1泊2日で巡る! 秋田駅周辺&横手MAP
Day1 秋田駅周辺
秋田駅から中心市街地へと延びる大通りを、きらびやかにライトアップする「あきた光のファンタジー」は、秋田市の冬の風物詩。
キラキラ点灯する木々、光のトンネル、プロジェクションマッピングなど、色も形もとりどりのイルミネーションが通りを彩る。お気に入りのスポットで記念撮影しながら、エリアなかいちまで散策しよう。
秋田の夜といえば、川反(かわばた)。柳の木が並ぶ風情ある川を渡り、繁華街へと入っていくロケーションにも心が躍る。
郷土料理の店『ちゃわん屋』は「おいしい秋田料理を食べてほしい」と、食材の仕入れから女将さんみずからが行う、おもてなしの店。ほがらかな笑顔で「きりたんぽ」の由来を教えてくれた。
カクテルとウイスキーの『バーレディ』は、昭和レトロな内装に時間旅行をした気分になる店。何を注文したらいいか迷ったときには、店主が好みを聞いて、おすすめカクテルを作ってくれる。
駅前にある『永楽食堂』も、寄ってみたい店の一つ。開店と同時に満席になる人気店で、お客さん同士やスタッフとお客さんのにぎやかなおしゃべりがBGMに。新鮮な魚介を使ったメニューは価格も手頃で、2次会や3次会に訪れる人も多い。
観光の問い合わせ:秋田市観光案内所☎018-832-7941
雪と夜景と光のコラボ。神秘的な世界へ「なかいちウインターパーク」
2024年11月30日(土)~2025年2月28日(金)
秋田駅からエリアなかいちまでの約700mをライトアップする「あきた光のファンタジー」をはじめ、「クリスマスマーケット」「新春まつり」「童(わらし)っこの雪まつり」など、期間中は冬を楽しむイベントが続々と。
☎018-853-1133(中心市街地魅力アップ事業実行委員会)
2024年11月30日~2025年2月28日(時間はイベント内容により異なる)
エリアなかいちほか
秋田新幹線秋田駅から徒歩10分(エリアなかいち)
竿燈まつりの歴史にふれ、竿燈をあげる『秋田市民俗芸能伝承館』
秋田市に伝わる民俗行事や芸能を紹介。なかでも有名なのは、稲穂に見立てた竿燈(かんとう)を手のひらや腰、肩にのせてバランスを取る妙技が光る竿燈まつり。ミニ竿燈をあげる体験もできる。
☎018-866-7091
9:30~16:30、無休。130円
秋田県秋田市大町1-3-30
秋田新幹線秋田駅からバス5分のねぶり流し館前下車すぐ
秋田きっての繁華街・川反で飲まなくちゃ!
食もお酒も。秋田名物をめしあがれ『ちゃわん屋』
秋田の旬の食材を使って、女将さんが腕によりをかけて作る郷土料理が絶品。地酒も豊富で、希少なものを含め県内の酒蔵の日本酒がそろう。1977年創業当時から変わらない店内に、気持ちがホッとなごむ。
☎018-864-5202
17:00~23:00、月休
秋田県秋田市大町4-2-7
秋田新新幹線秋田駅からバス6分の赤れんが郷土館前下車、徒歩1分
写真映えするカクテルがずらり『バーレディ』
「大勢でワイワイ水割りを飲んだ時代もあったが、いまは飲みたいものをじっくり味わう時代」と、バーテンダーの長澤欽一さん。スタンダードカクテルのほかにオリジナルカクテル100種以上、珍しいウイスキーも。
☎018-863-6855
18:30~翌1:00(日・祝は~24:00)、不定休
秋田県秋田市大町3-1-11
秋田新幹線秋田駅からバス4分の川反入口下車、徒歩1分
名店は駅のそばにも。酒好きを虜(とりこ)にするおふくろの味『永楽食堂』
秋田市民市場の中にあった人気店が、市場のリニューアルを機に移転し、昼営業からお酒を出す夜の営業へ。市場から仕入れる新鮮な食材を使ったおつまみが、カウンターの大皿に並ぶ。県内外の日本酒も多数。
☎018-833-1473
16:30~24:00、日・祝休
秋田県秋田市中通4-14-33
秋田新幹線秋田駅から徒歩5分
Day2 横手
2日目は横手へ。小正月行事として2月に開催される「横手のかまくら」は、そのメルヘンチックな風景が多くの人を魅了する冬のイベントだ。かまくらの中では、どんぶく(綿入り半纏〈はんてん〉)を着たかわいらしい子どもたちが甘酒を振る舞ってくれる。
自分で小さなかまくらを作れるミニかまくら作り体験もあるので、暖かい格好で手袋をして参加したい。
さらに、冬の特別メニューが登場するカフェや駅近の温泉などを堪能して、2日間の旅を締めくくろう。
観光の問い合わせ:横手市観光協会☎0182-33-7111
450年の伝統を誇る冬の行事「横手のかまくら」
2025年2月15日(土)・16日(日)
雪まつり会場内に作られたかまくらの中では、子どもたちが訪れた人に甘酒を振る舞い、おとぎ話のような世界に。雪像やミニかまくら、横手の食が集まる「ほっこり横丁」などもあるので、無料の循環バスでめぐりたい。
☎0182-33-7111(横手市観光協会)
2025年2月15・16日の18:00~21:00
横手市役所本庁舎前、横手公園、二葉町、そのほか市内一円
JR奥羽本線横手駅から徒歩12分(横手市役所本庁舎)
かまくらの2日間に行けなくても!「ミニかまくら作り体験」
