【イタリアン激戦区の名店へ】
国分寺エリア最古のイタリアン『メランツァーネ』
国分寺で最も古いイタリアンは『メランツァーネ』だ。「都下であるここ国分寺にも『イタリアン』を」と店主若林さんが30歳の時に開店した。30種類以上もあるパスタメニューは昼夜いつでも楽しめる。オープン以来手作りにこだわり、味と価格も変わらず提供、その変わらぬ味を求めて各地から多くの客が足を伸ばす。店名でもあるナスを使ったパスタや前菜、オーブン料理は必食。
『メランツァーネ』店舗詳細
驚きのボリュームとコスパ 『トラットリア・クオーレ』
国分寺の外れにある小さな駅「恋ヶ窪」。その目の前にある『トラットリア・クオーレ』は、街の食堂ともいえる佇まい。この道20年以上の心優しきシェフは、大判振る舞いが基本スタイル。毎日のランチメニューはサラダ・パン・ドリンクに、パスタかピッツァ、リゾットを選ぶAコースか、そこに前菜2品が加わるBコースの2種類。国産野菜をふんだんに使ったメニューだ。どちらのコースも1500円以下と、都心では考えられない破格のプライスで、市民の胃袋をわし掴みにしている。
『トラットリア・クオーレ』店舗詳細
本格薪窯で焼き上げたピッツァが絶品『オステリア国分寺』
1997年に開業、親子二代で営む西国分寺エリアの老舗イタリアン。店の一押しは、本格薪窯で焼き上げたピッツァ。初代店主である父・仁一郎さんが全てハンドクラフトする。元酒店ならではの豊富なアルコール類も見逃せない。客との交流を楽しむことに重きをおく2代目店主の源(はじむ)さんは、フードメニューにアルコールメニューにと好みに応えたセレクトをしてくれる。
『オステリア国分寺』店舗詳細
丁寧に仕込みをして作り上げる料理と本格ピザを味わうべし『ジャポリボタニカ』
国分寺北口駅前のイタリアンといえば『ジャポリボタニカ』。なんと言ってもこの店の注目の一品は、300℃近い高温薪窯で焼き上げる自家製ピザ。ランチコースはこのピザを選べることができるボリュームの内容で、前菜、サラダ、選べるメイン、ドルチェ、ドリンクにファーストドリンクもついた人気メニュー。夜は一品料理を始め、パスタやピザが揃う。気軽に訪れやすいオープンな雰囲気と、さりげなくも丁寧な接客に魅了される人は多い。子連れやファミリーからカップル、友人連れと幅広い層から愛されている。
『ジャポリボタニカ』店舗詳細
地元農家の野菜をたっぷり使った彩り豊かなメニューが魅力『トラットリアカレラ』
地元の人に評判の店といえば、国分寺南口の小さな店『トラットリアカレラ』。一家で営むことおよそ40年近くと長く愛されている。ここは気取らず楽しめるアットホームな店、提供される料理も北イタリアの家庭料理がメインだ。
色鮮やかな野菜を主役にした料理たちは、とにかく素材の味わいが濃厚。「野菜本来の美味しさを味わって欲しい」と店主の小俣さんは調理方法や味付けをなるべくシンプルに仕立てている。製菓出身の店主ゆえに味ももちろん、彩りや見た目にもこだわる。食卓に並ぶ料理を始め、デザートまで全て一から手作りの数々にお腹も心も満たされる豊かな時間を過ごせる。
『トラットリアカレラ』店舗詳細
色鮮やかで豊かな創作イタリアンは、訪れる人を魅了『シレーナ』
最後に紹介するのは、“国分寺お店大賞“に輝く創作イタリアン『シレーナ』。食通に知られた国分寺のイタリアン代表店だ。オーナーはガーナ生まれの古河サミエルさん。明るく朗らかでとても人当たりの良く、その人柄には多くのファンがつく。野菜と天然調味料を愛するサミエルさんは、素材を大事にした方法で調理をする。たっぷりとした野菜の甘味が感じられるメニューの数々は、その数80種類以上と豊富。必ずお気に入りメニューと出会えるだろう。
