注ぎ方で変化する3つの味わいを飲み比べ『内田日和』[日ノ出町]
注ぎ方を選べる生ビールが自慢だ。3種類のうち、より違いを体感するなら二度注ぎを。ガスを飛ばして注ぎ、泡が落ち着いてから継ぎ足すことで、麦汁の味が引き出されるという。確かにうまみまろやかで濃厚だ。「ガスの飛ばし方とグラスの上下で調節します」とは、店主の内田明周さん。この技は、ビールの名店『ドライドック』の流れを受け継いだ『Brasserie Beer Blvd.』で習得したとか。素材の組み合わせの発想がユニークな本日のポテサラにも注目!
『内田日和』店舗詳細
旬野菜と選りすぐりの国産シードルを堪能『Noge West end』[日ノ出町]
軒先テントは「肴 地酒 みかみ」と書かれたままで小料理店のような趣だが、知る人ぞ知るクラフトビールと国産シードルの専門店だ。店主の東和彦さんが生産者と直接やり取りしているという力の入ったラインアップにわくわくする。料理は初めてなら前菜盛り合わせ一択。旬野菜のフリットやグリル、サラダから揚げ物まで、もはや前菜ではない驚きの山盛りだ。訪れるときはぜひ空腹で!
『Noge West end』店舗詳細
一人ひとりにじっくりと丁寧なおもてなし『松澤ワイン食堂』[日ノ出町]
長年ワイン販売に携わっていた店主兼ソムリエの松澤年尋さんが主に作るのは、旬の味を生かしたシンプルな料理。そのため、ワインも果実感が際立ち、ひと口飲んで素直においしいと感じるものを揃えているとか。他ではあまり見られない、ナパバレーにある「ケンゾーエステート」の高級ワインも。時折ジョークを交えながら、やさしい物腰で接してくれる松澤さんの人柄にも癒やされる。
『松澤ワイン食堂』店舗詳細
目利きされた魚介のおいしさと鮮度に感動『野毛ウミネコ』[桜木町]
刺し身の盛り合わせはどの魚も厚みがあり、味わえばプリッとして抜群の鮮度を実感する。すべて店主の齋藤佑一さんが毎朝三浦半島の油壺まで足を運んで仕入れてきたもの。「魚を買ってさばくのが趣味なんです。お客さんに食べてもらわないと明日仕入れにいけないからね」と聞いて、値段とボリュームに納得。休みの日もほぼ釣りに出かけるほど魚漬けの齋藤さんの目利きは間違いない。
『野毛ウミネコ』店舗詳細
空間も料理もお酒も計算されたバランスが見事『金井商店』[桜木町]
酒場でおなじみのコの字型だが、随所にクールなセンスが散りばめられている。寿司店で思いついたという鯵のなめろう生春巻き、ホタルイカを使ってアラビアータに仕上げた水餃子など、日替わりメニューは他にはないひとひねりが心にくい。お酒はワインをはじめ、日本酒、焼酎、ウイスキー、クラフトビールまで何でもそろう懐の広さ。いろんな要素が混ざった空間は通うほどにクセになりそう。
『金井商店』店舗詳細
リラックスしながら楽しく飲める幸せな時間『ワインのお店 ムー』[桜木町]
「雑多な感じでナチュラルワインを気軽に楽しんでほしいですね」と、店主の草柳潤さん。ワインは体に染み入る味から、個性のあるパンチの効いた味まで幅広い。メニューは随時変わるが、ワインを後押しするスパイスがポイント。この日のラムの煮込みもクミンがほのかに香り、トロトロの春キャベツとの相性も抜群だ。草柳さんとお客さんのおしゃべりが飛び交う雰囲気も和やかで、時間が経つほどに居心地の良さが増していく。
『ワインのお店 ムー』店舗詳細
取材・文=井島加恵 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2023年5月号より