージボトル。
水出しコーヒーを保存するストレージボトル。
店内では理化学器材も販売。
店内では理化学器材も販売。
水出しの装置は、コックをひねって水の落ちる量を調整する。
水出しの装置は、コックをひねって水の落ちる量を調整する。

『理科室蒸留所』店舗詳細

住所:東京都江東区平野1-13-12/営業時間:12:00~16:00/定休日:不定(HPで確認)/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩5分

倉庫を生まれ変わらせたリノベーションカフェ。『fukadaso cafe』

解体一歩手前だった倉庫をカフェに。
解体一歩手前だった倉庫をカフェに。

築50年の倉庫をリノベーションしたレトロなカフェ。昭和の空気が流れるような懐かしさと、今どきの新しさが融合したおしゃれな建物を一目見ようと、遠方からもお客さんが訪れる。広い空間の中にはヴィンテージの家具がゆったりと配置され、忙しい毎日の合間に心を休めるのにぴったりだろう。素朴な味わいの固めのプリンも大好評。土日は売り切れることがほとんどだというから、週末の早い時間や平日に訪れてみよう。

プリン400円。もっちりとした台形がかわいい昭和系。
プリン400円。もっちりとした台形がかわいい昭和系。

『fukadaso cafe』店舗詳細

住所:東京都江東区平野1-9-7-101/営業時間:13:00~18:00/定休日:火・水/アクセス:地下鉄清澄白河駅から徒歩5分

手作りのおにぎりとスープに癒される。『Cafe 清澄』

常緑樹が見えるふたつの窓は、天然の絵画のよう。
常緑樹が見えるふたつの窓は、天然の絵画のよう。

清澄白河の名所・旧東京市営​店舗向住宅をリノベした『Cafe 清澄』。おにぎりセットや、佐賀県嬉野産の和紅茶、手作りのケーキが特に好評だ。築90年を越える建物を愛でるのはもちろん、ディスプレイされた本を手にとったり、窓から見える緑をぼんやり眺めたりと、見どころもたくさん。静かな時間がゆっくりと流れる空間で、自分だけのひとときを過ごそう。

おにぎりセット600円。具を2種類選べるおにぎりは、宮城県産のササニシキを使用。シンプルながら丁寧さを感じる野菜たっぷりのスープも美味。
おにぎりセット600円。具を2種類選べるおにぎりは、宮城県産のササニシキを使用。シンプルながら丁寧さを感じる野菜たっぷりのスープも美味。
手づくりのスイーツ類が日替わりで登場する。自慢のガトーショコラ430円は2種のチョコを合わせた濃厚な甘さ! 渋みがなく、すっきりとした和光茶400円と一緒にどうぞ。
手づくりのスイーツ類が日替わりで登場する。自慢のガトーショコラ430円は2種のチョコを合わせた濃厚な甘さ! 渋みがなく、すっきりとした和光茶400円と一緒にどうぞ。

『Cafe 清澄』店舗詳細

住所:東京都江東区清澄3-3-31/営業時間:11:30~18:00/定休日:火・水・木/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩7分

地元民の憩いのカフェでスペシャルな一杯を『The NorthWave Coffee』

ドリップコーヒーとアイスコーヒーは好きな豆を選んで注文を。値段は豆の値段に応じて変わり、 苦味と甘みのあるブラジルは350円。
ドリップコーヒーとアイスコーヒーは好きな豆を選んで注文を。値段は豆の値段に応じて変わり、 苦味と甘みのあるブラジルは350円。

自家焙煎の豆が並ぶ『The NorthWave Coffee』は地下鉄清澄白河駅から小名木川を越えたところにある高橋のらくろード(高橋商店街)に店を構える。地元のお客さんが足しげく通うことで有名なコーヒー専門店だ。ハンドドリップで淹れる丁寧な一杯を堪能できるとして評判が高い。豆に詳しくなくても、自分好みの一杯が見つかるよう一通りの味がそろっているのがうれしいところ。コンパクトな店内で、最大限に豆の魅力を引き出す店主の職人技が光る。

ドリップの様子を目の前で見られるのも楽しい。
ドリップの様子を目の前で見られるのも楽しい。

『The NorthWave Coffee』店舗詳細

住所:東京都江東区高橋14-24/営業時間:7:00~9:00・12:00~19:00(金は7:00~9:00・12:00~21:00、土は11:00~21:00、日は11:00~19:00)/定休日:不定/アクセス:地下鉄新宿線・大江戸線森下駅より徒歩3分

