高尾駅の「高尾ビールタップルーム」でクラフトビール。
横浜線に揺られもうすぐ八王子というところでふとそうだ「高尾ビール」を飲んで帰ろうと思いつく。下りのホームへの階段を降り中央線に乗り換え向かう高尾。
高尾駅の北口のロータリーにある花屋の2階。2019年9月にオープンした「ランタン」の中に「ミハラキッチン」と同居する「高尾ビールタップルーム」。
高尾駅をずっと北に進む恩方の織物工場だった場所で2017年からビールを作り始めた池田さんのビール。
墓がある高尾の帰り、噂を聞き高尾駅近くの金子商店で購入したボトルビール、ブラウンエールの「Oh! Mountain(オー!マウンテン)」のやさしい苦みとはらむホップのしっとりとした薫りにすぐにファンになる。
ただその恩方ブルワリーを目指し何度かナビに住所を入れ向かうもまだ一度も辿り着くことは出来ていない…。
高尾駅前の「きくやホテル」で開催された1日限りのビールスタンド「TAKAO BEER STAND」以来の生のビールと上がる気持ち。
階段を昇り引き戸を開けてこんにちは。窓際と対面のカウンター席にスタンディングのテーブルが置かれる柔らかな木質と灯でまとまる賑わう店内。5つのタップにTechnicsのレコードプレーヤー。
対面のカウンターへ案内され座り眺める有効ボードに架かる黒板のメニュー。1から5の「LANTERN」と「森は生きている」と「GhOST WALKS」と「OH!MOUNTAIN」。3の「BLUE BERRYY WIT」は売り切れ。
しばし悩み、TACOMA FUJI RECORDSとコラボしたという4のペールエール「GhOST WALKS」のレギュラーをお願いする。キャッシュオンデリバリー。
タップを引き豪快に泡を垂れ流しながらぐいぐいと注ぐビール。そのあとにグラスに水を吹きかけて溢れ出た泡を丁寧に流し提供される琥珀のビール。
いただきますと口に含むと染み出るホップの軽やかな苦みと深み。うん、いい感じ。ちびりちびりと浸り楽しむ喉越し。せわしないが頭から離れる緩く流れる取り戻す自分の時間。
カメラからWIfiで写真のデータをスマホに移していたら、隣に座る外人さんから話しかけられた。そんなことが出来るんだとびっくりされ、NIKONと聞かれたので富士フィルムのXQ2ともう廃番だけどいいカメラと自慢する。
注文するところの横の席。お客と店主の会話がBGM。対面で弾む会話、ホワイトボードに書き込まれる、八王子城、高尾山、景信山。
今日登ってきた山を聞いて書き込んでいるらしい。景信山ってどこで盛り上がる店主と外人さんとの会話。
一杯で帰ろうと思っていたけれども居心地が良くもう一杯と1の「LANTERN」をスモールでお願いする。
ベルジャンホワイト。薄っすら琥珀なパッションイエロー。爽やかでスパシーな小麦と薫り詰まるホップの爽快なやつ。これもいい。
あそこのビール知ってますとか、今高尾に住んでますとか、押し入らない程よい距離感で交わす心地の良いお喋り。
西日が射し込む窓の外に山の緑。30年通う愛着ある高尾に出来た暖かく灯るランタンのようなビアパブ。
これからたまにお墓参りは電車で来ようと思う。ごちそうさまとほろ酔いで階段を下り中央線で少し上り気持ちよく家に帰る。