麺や食堂
素材の相乗効果でスープの味が抜群!
1951年に食堂として開店。以来、3代にわたって訪れる常連客も多いという。スープは、動物系と野菜、羅臼昆布、さらに大量の煮干しとかつお節などの厳選素材を10時間じっくりと煮込んだもの。タレには最上級の醤油を加えて、魚介の風味が香り、上品で繊細な味わいに仕上げている。麺は加水率が低く、香りと味わい、コシを出すために3種の小麦粉をブレンド。のど越しと歯切れがよく、力強いスープとの調和が素晴らしい。
『麺や食堂』店舗詳細
GOMA
キング・オブ・飲んだ後ラーメン
店主はかつて『13湯麺』で修業し、平成6年に現在地に開店した。コシにこだわっているという自家製麺は、足で踏んで5日間寝かしたもの。温かくても、冷たくても、炒めても美お味いしいと評判だ。湯麺のスープは、シンプルながらも奥深さを感じさせ、自慢の自家製麺と合わせれば極上の味わい。ほかにも、炒葱麺(ネギソバ)や、冷たい麺と千切りにしたビリ辛のタレをかけて食べる裏18番600円もおすすめ。一品料理やアルコールも充実し、麺で締める人も多い。
『GOMA』店舗詳細
中華そば屋 伊藤
飲み干す人が多い濃厚魚介スープ
店主は秋田県角館の名店『自家製麺 伊藤』で修業。千葉県九十九里の煮干し製造元から直接買い付けた高級煮干しをはじめ、さば節や昆布などを使用したスープが絶品だ。無化調で、魚介系のえぐみが少なく、旨味に味わえる。オリジナルブレンドしたで毎日打つ自家製麺は、パツッと歯切れがよく、こちらも旨味が強い。ゆえに中華具はネギのみ。「具の力で旨味を出し美味しく見せようとかいうのは論外!」という店主の意気込みを感じられる。
『中華そば屋 伊藤』店舗詳細
老郷 本店
50年間変わらぬ“酢”ラーメン
平塚のソウルフードともいえる平塚湯麺の元祖店で、現在は3代目が味を守る。湯麺は、旧満州で酢の効いた麺料理をヒントに作ったオリジナルラーメン。酸味が効いたスープは、国産素材を吟味して作り、透明感が特徴だ。2種類の唐辛子から作った自家製ラー油をかけるのがこの店のスタイル。かん水や添加物を使用しない作りたてのストレート麺はのど越しが抜群だ。具は三陸産の最高級ワカメ、季節に合わせて仕入れる玉ネギ、メンマのみ。
『老郷 本店』店舗詳細
奇珍楼
極太メンマと極細麺が一体になる
大正6年(1917)創業の老舗中国料理店。店の名物は極太の竹の子(メンマ)で、乾燥メンマから1週間以上かけて作られている。やや甘めの味付けで、ゴリッとした食感も素晴らしい。ラーメンは、竹の子が4本と、刻みねぎが入ったシンプルな見た目。さっぱりとして味わい深いスープは、時間が経つと竹の子の甘みが移り、さらに旨味が増してくる。1日寝かした麺は、竹の子とは対照的に極細ストレート麺で、スープや竹の子に負けない力強さがある。
『奇珍楼』店舗詳細
中華そば専門店 太尊
見た目とは裏腹に優しい味わい
数種類の煮干しを中心にバランスよく作られたスープは真っ黒だが、素材の旨味が感じられる優しい味わい。かけラーメンは「子どもが小銭を握りしめてきて食べられるように」という店主・根岸千晴さんの思いからリーズナブルな値段。麺はスープをすくい上げる縮れ麺。中央にのる刻み玉ネギが味と食感のアクセントになっている。店名は元ヘビー級王者マイク・タイソンから付けられ、店内にはボクシング関連のポスターが貼られているが、あくまで優しい店なのだ。
『中華そば専門店 太尊』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=速志淳 撮影=金井塚太郎