【和食・定食】
手作りおばんざいも魅力の和定食ランチを味わえる『穂わ心cafe』
昭和に建てられた六軒長屋で、内装は町屋風にリノベーションした店内は、和の趣があり落ち着ける。ここで供されるのは、煮物や和え物などのおばんざい3品と、肉または魚を主菜にした日替わりごはん定食。栄養バランスのとれた料理を食べられるとあって人気を呼んでいる。ランチではほかに、豚バラ角煮定食1500円やハンバーグ定食1400円、ぶり照り焼き定食1300円やさばの味噌煮定食1300円といった、家庭料理では定番の肉、魚料理が用意されているので、栄養が偏りがちな外食で、こうしたバランスのよい食事を味わえるのは貴重だ。
『穂わ心cafe』店舗詳細
小樽の職人による漬け魚を堪能する『西京漬け専門店 魚き食堂』
都内でも珍しい西京漬け専門店。店主は、小樽の工場に修業した経験をもち、その時出会った漬け魚職人である師匠に、目利きのノウハウを学んだ。小樽の漬け魚工場から取り寄せる絶品の漬け魚を定食やテイクアウトのお弁当で提供している。人気の日替わりの3点盛り定食は、注文を受けてから大型の魚焼きグリルで焼き始める。魚の状態や脂の多い少ないなどを見極め、焼き時間を調整する。3種は醤油、生姜味噌、西京味噌と異なる味付けで供され、脂や食感の違いをそれぞれに楽しめる。
『西京漬け専門店 魚き食堂』店舗詳細
創作料理とレモンサワーが豊富な『酒場 ニホレモ』。絶品のおばんざいをランチで
日本酒とレモンサワーにこだわり『ニホレモ』の店名に。旬の素材とアイデアが満載の創作料理が酒に合うと好評。20年以上イタリアンのシェフだった熊谷さんが作るおばんざいは、毎日スタッフとアイデアを出し合う。この日のランチのおばんざい定食900円のメインはしいたけの肉詰め。ネギやかいわれ大根のシャキシャキ感、豚肉の旨みがあふれ出し、甘辛のタレがよく合う。3つの小鉢には、ポテトサラダ、ねぎチャーシュー、しらすと九条ネギの玉子焼き。甘みのある五穀米がすすみ、毎日食べたい家庭的な優しさだ。おばんざいは常時テイクアウトOK。
『酒場 ニホレモ』店舗詳細
『高円寺食堂』の唐揚げは秘伝のタレが味の決め手。おいしい野菜もたまらない。
手作りの総菜や定食が人気のイートイン&テイクアウトの食堂。有機栽培やオーガニック、朝採れなど、野菜には強いこだわりがある。野菜のラインナップを見て、昨日の献立とかぶらないようにスタッフと相談して作っている。定食の副菜は野菜が中心で、体に優しい味わいだ。レギュラーメニューは唐揚げ定食980円。「からあげグランプリ」にノミネートされたこともある特製の唐揚げはサクッとしてジューシーで食べ応え満点。複雑な味わいの甘塩っぱい秘伝のタレが後を引く。家庭的な雰囲気も魅力の一つ。
『高円寺食堂』店舗詳細
【洋食】
ふわシュワ感がたまらない白いオムライス『 Ail noir(アイノワール)』
高円寺駅から徒歩9分。固めのピラフの上にチーズをのせ、その上から6〜7分撹拌して作ったメレンゲをたっぷりかけた、ふわシュワの白いオムライスが看板メニュー。玉子はやさしい塩気で、口の中でシュワシュワと溶けるような食感。野菜の出汁で炊いたピラフとの相性が抜群だ。大きめにカットされた鶏肉もごろりと主張があり旨みがたっぷりだ。食べすすめるうちに玉子がだんだんと沈み、今度はしっとりと濃厚な味わいになっていく。味わいの変化も楽しみのひとつ。丁寧に作られた野菜と向き合い、おいしく体にやさしい料理を提供してくれる店だ。
『 Ail noir(アイノワール)』店舗詳細
珍しいラザニア専門店『ラザニ屋』。もちもち生ラザニアと濃厚なソースは絶品
生パスタ専門店で修業をしていたオーナーが開店。ラザニアは乾麺という店が多いというが、ここでは手打ちの生パスタを使用する。看板商品は「ラザニ屋のラザニア」には濃厚なミートソースと、カロリー控えめのベシャメルソースの2種類のソースが使われている。熱々を一口。肉々しい脂が熱く濃厚なミートソースと、なめらかなベシャメルソースが混じり合う。生ラザニアはつるりとしているのに、もちっとしっかりとした食感がある。2種のソースとラザニアが相まって深い味わいを生んでいる。
