炭火の煙でいぶされる香味がたまらない! 『山本肉炭』[浅草橋]
「炭火で焼くと普通の肉もこんなにおいしくなるんです」とは、店主の山本学さん。イチオシの鶏肉は内側がピンク色の絶妙な火入れで、ジューシーな食感と肉のうまみを引き立てる炭の香ばしさに悶絶。焼く前に漬け込む肉の下味も炭焼きに合わせて調節しているとか。炭火焼きをつまみにサクッと飲めるのも◎。
『山本肉炭』店舗詳細
脂身の持ち味を生かした和洋ソースが決め手。『創作イタリアン肉バル スオーノ』[両国]
2019年のオープンから改良を重ねてきたという東京エックスのバルサミコ酢煮込みが名物。「やわらかい酸味と甘みのある豚の脂身が溶け合って、こっくりとした味になるんです。ソースに加えた醤油や白出汁もポイント」と聞いて、深みがあるのにサラリとした後味に納得。一人でもペロリと完食してしまう。
『創作イタリアン肉バル スオーノ』店舗詳細
昔から変わらず、真面目に丁寧に作り上げる。『洋食 大吉』[浅草橋]
トンテキと並び根強い人気を誇る岩中豚のロースカツは、肉の甘みがしっかり感じられるがくどさがなく、さっぱりとした食べ心地に驚く。「昔のまんまだよ」と社長の川島伸之さんは話すが、細部まで手を抜かない誠実さが味に現れている。最上級の食材を使いながら、できる限り抑えた価格にも頭が下がる。
『洋食 大吉』店舗詳細
口の中で素材とソースが幾重にも絡み合う。『食堂酒場グラシア』[浅草橋]
三重のソウルフード“四日市トンテキ”を発案した元祖『來來憲』の創業者と、調理担当・金村豊さんの父親がじっこんの仲でレシピを伝授されたという。強烈な火力であぶるトンテキは歯ですっとかみ切れるやわらかさ。ラードとニンニクの風味が溶け合った、香ばしい甘さがある複雑な味のソースにもヤミツキ!
『食堂酒場グラシア』店舗詳細
甘みやうまみが増す、麹の力を実感。『カクウチカフェ フタバ』[蔵前]
角打ちというより酒棚に囲まれたカフェのような空間。多彩なつまみに加え、2022年にオープンした隣接の『からあげサイダーフタバ』のメニューが注文できる。蔵から届く麹に漬け込んだ唐揚げは、ふっくらジューシー。醤油麹みりんや甘酒マヨネーズなど自家製発酵ダレがさらに味を深める。
『カクウチカフェ フタバ』店舗詳細
多くの人を虜にしてきた、本場仕込みの絶品プルコギ。『巨牛荘(きょぎゅうそう) 石原本店』[両国]
店主・桜井君平さんの父親が韓国で教わった味を日本人好みにアレンジしたというプルコギ。和牛カルビのスライスはとろけるようにやわらかく、タレの甘みとキムチの酸味が効いて、つい食べ過ぎてしまう悪魔的な味わいだ。さらに、肉やタレのうまみが凝縮した締めのうどんも至福の極み。
『巨牛荘 石原本店』店舗詳細
取材・文=井島加恵 撮影=井上洋平、原 幹和
『散歩の達人』2024年2月号より