【散歩コース】
スタート:東京駅からJR横須賀線で鎌倉駅まで1時間950円。
JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅東口(4分/0.3km)→鎌倉市農協連即売所(3分/0.2km)→本覚寺(5分/0.3km)→妙本寺(8分/0.5km)→安養院(6分/0.4km)→妙法寺(2分/0.1km)→安国論寺(16分/1.0km)→九品寺(4分/0.3km)→補陀落寺(8分/0.5km)→光明寺(1分/0.1km)→京急バス光明寺バス停
ゴール:光明寺バス停から京急バス鎌倉駅行きで鎌倉駅まで12分・220円、鎌倉駅から往路を戻る。
鎌倉市農協連即売所/旬の鎌倉野菜が手に入る
昭和3年(1928)発足の直売所で通称「レンバイ」。農家が日替わりで出店し、新鮮な野菜を販売。鎌倉野菜は味が濃いと評判だ。午後には売り切れることもあるので午前中が狙い目。
本覚寺/商売繁盛に御利益あり!
鎌倉幕府の裏鬼門鎮守のため源頼朝が夷(えびす)堂を建て、恵比寿神が祀られた。今では鎌倉江の島七福神の一つであり、商売繁盛や縁結びの神様として有名。流刑されていた佐渡から戻った日蓮上人が一時滞在し、辻説法の拠点としていた。
妙本寺/四季折々の風景が見られる静かな境内
杉木立の参道から階段を昇ると、持国天と多聞天を安置する二天門が出迎える。その奥にあるのが祖師堂で、日蓮上人を祀る。奥行きのある境内は、春は桜とカイドウ、シャガ、夏は新緑とノウゼンカズラ、秋は紅葉が美しい。
安養院/北条政子にゆかりがあるつつじ寺
寺名は北条政子の法名から。本尊の阿弥陀如来座像、千手観音像が安置される。つつじ寺としても知られ、GW前後には境内が赤紫色に染まる。樹齢700年のマキは鎌倉市の天然記念物。
妙法寺/苔に覆われた石段が魅力
日蓮上人が安房から鎌倉に来て初めて草庵を結んだところといわれる。仁王門の奥、法華堂に続く苔の石段(通行は禁止)が有名。
安国論寺/日蓮の史跡が多く残る
本堂前に「立正安国論」を書いた御法窟、反感をもつ暴徒に襲われた「松葉ケ谷の法難」の際に避難した南面窟、尾張徳川家寄進による御小庵など 、日蓮ゆかりの史跡がある。
九品寺(くほんじ)/新田義貞の鎌倉攻めの拠点
元弘3年(1333)、新田義貞が鎌倉攻めの際に本陣を置いた場所。義貞が北条方の戦死者の霊を慰めるため延元2年(1337)に建立した。山門と本堂の額の文字は義貞直筆の写し 。
補陀落寺(ふだらくじ)/頼朝の自刻と伝わる像を安置
源頼朝が打倒平家の祈願所として、養和元年(1181)に建立。頼朝が奉納したという平家の赤旗(4月中旬~5月末公開)は、平家の総大将であった平宗盛がもっていたものといわれる。
光明寺/夏には記主庭園にハスが咲く
関東一の高さを誇る山門、現存する木造の建築物では鎌倉一の大殿(本堂)など大寺の風格を備える。精進料理4500円~は月・火・土・日(2名~、11日前までに要予約)。
【鎌倉グルメを堪能】
ALOHA CUBE(アロハ キューブ)/気分はワイキキビーチ!
材木座海岸に近く、自然木を多用した店はハワイアンムード。ロコモコ1000円~やタコライス1200円のほか、地元産シラスたっぷりの釜揚げしらす丼やしらすピザ各1300円が人気。
YUKA GOHAN CAFE(ユカ ゴハン カフェ)/ヘルシー志向の体にいい料理
ランチタイムはオーガニック食材で作るOBANZAIプレート1500円やカレープレートなど数種類を用意。座席は1階に屋根付きテラス、2階にウッドデッキがあり、団体予約も可能。ヴィーガンやグルテンフリーに対応可。
【鎌倉探検】材木座と和賀江嶋~和賀江嶋は鎌倉時代に造られた人工島
材木座海岸は湘南を代表する海水浴場であり、サーフポイントとしても知られる。時代を遡(さかのぼ)ること今から800年ほど前には鎌倉の海の玄関として栄えた。鶴岡八幡宮造営の際に、海岸に陸揚げされた材木を運んだことが材木座の名の由来ともいわれる。
海岸から逗子寄りの沖合に見える石積みは、貞永元年(1232)に造られた船着き場跡。現存するものではわが国最古の築港遺跡で、国の史跡に指定されている和賀江嶋(わかえじま)だ。
材木座海岸は遠浅のため、荷物の陸揚げに不便だったうえ、岩場に乗り上げて座礁する船も多かったという。このため、当時の念仏僧であった往阿弥陀仏が、鎌倉幕府3代執権北条泰時に願い出て、幕府の協力を得て、伊豆石などを運んで人工の島を築いた。以来、海上交易の窓口として、幕府にとって重要な役割を果たした。
満潮時にはほぼ海面下に沈むが、干潮時には歩いて渡ることもできる。
取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための鎌倉散歩地図』より