作品から得られる発見を通して、北斎に親しもう

葛飾北斎「柳に燕図」(前期)。
葛飾北斎「柳に燕図」(前期)。

浮世絵って、どんなふうに鑑賞したらいい? そんな、これから浮世絵を楽しみたい人へのヒントが満載な本展。やさしい解説で北斎や弟子の作品が紹介され、そこから得られる発見を通して浮世絵の魅力が感じられるような構成となっている。

展覧会担当者は「葛飾北斎の作品の中には、『あ!』っと驚く多くの仕掛けがみられます。それに気づくと、わくわくしながら次の作品もみてみたくなり、北斎や浮世絵について、さらに知りたくなることと思います。北斎の作品をみて、北斎の作品でみつけて、北斎の作品からみえてくる体験をやさしい解説とともにお楽しみください。夏休みの自由研究のための学習としてもおすすめです」と見どころを語る。

例えば、同じ『冨岳三十六景 山下白雨』という作品が並んでいても、どこか違った印象の2つの作品。その違いはどこにあるのか? 観覧者が実際に目でみて仕掛けを発見して、思わず驚く! そんな楽しさが味わえそうだ。

葛飾北斎「冨嶽三十六景 山下白雨」『すみだ北斎美術館』蔵 (通期※)※半期で同タイトルの作品に展示替え。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 山下白雨」『すみだ北斎美術館』蔵 (通期※)※半期で同タイトルの作品に展示替え。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 山下白雨」(変わり図)『すみだ北斎美術館』蔵(後期)。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 山下白雨」(変わり図)『すみだ北斎美術館』蔵(後期)。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 五百らかん寺さゞゐどう」(通期)。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 五百らかん寺さゞゐどう」(通期)。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(通期)。
葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(通期)。

関連イベントも開催!

7月19日(土)・8月9日(土)の各日13時30分~14時と15時~15時30分の2回、本展担当学芸員によるスライドトークが『すみだ北斎美術館』MARUGEN100(講座室)で開催される。定員40名、料金無料(ただし企画展観覧券か前売券、または年間パスポートが必要)。各回開場時間から整理券が配布される。

開催概要

「あ!っと北斎~みて、みつけて、みえてくる浮世絵~」

開催期間:2025年6月24日(火)~8月31日(日)
※前後期で一部展示替えを実施
《前期》6月24日(火)~7月27日(日)
《後期》7月29日(火)~8月31日(日)
開催時間:9:30~17:30(入館は~17:00)
休館日:月 (ただし7月21日・8月11日は開館)・7月22日(火)・8月12日(火)
会場:すみだ北斎美術館 3階企画展示室(東京都墨田区亀沢2-7-2)
アクセス:JR総武線両国駅から徒歩9分、地下鉄大江戸線両国駅から徒歩5分
入場料:一般1000円、高校生・大学生・65歳以上700円、中学生300円、障がい者300円、小学生以下無料

【問い合わせ先】
すみだ北斎美術館 ☏03-6658-8936
公式HP  https://hokusai-museum.jp/at-hokusai/

 

取材・文=前田真紀 画像提供=すみだ北斎美術館