2024年12月中旬~2025年2月中旬
30㎝ほどの雪山に穴を掘り、ミニかまくらを作ることができる。独創的な形にしてみたり穴の形をさまざまに変えたりと、自分好みのかまくらを完成させたら、ロウソクを灯そう。体験後には甘酒の振る舞いも。
☎0182-38-8652(横手市観光推進機構)
2024年12月中旬~2025年2月中旬の10:00~16:00(ホームページから要予約)
所要約1時間30分、最少催行人員2名
1名3300円~
JR奥羽本線横手駅集合
冬の特別メニューで横手を味わう『cafeteria(カフェテリア)ヒラジョー』
フードコーディネーターががプロデュースするカフェ。「秋田の食文化を絶やさない」をコンセプトに、地元産の野菜を使ったメニューを提供。2024年4月のオープン当初から人気を呼ぶ、季節のかき氷もおすすめだ。
10:00~17:00(金は~19:00)、日・木休
秋田県横手市平城町6-36
JR奥羽本線横手駅から徒歩5分
駅からすぐ! 温泉で肌もツルツル『横手駅前温泉 ゆうゆうプラザ』
大きな窓から雪景色を望む大浴場、熱めのお湯に冬の寒気が心地いい露天風呂、玉川温泉産の北投石を使用したデトックス効果抜群の岩盤浴……。サウナや打たせ湯などもあり、体も心もゆっくりほぐすことができる。
☎0182-32-7777
1泊2食2万3100円~
10:00~21:00受付、無休。1100円
24室
ナトリウム-塩化物泉
秋田県横手市駅前町7-7
JR奥羽本線横手駅から徒歩2分
鹿角の冬も見逃せない
秋田県の最北東部に位置し、名湯や古代遺跡など旅の見どころたっぷりの鹿角(かづの)市。
開湯800年の歴史をもつ大湯温泉郷にある『道の駅 おおゆ』では、広々とした芝生広場を期間限定で、冬キャンプ場として利用できる。しんと静まり返る澄んだ空気のなか、足湯に浸かり、満天の星を肴(さかな)に地酒を一杯。童心に返って「草すべりの丘」でソリ遊びに興じるもよし。周辺の散策がてら、温泉めぐりも満喫したいところ。
鹿角に来たからには、ご当地フードの鹿角ホルモンがはずせない。『千歳盛(ちとせざかり)酒造』のホルモン専用酒「ホルモンザカリ」と一緒にいただこう。
観光の問い合わせ:かづの観光物産公社☎0186-22-0520
『道の駅 おおゆ』で冬キャンプ
2025年2月~3月上旬
世界的建築家の隈(くま)研吾氏が手がけた木造施設には、大湯温泉の源泉を引いた足湯が併設され、旅の途中に立ち寄る人も多い。キャンプは一日3組限定なので、気兼ねなく楽しめる。
☎0186-22-4184
2025年2月~3月上旬(2月7~12日は休)
チェックイン11:00~17:00/チェックアウト10:00
テント1張り1泊2000円(一日3組限定。宿泊希望日の3日前までに要予約)
秋田県鹿角市十和田大湯中谷地19
JR花輪線鹿角花輪駅からバス50分のホテル鹿角下車すぐ
地元住民たちのオアシス「大湯温泉 共同浴場」
4つの共同浴場にはそれぞれ常連が。唯一、自噴泉である荒瀬共同浴場(写真上)は、熱いことで知られる大湯温泉のなかでも特に熱く「このお湯じゃないと入った気がしない」という人も。
『荒瀬共同浴場』
☎0186-37-3055(大湯地区共同浴場利用組合)
時6:00~21:00、第1木・第3月休
200円
ナトリウム-塩化物泉
秋田県鹿角市十和田大湯荒瀬25-3
JR花輪線十和田南駅からバス17分の大湯新橋下車すぐ
名物鍋でほかほかに「鹿角ホルモン」
韓国風に味つけたホルモンを、キャベツや豆腐と一緒に深めのジンギスカン鍋で焼いて食べる、鹿角ならではの郷土料理。ほとんどの市民は一家に一台、専用鍋を持っているのだとか。
『ホルモン幸楽 花輪本店』
☎0186-23-3736
9:00~21:30、無休
秋田県鹿角市花輪堰向5
JR花輪線鹿角花輪駅から徒歩6分
『奈良亀』豆腐作り体験
大正時代創業の老舗豆腐店で、国産大豆の豆乳と海水由来の天然本にがりのみを使ったむかしながらの豆腐を作る。できたての豆腐は絶品だ。ミニ豆乳ソフトのサービスもある。
☎0186-23-2516
土曜の13:30~14:30(要予約)、600円
秋田県鹿角市花輪下花輪76
JR花輪線鹿角花輪駅から徒歩13分
鹿角唯一の蔵元『千歳盛酒造』の日本酒をお土産に
誰と行く? 冬の秋田
2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金)
冬の秋田の魅力といえば、雪や温泉。これまでの秋田のイメージとは少し違う、新しいアクティビティーなどの体験ができる観光キャンペーンを県全域で実施。その場に行くからこそ生まれる感動がある。冬の秋田の魅力を見つける旅に出よう。
●イベント内容など詳しくは https://akita-hottokenai.jp/
取材・文=島田真紀子、丹波桃子 撮影=ちゃわん屋・永楽食堂:コンドウダイスケ(アキテッジ)、バーレディ・ホルモン幸楽 花輪本店・荒瀬共同浴場:星野 慧(アキテッジ)
協力=秋田県文化観光スポーツ部
『旅の手帖』2024年12月号より