門仲の酒場と言えばここ『大衆酒場 魚三』[門前仲町]

右から中トロ650円、真鯛刺し450円、まぐろ240円。酒1合は190円! 明治38年創業。
右から中トロ650円、真鯛刺し450円、まぐろ240円。酒1合は190円! 明治38年創業。

昭和34年に居酒屋として営業を開始。顔なじみ仲卸さんが勧めてくれたものも積極的に仕入れており、新鮮な魚にいつでもありつけるのがうれしい。最近は若い客や女性客も増え、店の雰囲気もなんとなく柔らかに。子連れは入店できないので注意して。

1・2Fはコの字カウンター席。3~4Fの座敷は、10名以上・3000円~のコース注文に限り、予約可能。子連れ入店禁止。
1・2Fはコの字カウンター席。3~4Fの座敷は、10名以上・3000円~のコース注文に限り、予約可能。子連れ入店禁止。

『大衆酒場 魚三』店舗詳細

やみつきの辛味噌だれ!『やきとりひびき庵 深川住吉駅店』[住吉]

特撰かしら串(左)や豚タン串180円(右)など。
特撰かしら串(左)や豚タン串180円(右)など。

埼玉の東松山で愛されているやきとりの名店が、平成22年に住吉にも開店。店の魂は秘伝のピリ辛味噌だれにある。この味噌だれが、厚くて弾力のあるコメカミを使ったジューシーな特撰かしら串160円や、脂に甘みのある彩の国黒豚やきトン串280円とすこぶる相性が良く、アンストッパブルで串を頬張ってしまう。「この辺はやきとりといえばネギ間か鳥モモだったけど、豚のカシラも大分浸透してきましたね」と店長の藤本俊幸さん。

最初強火で肉汁を閉じ込め、次に弱火で中をじっくりと焼くためジューシーに仕上がるひびきグリル。
最初強火で肉汁を閉じ込め、次に弱火で中をじっくりと焼くためジューシーに仕上がるひびきグリル。

『やきとりひびき庵 深川住吉駅店』店舗詳細

住所:東京都江東区住吉2-24-7/営業時間:15:00~22:00LO/定休日:無/アクセス:地下鉄線半蔵門線・新宿線住吉駅から徒歩1分

茶褐色の煮込みは酒場好きの必食科目『山利喜 本館』[森下]

手前から生野菜の焼き味噌添え620円、煮込みにつけて味わうガーリックトースト300円、煮込み玉子入り630円、 新島産くさや700円。
手前から生野菜の焼き味噌添え620円、煮込みにつけて味わうガーリックトースト300円、煮込み玉子入り630円、 新島産くさや700円。

92年目を迎える老舗の、2大名物が煮込みとやきとん。60~70年注ぎ足してきた赤味噌ベースのつゆに牛の小腸とギアラ、そこに少しザラメを加えただけなのに、驚くほど味わい深い。「脂やらなんやらのうまみがしみ出してるんでしょうな。ほら、左の鍋は昭和30年代から使ってて、ほかの鍋で煮込むよりうまくなる。エースの鍋って呼んでるんだ」と3代目の山田廣久さん。同じくやきとんのたれも、ずっと注ぎ足してきたもの。1番人気の軟骨たたき2本280円は、少数ゆえ夕方には売り切れることも!

フレンチ出身の3代目(右)と4代目の研一さん。一番左がエースの鍋。
フレンチ出身の3代目(右)と4代目の研一さん。一番左がエースの鍋。
ワインセラーのある半地下と1・2階の3フロアに分かれる。
ワインセラーのある半地下と1・2階の3フロアに分かれる。

『山利喜 本館』店舗詳細

住所:東京都江東区森下2-18-8/営業時間:17:00~22:00LO/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄森下駅から徒歩6分

レバはやわらかく、家族の絆は固く『三徳』[森下]

右から炙りレバ680円、もつ焼き各130円、山椒を使わず6種の味噌でコク、豆板醤で辛さを出した下町マーボー豆腐680円。酒は天羽乃梅を使った下町ハイボール380円。
右から炙りレバ680円、もつ焼き各130円、山椒を使わず6種の味噌でコク、豆板醤で辛さを出した下町マーボー豆腐680円。酒は天羽乃梅を使った下町ハイボール380円。

1981年に早川悦子さんと成次さん親子で開店。たちまち人気を博したが、家計を支えるために店を弟さんに任せ、成次さんがよその飲食店で働いたことも……その後弟さんが他界、成次さんは復帰を果たした。「今は息子も含め家族一団で切り盛りしてます」。看板は品川の食肉市場に毎日足を運び仕入れるモツ料理。炙りレバは濃厚ねっとり、もつ焼きのカシラはジューシー。新鮮なモツの旨味と官能的な食感が次々お酒を誘引する。

中央が悦子さん、その右が成次さん。
中央が悦子さん、その右が成次さん。
奥に小上がりも。店内には成次さんの息子さんの元気あふれる声が響く。
奥に小上がりも。店内には成次さんの息子さんの元気あふれる声が響く。

『三徳』店舗詳細

住所:東京都江東区常盤2-11-1/営業時間:17:00~23:30LO/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄新宿線・大江戸線森下駅から徒歩4分

取材・文=鈴木健太 撮影=金井塚太郎

東京の下町、江東区の清澄白河。最近ではコーヒーやカフェ、アートの街としても知られてきた。そんな清澄白河の居酒屋には、しゃれたお店から昔ながらの渋い酒場までさまざまなラインナップが混在しているのだ。あなたのお気に入りの一軒を見つけよう!
下町情緒を残し、年齢を重ねるほどに味を感じる門前仲町。軒を連ねる居酒屋も、地域に根付いたどこか人情味ある店舗が多い。中でもおすすめの店をご紹介。
水辺の下町でおすすめはどこ?と聞かれたら、私は深川と答える。特に清澄白河から森下にかけて辺りが最高だ。それはここが“水の都”だからなのだが、今はコーヒーの街としての方が名が売れている。だから、まずコーヒーの話から始めましょう。