あらばしり

店名のごとくフレッシュな店発見!

ロースト感が香り高い吟醸酒に合う甲斐極み鶏の自然塩焼きと出汁に浮かんだ出汁巻き玉子740円、樽に入った刺身盛合せ小1180円。「醸し人九平治」純米大吟醸780円などファンの多い銘酒も。

割烹と居酒屋の中間の雰囲気で、気取らずうまい酒と肴を楽しめる。週2で少しずつ入れ替わる日本酒は、例えば「新政」No.6 R-type 780円など左党がワクワクする銘柄を22種用意。吟醸酒に合う甲斐極み鶏の自然塩焼き980円など、肴もツボを押さえている。「でも、この料理にはこれと押しつけたくない」と若き店長・本杉英樹さん。店長も店も、日本酒のあらばしりのようにフレッシュなり。

店長の包丁さばきも肴となるカウンター。中2階にはテーブル席も用意。
大横川北の路地の酒場激戦区に開店するや話題になった人気店。

『あらばしり』店舗詳細

住所:東京都江東区富岡1-1-10 若葉ビル1F/営業時間:17:00~23:30/定休日:無/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩1分

酒亭 沿露目

好みの酒で静かに酔えるBAR的空間

日本の古い単位を大事にしたいと5勺升で測って提供。カウンターから好みを伝えれば、おすすめの酒を大野さんが教えてくれる。

「店が見つけづらく、店名が読みづらい、でも一度来たら何度も来たくなる。そんなBARのような空間で日本酒を提供したかった」とは、チョウタイでバチッと決めた店主・大野尚人さん。例えば“つめたいのヘビー”という言葉で「不老泉」山廃純吟を紹介するほか、“熟成”“香り”“お燗”など、幅広い日本酒をお客にわかりやすい言葉でカテゴライズ。「オーセンティックバーみたいに、お客さんのさまざまな好みに応えたいんです」。

手前から冷し煮茄子550円や真アジなめろう770円、穴子煮こごり550円。左党が目尻を下げる肴ばかり。
「不老泉」山廃純吟(右)と「悦凱陣」山廃純米各540円。ほかに「仙禽」550円など幅広い酒を用意。

『酒亭 沿露目』店舗詳細

住所:東京都江東区富岡1-12-6 阿久津ビル1F/営業時間:17:00~翌1:00/定休日:日/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩2分

だるま

コの字カウンターに美人姉妹の笑顔咲く

美人姉妹ほか、ほとんどが女性スタッフ。「大衆酒場だけど、ガールズバーみたいでしょ?火・水・土曜は熟女デイよ(笑)」と、調理担当の真さん。

昭和46年に先代が開店するも7年前に他界、江家理(あや)さんと真(まさ)さん姉妹が引き継ぐことに。「父の命日に常連さんが花を持ってきてくれたり、今では継いでよかったと思ってるの」(理さん)。先代から続く店のソウルフードが、甘くてこってりとした牛もつにこみ。にこみと手作りつくね、どっちを頼むか迷っていると「ユー、両方頼んじゃいなよ」と理さんの気風のいいセリフ。「父の適当なとこも継いじゃったみたい(笑)」。

姉妹のお母さんが考案した大きな手作りつくね600円や牛もつにこみ700円、チューハイ450円など。
薄暮の時間帯から常連で埋まっていく。

『だるま』店舗詳細

住所:東京都江東区門前仲町2-7-3/営業時間:16:30~21:00LO/定休日:日・祝、不定休あり/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩2分

ますらお

常連いわく、モンナカ立ち飲みNo.1!

元寿司職人の西川さんと荒鎌さん。「あえて豊洲に遅く行き、安く売っている掘り出しもの見つけることもあります」。

2014年の開店以来、クチコミで評判が広まり、今や毎晩満員御礼の立ち飲み屋。元寿司職人の西川敦さんが手がける肴の数々は、その技術を活かした握りや、手間隙かけた塩もつ煮378円など、立ち飲み価格にして小料理屋級クオリティ。厨房は1人ゆえ調理に時間がかかることもあるが、着物姿の接客担当、荒鎌麻子さんの素敵な笑顔で「すみません」と言われりゃそれも許せちゃう。隣席の酔客いわく「ここはモンナカ立ち飲みNo.1!」。大繁盛ゆえに予約不可なのでご注意を。

万願寺トウガラシ焼440円や自家製クリームチーズ275円、穴子握りとアサリ握り1組440円など。地酒も安く提供。
裏路地のビル2階にあるのに連日この盛況ぶり。

さんサポもイチオシ!

さんサポ

都内有数の酒場激戦区である門前仲町。老舗の名店がひしめく中、2014年創業という若手、さらに立ち飲みというジャンルでありながら、すでに門前仲町を代表するといっていい酒場です。特筆すべきは、毎日変わる黒板メニューのラインナップ。刺し身類はどれも新鮮、牛すじ煮込みはホロホロと蕩けるようで、焼き物も絶妙な焼き加減でおいしいです。「うざく」や「カツオの角煮」など、変わり種を出すところもセンスを感じられずにはいれません。門前仲町、いや、都内でも屈指の立ち飲み屋です。(味論さん)

『ますらお』店舗詳細

住所:東京都江東区富岡1-5-15 伊藤ビル2F/営業時間:15:00~23:00/定休日:不定/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩1分

酒肆 一村

飲ませるつまみ名人の店。「工夫はしても創作はしない。上質な普通が一番」

「鷹来屋」550円(半合)は燗でも旨い。香ばしいそば茶がアクセントの岩のりワサビ440円とともに永遠に飲める。

「ずいぶん地味な組み合わせですよねえ」と店主の大野尚人さんは笑うが、なんてこった、の相性なのだ。滑らかな旨味の「鷹来屋(たかきや)」と合わせてくれた岩のりワサビは、しょっぱさと辛さが混ざり合って酒に寄り添いながらず~っと引きずるから、余韻でまた飲みたくなる。バッテラ鮨に使う昆布を炙った塩気のあるつまみもほのかに酸っぱいぬか漬けも、猪口を持つ手をちっともゆるめさせてはくれない。「僕の中で鷹来屋は日本酒の味の基準にしている酒。主張はしないけれど上質なおいしさがあるので、普通に旨いつまみを素直に合わせたいです」。

燗酒と口に含めば酒の熱で溶けるバッテラ昆布あぶり550円とぬか漬け500円も飲めるコンビ。
暇を見つけては全国各地の酒場巡りをする店主の大野さん。

『酒肆 一村』店舗詳細

住所:東京都江東区深川2-1-2 岡野ビル2F(看板がないので要注意)/営業時間:18:00~翌4:30LO/定休日:日/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩2分

構成=佐藤宇紘 取材・文=鈴木健太、山内聖子 撮影=井原淳一、金井塚太郎