台湾で身近な薬膳を美味しく取り入れる『月和茶』
吉祥寺に店を構える『月和茶(ゆえふうちゃ)』は、“お茶と薬膳”をテーマにした台湾カフェ。オーナーの楊明龍(ヨウメイリュウ)さんが生まれ育った台湾で古くから伝わる薬膳は、今なお普段の生活の中で取り入れられているという。楊さんはその台湾の習慣をこの店にも取り入れることで、訪れたお客さんの健康につなげたいと考えた。
5種類ある薬膳茶は、さまざまな薬効のある薬膳を、楊さんがそれぞれ飲みやすくオリジナルでブレンドしている。中でも、お店のイチオシは枇杷甘桔茶(ピーパァガンジェチャ)。胃腸の働きを整える効果がある枇杷(びわ)の葉と、風邪のひき始めや喉にもよく効く金柑の蜜漬けが丸ごと1個入っている。
『月和茶』店舗詳細
韓国でポピュラーな花茶に漢方の考え方をミックス『薬膳カフェ 日月(ひげつ)』
東急世田谷線の世田谷駅から7分ほど歩いた住宅街の中で、『薬膳カフェ 日月』は営業を行う。オーナーの小澤明子さんは、同じ建物の中で整体院も営み、体の外側と内側から人々の健康をサポートしている。韓国の文化で育まれてきたハーブティーの一種である花茶(はなちゃ)は、シングルとブレンド合わせて50種近いメニューを用意。ブレンドの花茶には、薬膳や漢方の考え方が取り入れられている。
そんな数あるメニューの中から今回いただいたのは、不調が気になりやすい季節の変わり目にぴったりなブレンドが施された通年メニュー。血の巡りを調整する山茱萸(さんしゅゆ)茶や、体の過剰反応を抑えるイエローコスモス茶のほか、パンジー茶や山桜茶で構成される。
『薬膳カフェ 日月』店舗詳細
日常的に食べやすい薬膳料理を提供するレストラン『ZEN ROOM』
自由が丘の多種多様な飲食店やショップが並ぶ通りで営業を行う『ZEN ROOM』。大学院で免疫学を専攻していた経歴を持つオーナーの吉田真介さんは、「薬膳は、特別な日ではなく、日常的に無理なく食べ続けることが何より大切」と考え、薬膳料理になじみのない人でも食べやすい料理を手頃な価格で提供することに力を注いだ。和漢素材をブレンドした和漢茶も、飲みやすさと効能のバランスにこだわって開発。さまざまな体の悩みに合わせて和漢をブレンドしているという。
中でも、一番人気があるのは美容をサポートする美的茶(びてきちゃ)。女性のサイクルバランスを整える効能を持つバラの花を使った薔薇烏龍茶(バラウーロンチャ)をベースに、美肌づくりをサポートするクコの実や、水分代謝をサポートするナツメ、ハト麦などが入っている。
『ZEN ROOM』店舗詳細
取材・文・撮影=柿崎真英