個性的なボウリングピン看板を見ていこう
昔から多くのボウリング場では、ピンをかたどった巨大な立体模型が看板として用いられてきた。それは遠くからでも「ボウリング場がある」ということが一目で分かり、さぞかし効果的だったことだろう。そのボウリングの巨大ピンが10本集まったら、巨人たちのボウリング大会を開催できるのではないだろうか。ついそんな空想にふけってしまうのである。
そんな気持ちを抱きながら各地のボウリングピン立体看板を見ていくと、それぞれに個性があることに気がついた。
かつてのボウリングブームの頃に比べれば、ボウリング場の数も減っているように思う。しかしピン看板は、街を歩けば比較的容易に発見できる。それは複合レジャー施設を多数展開している「ラウンドワン」が、伝統を踏襲して店頭にピン看板を設置してくれているからというのもあるだろう。
ボウリングのピンのデザインは、白地に赤の模様が入るというのが一般的である。上記のラウンドワンの看板ピンはクラウン模様で、他にも笹塚ボウル、
王子のサンスクエアボウルなどがこのクラウンタイプである。
一方、二本線のタイプの方が、数としては多く見られるようだ。
形でアピールするだけじゃない、巨大ピン看板の働き
また、ピン看板の設置場所についてもさまざまだ。大きく分けて遠くの人にも見えるビルの屋上設置、通りすがりの人にアピールする地上設置の2パターンがあるように思う(笹塚ボウルは、突出し看板型の珍しいケースである)。どちらも看板であるがゆえに、色々と工夫が凝らされている場合が多い。
地上設置型のピンは、オブジェのように装飾が施されているものを多く見かける。
一方ビル屋上型は、遠くの人にもアピールするために、店名をデカデカと書き込んでいるもの、
営業時間を記すものなどが見られる。
ピン看板は、形でアピールするだけではなく、それ以上の働きを見せているのである。
さて、そうこうしているうちに巨大ピン看板を10本集めることができた。まさかこれで巨人のボウリング大会が開かれるなどとは本気で思ってはいないが、これらの巨大ピンを一堂に集めて、並べてみたい衝動に駆られている今日この頃である。
イラスト・文・写真=オギリマサホ