SKAC(スクワット 亀有 アートセンター)に入ると、ジャズ、ロック、日本の歌謡曲や伝統音楽など、あらゆるジャンルのレコードがずらり、高架下の細長い空間にひたすら並んでいた。
ゲロッパ!こと、ファンクの帝王ジェームス・ブラウンさまが目に入り、あの圧巻のパフォーマンスが脳内を駆け巡ったかと思うと、21歳で引退後、共演俳優の三浦友和と結婚した百恵ちゃんの伝説の引退ライブが、あるかな?と、目が泳ぐ、
複数台置かれているレコードプレイヤーで試聴しよう、とキョロキョロしていると、アートブックコーナー、コーヒーショップの「トークスTAWKS」、展示スペース、と迷い込み...結局聞けず仕舞いになった。
そういえば、トークイベントでの小話に、クスリと笑ってしまった。
亀有駅北口から、常磐線高架に沿って歩くこと10分余り、SKACの斜め向かいには、「ホワイト餃子」というサーモンピンク色のファミレス様のレストランがある。
「ホワイト餃子」って?誰もが思うらしく、自然とSKAC→ホワイト餃子のコースの流れが出来ている、と微妙な面持ちでお話なさった......ワタシのことだ!
それくらい、否が応でも目に入る「ホワイト餃子」のインパクトはなかなかのものだ。ホワイト餃子は、1960年創業、千葉県野田市が本店のチェーン店のご当地餃子。
当然、「ホワイトな餃子」と思っていたが、勘違いだった。画像を見ると稲荷寿司が並んでいるようにしか見えない。「ホワイト」とは、先代の創業者水谷信一さんが、戦時中満州で、白パイさんという中国人から作り方を教わったのが店名の由来となった。
基本的に薄皮の焼き餃子の日本とは違い、中国の餃子は、小麦粉、水、塩で練ってつくる厚いもっちりとした皮が特徴である。
熱いお湯にくぐらせて仕上げる本場の餃子は、もっちりとしてほんとうにおいしい!大好きだ。
そんな本場の味に感動した先代は、厚いモチモチの皮にオリジナルの餡を包み、いったん茹でた後、油で揚げるひと手間かかる餃子を考案した。
参考:「ぐるっと千葉」
https://www.gurutto-chiba.co.jp/spots_gourmet/2025ippinsan-whitegyoza/
食べてもいないのに語ってしまった。
結果的には、亀有のカオスな駅前商店街に飲み込まれてしまい、「ホワイト餃子」には、行けずじまいになった。
亀有駅にもどったワタシは、北口、南口、縦横無尽に伸びる、大小迷路のような駅前商店街をあちこちさまよっていると、南口から1分、とある雑居ビル「リリオ弐番館」の地下食堂街に目をつける。
階段踊り場のフロアマップを見ると、石川県金沢市発祥のカレーチェーン店「ゴーゴーカレー」、「串カツ 井上」などの食事処と並んで、「シティ・パブ 宝や」、「パブ スナック BUBOYⅡ」、「SHOT BAR ROB・ROY」など、郷愁をそそる店名が勢ぞろいしていた。
時刻は17時ころ、パブが開く時間には早すぎる、ディナータイムにも少々間がある、閑散としたフロアで、インドレストランの「ヒム・シカル」が目にとまる。
定番のナンとカレーのセットメニューと並び、インドの炊き込みご飯的な「ビリヤニ」があった。
粘り気のある日本のごはんも好きだが、パッラパッラのインディカ米の食感が忘れられない、迷わず「ビリヤニ」デビューをすることにした。ビリヤニは、本来は、お祝いの席で食べる料理らしい。
てっぺんに盛られたゆで卵とカットトマトをパクリ、スパイスの効いたライスを食べ進めると、グリルしたマトンの塊がゴロゴロ現れて、たまげた。
分厚いステーキ一枚分くらいの、ひと口大のマトンが、ビリヤニの中にランダムに隠れている、奥ゆかしい演出だ。
「マトンビリヤニ」を頼んだとは言え、こんなにマトンがゴロゴロ入っているとは......、亀有という土地と、「ヒム・シカル」のビリヤニ、が大好きになった。
インドのスパイス文化ってすごい、スパイス、ナッツ?インディカ米にゴロゴロのマトン肉、再訪を誓った。
大小様々な商店街を行き当たりばったり歩いている時、間口の狭いアーケード商店街「ゆうろーど仲町商店会」が目に入り、思わず吸い込まれて行った。
年季の入ったアーケード下に連なるせんべろな飲み屋や、メンツカツの行列店「亀有メンチ」を発見、
コダワリのメンチカツは、「肉はブロックで仕入れ、店で挽いて、肉汁も身もぎっしりとしたメンチに仕上げている。」。現在、12種類の味があり、亀有ボール(焼酎ハイボール)も飲めるイートインのスペースもある。
*葛飾区観光局web
https://katsushika-kanko.jp/kame-ao/010menchi.html
「人手不足のため、開店12時、閉店19時とさせて頂きます」と手書きの張り紙が、ご時世を感じさせた。次回に行くリスト入り決定である。
亀有駅前北口にど~んとご登場の両津勘吉さんとは初対面だった。駅周辺の15か所あるこち亀の銅像、亀有とこち亀が、柴又と寅さん的な関係であることを、やっと理解した。
コミックに疎いワタシは、集英社HPで、1976年スタートの第一回、90年代、2000年代と、ランダムに拝読させて頂いた。
参考:集英社「こちら葛飾区亀有公園前派出所 1」
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=4-08-852811-5
ど昭和な背景、黒電話、出前の天丼、当時の日常生活や風俗が、きめ細かに描かれていて、わたしが育った昭和という時代を堪能、
両さんて、酒好きだった父さんに似ている.....、型にはまらない、良くも悪くも規格外の人って、生まれ育った当時の広島には、身近に沢山いた。今はどうなんでしょうね?
★SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)
東京都葛飾区西亀有3-26-4
・VDS(Vinyl Delivery Service レコードショップ)
https://vinyldeliveryservice.com/
・twelvebooks https://twelve-books.com/pages/about
・TAWKSトークス(カフェ) https://www.instagram.com/tawks___/
★ホワイト餃子 亀有店
東京都葛飾区西亀有4-11-15
https://www.white-gyouza.co.jp/branch/kameari.html
★ヒムシカル 亀有店
東京都葛飾区亀有3丁目29−1リリオ弐番館 B1F
https://himshikhar.delivery-takeout-menu.com/
★亀有メンチ ゆうろーど仲町商店会。
葛飾区亀有3-32-5