お茶のプロが生んだ入魂の抹茶ソフト『茶の君野園』[上野]
練り込んである抹茶は、正式なお茶会でも使われるクオリティの高い宇治抹茶。その風味が引き立つよう、ソフトクリームは脂肪分の控えめなものを選び、独自の配合でブレンドしている。てっぺんからかぶり付くと、舌にひんやりした心地よい温度が伝わり、すっきりしたミルクの甘みがじんわり。それを追いかけるようにすぐさま濃厚な抹茶の旨味が現れ、爽やかな香りが広がっていく。
『茶の君野園』店舗詳細
キリッとした深煎りコーヒーが香る『Eagle Café』[湯島]
コーヒーに定評があるカフェで、ゼリーに使う分も丁寧にハンドドリップ。酸味の少ない深煎りの豆を挽き、お湯をゆっくり注いで濃いめに抽出するのだとか。トッピングのアイスを塩アイスに変更すると、甘じょっぱさによってコーヒーの芳醇さが増幅。目の前に運ばれてくる時、器の中でふるふると揺れる様子がすでに誘惑的だが、終盤、崩れて残ったかけらもちゅるんとした舌触りがたまらず、残さず食べたい。
『Eagle Café』店舗詳細
果汁がにじむハツラツとした味わい『Pâtisserie De bonne augure』[湯島]
シェフの鈴木崇志さんは、なんとG7広島サミット2023のデザートを監修した人。夏限定・トロピカルフルーツのパフェは、見た目のみならず、味わいまでもがパァッと明るい印象だ。マンゴー、パッションのソース、ココナッツのムース、パイナップルのコンポートなど、甘みと酸味が折り重なり、味覚が覚醒。口溶けがよく、サクッとした食感のパール・クラッカン、ココナッツのメレンゲとのコントラストにもときめく。
『Pâtisserie De bonne augure』店舗詳細
/アクセス:地下鉄千代田線湯島駅から徒歩5分
練乳が重要な決め手となる韓国かき氷『KOREAN CAFE チョンハクトン』[上野広小路]
「韓国のかき氷は、本国ではパッピンスと呼ばれています。ミルクに練乳を混ぜ、専用の機械で凍らせて削った氷はまるで新雪のようにふわふわ」と、韓国出身の店長・荒川玉子さん。氷そのものに味が付いているため、ひと口目からコクのある甘みを楽しめ、溶け残ってもミルキーな風味があり、飲み干せる。パッピンスはとにかく練乳が重要だそうで、提供する際にはボトルを添え、「お好きにどうぞ。かけ放題!」と太っ腹だ。
『KOREAN CAFE チョンハクトン』店舗詳細
炭酸強めのクリームソーダが爽快『French Vouge』[湯島]
レトロな内装にクリームソーダのグリーンが映える。パチパチと気泡がはじける涼しげな一品は、秋山さん一家が1985年から営むこちらの喫茶店の名物だ。キリッとした後味にするため、スパークリングウォーターの缶は気が抜けないよう注文ごとに開栓。グラスに注いでハチミツ入りのシロップを加え、アイスを乗せたら、仕上げにカラースプレーをぱらり。アイスと混ざり合うことで生じる泡も、まろやかな口当たりがクセになる。
『French Vouge』店舗詳細
/定休日:日/アクセス:地下鉄千代田線湯島駅から徒歩1分
イタリア人店主による本場ジェラート『Gelato Mammamia』[上野広小路]
ショーケースには、保存料や香料、着色料を使わず、こだわりの材料で一から作ったジェラートがずらり。店主のアンドレアさんいわく「これが本場の製法」で、例えば瀬戸内産レモンはあえて果実のまま仕入れ、自分で果汁を取り、皮はレモンピールにしてどちらも活用する。頬張るとフレッシュな酸味があふれ、華やかな香りがふわり。シチリア産ピスタチオで作ったものや千葉県ピーナッツなど、豊富なラインナップもうれしい。
『Gelato Mammamia』店舗詳細
甘味処で隠れ人気のところ天を啜る『みつばち』[湯島]
濃厚な黒蜜をかけて食べるあんみつや、元祖・小倉アイスが全国的に知られる一方、そんな名物の影にもまだまだ良品が。ところ天は、注文が入ってからところてん突きで突くので弾力があり、カドまで美しい。近所の自社工場で製造し、出来たてを店舗に運んでいるからこそ鮮度も抜群。これと決めて来るリピーターもいるそうで、トッピングのワサビがクリアな味わいを際立たせ、三杯酢の酸味が心身を癒やしてくれる。
『みつばち』店舗詳細
取材・文=信藤舞子 撮影=鈴木愛子
『散歩の達人』2023年7月号より