『シレーナ』店舗詳細
【国分寺で訪れるべき!中華にハンバーグ、甘味処もご紹介】
”こくベジ”が食べられるお店『チャイニーズレストラン オトメ』
店主の落合芳光さんお手製の焼きそばは絶品。栄養バランスを考えて海鮮にこくベジ(国分寺市内の農家がつくる地産野菜の愛称)をたっぷり加え、仕上げの日本酒で旨味をまとめ上げている。油通しでビタミンを閉じ込めたブロッコリーが歯ざわり抜群だが、「春の菜花もうまいんだよ」。ボリューミーゆえ、持ち帰りもできる。
『チャイニーズレストラン オトメ』店舗詳細
一流ホテル仕込みの欧風カレー!『すぷ~ん』
ホテルニューオータニのフレンチシェフだった先代が1996年にオープンさせた店。息子が受け継いだ欧風カレーの味は地元のみならず、遠方から来るカレー好きにも愛され続けている。一番安いプレーンカレーは440円と超お得。トッピングでゆで卵60円を付けてもワンコインで収まる。「卓上の七味にんにくをかけて〝味変〞を楽しむ常連さんも多いですね」と店主・山田真一郎さん。一度食べ始めるとスプーンが止まらない絶品カレーをお試しあれ。
『すぷ~ん』店舗詳細
そば職人の技を食べ比べ『きぬたや』
メニューはせいろのみという潔さ。全国から厳選したソバの実は11産地、14品種。毎日、この中から4品種を選び、それぞれに石臼、碾き方、ふるい方、打ち方、茹で方を変える。石臼だけでも5種備えるという、並々ならぬこだわりだ。注文は、1人前で好みにあわせて2種類のそばを出す。特になければご主人が見み繕つくろう。艶やかで透明感のあるそばばかり。そばの異なる味わいを楽しめる。そして、押し付けが全くないのもいい。
『きぬたや』店舗詳細
本格的な日本料理と十割そば『潮』
店主の潮幸司さんは高級割烹料亭の板長を務めるなど、長年日本料理の修練を積み重ねた仕事人。40歳半ばでそば屋に転身し、その突出した実力ですぐに名店となった。造り、焼き物、揚げ物、炊き合わせなど、どれもが味わい深く、そば会席3500円~の甘味に至るまで飽きさせない。季節によって産地が変わるそばは、十割なのに細めでコシがある。店内に飾られた仏像や数々の器も店主の作品。繊細な包丁さばきがうかがい知れるのだ。
『潮』店舗詳細
釜飯を待つ時間のワクワクが止まらない!『お料理 結い』
店主の佐々木宣博さんは、カジュアルな和食店をコンセプトに2012年に開業。「米農家である宮城の実家から直送した、一級米のひとめぼれを使っています」という釜飯は特に外せない一品だ。人気の自家製ベーコンとアボカドの釜飯は、炊いている間も蓋から漏れ出すベーコンの香りが空腹に拍車をかける。炊き上がりを口に運ぶと、ベーコンの脂と、バターのようなアボカドの風味に頬が緩む。ブラックペッパーで味に変化をつけても楽しい。
『お料理 結い』店舗詳細
温かみあふれる手作りの定食に舌鼓『むさしの食堂』
「目の前でお客さんがおいしいと言うのがうれしくて」と、微笑む伊藤謙さんは、和食や京料理で修業しつつ、独自にイタリアンやフレンチも研究。食材の質と安全にこだわり、和洋中バリエーション豊かな大人のごはん処を開いた。中でも、数十回にわたる試行錯誤のもと完成した鶏の唐揚げユーリンチーソースは人気。醤油やオイスターソースの香りが、ジューシーに揚がった唐揚げの味を引き立て、後から効いてくる酸味と甘みが食欲をそそる。
『むさしの食堂』店舗詳細
取材・文=佐藤さゆり・高橋健太(teamまめ)・石原たきび・工藤博康、永見薫 撮影=猪俣慎吾・本野克佳・小野広幸・原 幹和・木村心保、永見薫