ポークジンジャーが絶品!『Cafe GINGER.TOKYO』

地元の人の胃袋をつかむ、ボリュームたっぷりのポークジンジャー1200円。カフェ巡りに来るお客さんからも好評。
地元の人の胃袋をつかむ、ボリュームたっぷりのポークジンジャー1200円。カフェ巡りに来るお客さんからも好評。

清澄通りに立ち並ぶ旧東京市営店舗向住宅の向いのビルの2階に店を構える。メニューはパスタやタコライス、バターチキンカレーなど、いわゆるカフェめしが中心だ。中でもポークジンジャーが特に人気。甘辛いジンジャーソースとポークの相性は抜群で、ご飯がすすむ味。すっきりとしたジンジャーエールも大人気だ。店内はたくさんのレコードや本が置かれ、ギャラリーも有するユニークな空間。

7インチレコード専門店がカフェの中に。
7インチレコード専門店がカフェの中に。
旧東京市営店舗向住宅が正面に見えるカウンター席。
旧東京市営店舗向住宅が正面に見えるカウンター席。

『Cafe GINGER.TOKYO』店舗詳細

住所:東京都江東区平野1-8-1 SAN-IWAビル2階/営業時間:月~木11:00~15:00(金は11:00~15:00・17:00~20:00、土・祝は11:00~17:00。※祝はスタッフが確保できた場合のみ営業)/定休日:日/アクセス:地下鉄清澄白河駅より徒歩4分

健康的で心がやすらぐママの手作りのような味『mammacafe151A 』

大根、にんじん、れんこん、玉ねぎ、しめじ、国産の牛肉…。具だくさんのハヤシライス950円。お米は栄養がとれる5分づき。
大根、にんじん、れんこん、玉ねぎ、しめじ、国産の牛肉…。具だくさんのハヤシライス950円。お米は栄養がとれる5分づき。

『mammacafe151A(マンマカフェ イチゴイチエ)』は、イタリアの家族思いのマンマが作るような、心のこもった食事やスイーツを楽しめる。どれも新鮮な素材をそのまんま活かした素朴な味わいだ。安心・安全にこだわり、食材はできるだけ有機栽培や無農薬のものを使用する。木場公園を借景にしたゆとりのある店内はおひとり様も家族連れも居心地よし。お客さん、生産者、食材や器が巡り合う、一期一会のひとときを過ごそう。

みずみずしいピクルスは野菜が7種も入る。できるだけたくさんの食材を使うのも『mammacafe151A 』のこだわり。
みずみずしいピクルスは野菜が7種も入る。できるだけたくさんの食材を使うのも『mammacafe151A 』のこだわり。

『mammacafe151A』店舗詳細

住所:東京都江東区平野3-4-6-101/営業時間:8:00〜17:00LO/定休日:月(祝の際は火)/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅より徒歩12分

開放的な空間に憩う地元の常連たち『オールプレス エスプレッソ 東京ロースタリー&カフェ』

地元の人たちにも憩いの場として親しまれる。
地元の人たちにも憩いの場として親しまれる。

ニュージーランドに本社を構え、2019年で創業30周年を迎えるロースタリー&カフェの清澄白河店。天井が高く、柔らかな陽の光が差し込む店内では、美味しいコーヒーはもとよりサンドイッチやケーキも楽しめる。店の奥には巨大な焙煎機が配置され、焙煎したての香り高いコーヒー豆を購入することも可能だ。2014年のオープン以来、地域のコミュニティとして地元民に愛されている。ミルクの優しい甘さがクセになるフラットホワイトで、ほっとひと息。

店の奥にある巨大な焙煎機でロースト。
店の奥にある巨大な焙煎機でロースト。
トレーニングを積んだバリスタの妙技。
トレーニングを積んだバリスタの妙技。

『オールプレス エスプレッソ 東京ロースタリー&カフェ』店舗詳細

住所:東京都江東区平野3-7-2/営業時間:10:00~17:00(土・日・祝11:00~18:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄大江戸線・半蔵門線清澄白河駅から徒歩8分

ブームに拍車をかけた日本1号店『ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ』

ゲストの目の前でドリップされるコーヒーを目の前で眺められるのも醍醐味。
ゲストの目の前でドリップされるコーヒーを目の前で眺められるのも醍醐味。

2015年のオープン以来、全国のコーヒーファンに愛され続けている『ブルーボトルコーヒー』は、今や清澄白河の代名詞。2019年10月にはコーヒーの美味しさとホスピタリティはそのままにカフェスペースの拡張とフードメニューを大幅リニューアル。ゆっくりとくつろげるカフェスタイルへ一新した。現在は利用者の約4割は常連さんというほど、地域に根ざし愛されるカフェに。清澄白河らしい唯一無二なローカルカフェに進化している。