『ラザニ屋』店舗詳細
たまごもソースもとろっとろ!『洋食屋キッチンKAZU』のハヤシソースがかかったオムライス
高円寺の庚申通りで10年以上営む洋食屋の一番人気はオムライス。ハヤシソースがかかった「とろとろオムライス」の上にハンバーグがのったとろとろオムバーグ1100円は、お得でボリューム満点なメニューだ。ベーコンと玉ねぎが入った爽やかなケチャップライスに、3Lサイズの卵が3個という贅沢なオムレツ、3日間かけて煮込んだデミグラスソースをベースにしたコクのあるハヤシソースがよく合う。重量160gのハンバーグにスプーンを入れてみるととてもやわらかく、ふくよかな甘みが広がる。質の高い素材をふんだんに使い、丁寧に作り込まれている。
『洋食屋キッチンKAZU』店舗詳細
50年以上変わらぬ味『ニューバーグ』のハンバーグは高円寺のソウルフード
ハンバーグやデミグラスソース、名物のメキシカンソースなど、変わらぬ味を提供する。ハンバーグはもちろん、コロッケやソース、ドレッシングに至るまで、店からすぐの工場で一から丁寧に手作りしている。看板メニューはデミグラスソースのハンバーグ。サービスセット680円ならば、日替わりの揚げ物が付く。熱々の鉄板にハンバーグを乗せ、ぐつぐつデミグラスソースを煮立たせる。ハンバーグは、肉汁たっぷりのふっくらしたおいしさ。ぎゅっとした弾力も魅力で、噛むごとに旨味が広がる。牛骨スープから作るデミグラスソースが優しく包み込む。
『ニューバーグ』店舗詳細
【アジア・エスニック】
ベトナムの屋台気分がある『チョップスティックス』。本場館のあるバインミーを味わう
フレンチ出身の日本人シェフとベトナム人スタッフによる本場の味が大好評。名物のバインミーは、ベトナムのボリューム満点のサンドイッチ。約35cmのバゲットを使ったダブルサイズと、半分のレギュラーサイズの2種類。キュウリ、大根とニンジンのなます、パクチー、チリソースが基本の具材。選べる具材は、オムレツ、レバーパテ、ティットヌンというベトナムの焼豚、ベトナムハムで、レギュラーは2種類をセレクトし、ダブルは全部が入る。パクチーがふわりと香り、甘辛いティットヌンと、なますのシャキシャキ感、ねっとりとしたレバーペーストが抜群!
『チョップスティックス』店舗詳細
【うどん】
独自スタイルを貫く『手打ちうどん敷島』。コシが強くてもちもち食感が人気の秘訣
高円寺駅からすぐ、1996年創業の名店。2代目店主が夫婦で切り盛りし、初代から継承した「水分量が多く塩分の少ない、コシの強いうどん」が人気。つゆはソウダガツオとサバで取った2代目が作り上げた出汁に、風味の強い自家製のかえしを使用。小麦が甘く香るシコシコとしたうどんにいい塩梅で絡み、抜群の相性だ。うどんに5種の野菜と海苔の天ぷら、自家製出汁の炊き込みご飯、そしてナムルと冷奴が付く「野菜天」1000円(2022年10月より1100円)。揚げたての天ぷらや自慢の出汁とかえしで炊いた炊き込みご飯も人気だ。
『手打ちうどん敷島』店舗詳細
武蔵野うどん専門店『とこ井』でゴリッゴリでモチモチな極太麺を
麺が太く、ゴツゴツした噛みごたえが信条の武蔵野うどん。この店ではさらに上を行くゴリゴリ感と弾力抜群の麺が味わえる。麺はすべて店内で手打ちし、一日寝かせてから提供する。太さは、極太麺、細麺、ひもかわの3種類。極太麺は太さ約1.5cm、固めで弾力があるため、弾かれる感じ。おすすめ肉辛汁の並盛930円。うどんのざらりと粗い表面に辛汁がたっぷり染み込み、赤くつややかに変化する。一口ずつかみしめるとうどんの旨みと辛さが広がってくる。具の日立のブランド豚「石上極豚」はコクのある甘みがあり、ネギの甘さやニラの風味などもいい。肉汁並盛880円。
『とこ井』店舗詳細