47席あるが、かなりゆとりのある空間。店舗内での感染対策もしっかり行われており、安心して利用できるのも嬉しい。(写真=ブルーボトルコーヒー)
47席あるが、かなりゆとりのある空間。店舗内での感染対策もしっかり行われており、安心して利用できるのも嬉しい。(写真=ブルーボトルコーヒー)

『ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ』店舗詳細

街の情報が集まるコーヒーめぐりの拠点『ARiSE COFFEE ROASTERS』

「飲んで行きますか?」と、焙煎士の店主・林大樹(たいじゅ)さんが超フランクに声かける。苦みなく果肉のような酸味が弾けるコーヒーと、年齢も国籍も取っ払った人間味あふれる接客が持つインパクトは強烈だ。林さんの噂は海を越えて伝わり、海外の同業者も頻繁に訪問。焙煎は閉店後。昼間は荷物に埋もれる焙煎機が稼動する。

「現美行くなら絶対寄ろうと、目指して来ました」と、店先で味わう若者。
「現美行くなら絶対寄ろうと、目指して来ました」と、店先で味わう若者。
店を構える平野交差点あたりは寺院が多く、路地を入ると製本所から軽快な機械音が聞こえる。
店を構える平野交差点あたりは寺院が多く、路地を入ると製本所から軽快な機械音が聞こえる。

『ARiSE COFFEE ROASTERS』店舗詳細

住所:東京都江東区平野1-13-8/営業時間:10:00~18:00/定休日:月/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩8分

倉庫と川に着目した火付け役『The Cream of the Crop Coffee』

焙煎、発送、接客まで担当する焙煎士の板原昌樹さん。
焙煎、発送、接客まで担当する焙煎士の板原昌樹さん。

材木屋や製麺機業者が使っていた天高の空間。大型焙煎機をドーンと入れて思う存分豆を焼くにはこれ以上はない場所で2012年4月に開店した。界隈最初の開業で、誰もが認める〝深川でコーヒー〞の火付け役。なじみ客が車から顔を出しドライブスルー風に「今日はアイスで!」と一杯を求める風景は、単なるブームにとどまらない証拠だ。

「東東京に注目!天高物件を探せ!で、この倉庫に出合いました」と取締役の寺岡宏さん。
「東東京に注目!天高物件を探せ!で、この倉庫に出合いました」と取締役の寺岡宏さん。
外観。
外観。

『The Cream of the Crop Coffee』店舗詳細

住所:東京都江東区白河4-5-4/営業時間:10:00~18:00/定休日:月/アクセス:清澄白河駅から徒歩10分

暮らしに寄り添うカフェのお手本に『iki ESPRESSO』

マネージャーの小林修人さん。腕利きバリスタが揃う。
マネージャーの小林修人さん。腕利きバリスタが揃う。

ニュージーランドのカフェ文化に感銘を受けて、理想のコーヒーとカフェを追求してきたオーナーの原瀬輝久さん。「深川がコーヒーの街ならば、みんなに必要とされる本物のカフェがあるべき。カフェ開業を夢みる人の参考例になればうれしい」と、今年1月、深川に根を下ろした。コーヒーの名脇役、スイーツや料理も丁寧に手作りする。

フラットホワイト500円、奥はシナモンブリオッシュ500円。
フラットホワイト500円、奥はシナモンブリオッシュ500円。
右は原瀬輝久さんと妻のキムさん。
右は原瀬輝久さんと妻のキムさん。

『iki ESPRESSO』店舗詳細

飲んで知る、カカオの新しい一面『Artichoke chocolate』

アイスカカオラテ594円 、アイスカカオティー432円。
アイスカカオラテ594円 、アイスカカオティー432円。

飾り棚にはオーナーが欧州で集めたアンティークが並ぶ。マダガスカル産をベースにブレンドしたカカオ豆をエスプレッソにして牛乳を加えたアイスカカオラテは、カカオバターのコクと風味が豊か。焙煎したカカオ豆の皮で淹れたアイスカカオティーは雑味がなく、後味すっきり。

こだわりのアンティークを眺めながら、香り豊かな一杯を。
こだわりのアンティークを眺めながら、香り豊かな一杯を。

『Artichoke chocolate』店舗詳細

住所:東京都江東区三好4-9-6/営業時間:11:00~19:00/定休日:不定/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩10分

取材・文=松井一恵・香月真理子・宇野美香子・下里康子 撮影=山出高士・木村心保 ・宇野美香子 構成=佐藤宇紘・フリート