【カフェランチ】
地域で40年以上愛されるオムライスのワンプレートランチ『カフェテラス ごん』
創業約45年の純喫茶。オープン当初は、フォークやナイフで食べるクレープも提供していたそうだが、その頃この地域ではクレープはあまりうけなかったとのことで、ランチを始めるようになった。今やオムライスだけでも10種類ほどあり、このほかにもお膳セットやおにぎりのランチセットなどメニューの幅は広がっている。おすすめは、ワンプレートランチ。オムライスと生姜焼きのセットのほか、ハンバーグや牛焼肉なんかもある。オムライスは、ケチャップライスの酸味が際立つわけでもなく、だからといって卵が主張しすぎるわけでもない絶妙なバランスで、おいしい。
『カフェテラス ごん』店舗詳細
いくつになっても食べたいお子様ランチ『Baby King Kitchen』
大人も食べられるというお子さまランチが評判。目玉焼きののったハンバーグ、エビフライ、ウインナー、付け合せはスパゲティ、にこにこポテトにサラダ。デザートには小さなプリンが付き、型抜きされた丸いチキンライスの上にはもちろん旗が立つという、昔ながらの盛り合わせだ。鶏肉の旨味とタマネギの甘みがやさしい味わいで、固めのご飯がパラリとしているケチャップ色のチキンライスや、牛肉100%でしっかりと重厚な味わいのハンバーグなど味は本格派。食後は、ホイップクリームの甘みがたまらないイチゴミルク850円を楽しみたい。
『Baby King Kitchen』店舗詳細
バランスのよい一汁三菜のプレートランチがおいしい『light side cafe』
ルック商店街にある、一汁三菜のプレートランチが好評のカフェ。魚や肉を主菜にしたランチのほか、週替わりのパスタなどのカフェメニュー、自家製スイーツまでメニュー幅は広い。中でもランチは、季節のお魚プレート1550円がおすすめ。2種類の魚料理を盛り合わせ、自家製ポテトサラダ、玄米とスープがセットになったもの。素材本来の持ち味を活かすことを大切に調理しており、食べて気持ちがほくほくと幸福な気持ちになる“コンフォート・フード”がコンセプトだ。食後には、季節の食材を使った自家製スイーツもぜひ試したい。
『light side cafe』店舗詳細
スイーツから軽食までメニューバリエーション豊富な『honohono cafe』
戦後に建てられたという長屋の一部を改装した趣ある建物が目印。日替わりのご飯系や週替わりのパスタなど、バリエーション豊かな料理がラインナップされる。ランチでは、野菜たっぷりのhonohonoサラダランチ950円がおすすめ。細かくカットしたチーズやトマト、アボカドやパプリカなどに加え、ゆで卵とエビ、下にはサニーレタスを敷き詰めて彩りもきれい!一皿丸々サラダが盛られ、食べごたえ十分だ。およそ1カ月単位でメニューを考えるとのことで、季節感を感じる食材を取り入れ、なるべく新しい料理を出すようにしているのだとか。次に足を運ぶときは、また違った料理に出合える楽しみがある。
『honohono cafe』店舗詳細
陶器の絵付体験や美術鑑賞も同時に楽しめる、キッシュが自慢の『ぽたかふぇ。』
中通り商店街の中ほどにあるカフェで、絵画やさまざまなクラフト作家の作品を展示するギャラリーも兼ねている。ランチで人気は、毎日店内で焼き上げる自家製キッシュ。月替りの2種のキッシュとサラダ、ソーセージが一皿に盛られたキッシュプレート1100円は、食べごたえがある。この時のキッシュは、エビバジルとラタトゥイユで彩りも美しい。合わせて楽しみたいのが、京都の老舗である小川珈琲の豆を使ったコーヒー各種。初めて訪れるならカフェラテやカプチーノなどエスプレッソベースのものがおすすめだが、ビターとマイルドがセレクトできるオリジナルブレンドや、その時々に店主が探してくるスペシャリティコーヒーも見逃せない。
『ぽたかふぇ。』店舗詳細
取材・文=ミヤウチマサコ 写真=ミヤウチマサコ、高円寺食堂