港家[浅草橋]

一口食べれば誰でも子どもさ

一口食べれば幸せになれるよね! 

日中は静かな鳥越おかず横丁で、午後3時を回るとここだけが大騒ぎ。幼稚園帰りの親子連れ、学校が終わった小中学生たちがエンドレスでやってくる。削った氷で満杯になったところでカップの底をトントントン。氷が半分くらいに沈んだらシロップと再び氷。「かき氷は家内の楽しみだから」とほほ笑むご主人、和菓子店三代目が作る自慢の餡や白玉入りも大人気だ。「毎日来てくれる子どもたちが買える値段じゃなくちゃね!」。下町の行列は続く。

自家製餡たっぷり宇治あずき450円、シロップが選べるふる~つみるく450円。かき氷~9月30日。

『港家』店舗詳細

住所:東京都台東区鳥越1-15-1/営業時間:10:00~18:00ごろ(日は12:00~17:00)/定休日:日・不定(7・8月は無)/アクセス:JR総武線浅草橋駅から徒歩8分

船橋屋 亀戸天神本店[亀戸]

天神様も食べたそう……

果肉の食感も楽しめる夏みかん930円。別添えのシロップを自由にかけてね。

東京屈指のくず餅の名店が、真夏も季節を感じてほしいと始めたかき氷。今や提供開始を待ちわびる常連も多数の名物だ。シロップが別添えなのは氷のふわふわ感を味わえるようにとの心遣い。1952年生まれの木造家屋は天井も高く、照明も抑え気味。中庭を彩る花のなかにはくず餅職人が丹誠込めて育てたものも。江戸の名所 ・ 亀戸天神の藤と梅は時季じゃないけど、木々の色濃い緑を愛(め)でながら今日は何の味にしようかと思い巡らすのも、 夏のお楽しみ。

かき氷~9月30日。くず餅と同じ黒蜜&きな粉で食す天神かき氷は930円。

『船橋屋 亀戸天神本店』店舗詳細

住所:東京都江東区亀戸3-2-14/営業時間:9:00〜18:00(イートインは11:00〜17:00)/定休日:無/アクセス:JR総武線・東武亀戸線亀戸駅から徒歩15分

フルーツパーラーゴトー[浅草]

スイカがおしゃれに澄まし顔

吟味された素材と美しいフォルムが涼やかな氷すいか950円。かき氷~9月上旬。フルーツパフェ、ホットケ ーキなどもグッド!

東京より関西で見かけることが多い氷すいか。パーラーを始めた1965年からのメニューというが、開店当初にいた職人が関西出身と聞いて納得。しかしスイカシロップを考案し、美しい盛り付けにしたのは三代目店主の後藤浩一さん。その時季に一番おいしい銘柄を選び、シロップの作り置きもしない徹底ぶりは氷すいかの革命だ。他にもプラムなど旬の素材の氷が揃うのは果物店ならでは。器に残ったジュース用にストローを添えるなんて心憎い!

店頭に並ぶ上質の果物たちは老舗の証し。

『フルーツパーラーゴトー』店舗詳細

住所:東京都台東区浅草2-15-4/営業時間:11:00~19:00/定休日:水・不定/アクセス:私鉄・地下鉄浅草駅から徒歩4分

鯛焼きのよしかわ[東伏見]

客の要望で進化し続けるアイスキャンデー

「青いハイエースが目印だよ」。

移動販売の鯛焼き屋を営む吉川好英(よしひで)さんが、夏用に手作りで始めたら好評に。鯛焼き用大納言にタピオカ粉を加えたむっちり食感の小豆120円や、ミニトマト入りのトマト180円、果肉満載の河内晩柑(かわちばんかん)240円など、約10種(前後)はどれも香味が抜群。

『鯛焼きのよしかわ』店舗詳細

住所:東京都西東京市東伏見3-1-25 アイスアリーナ前/営業時間:12:00~18:30ごろ/定休日:木・雨天/アクセス:西武新宿線東伏見駅から徒歩1分

タケヤ・デザートイン[武蔵小山]

学生服屋の店先で出合う武蔵小山の母の味

「お代わりする人もいるの」。

ジェラートはタケミドリさんの手作り。素材の香りが口いっぱいにはじけ、後味さっぱり。自家発酵のヨーグルトに、昨年漬けた梅酒、頂きもののヨモギや、自家栽培のミントなど、多彩だ。「味はひらめきで変えたりするの。亡くなった主人が教えてくれるのね、きっと」。シングル350円、ダブル450円、トリプル500円。

『タケヤ・デザートイン』店舗詳細

住所:東京都品川区荏原3-3-20/営業時間:13:00~17:00(土・日・祝は~18:00)/定休日:月・火/アクセス:東急目黒線武蔵小山駅から徒歩5分

SOWA[神谷町]

男衆も虜(とりこ)になるなめらかな舌触り

乳脂肪の高い生乳と生クリーム、バターで作り、コクがあるのにしつこくない。先代がアイスの時代到来を予見し、1955年に創業。アイスクリーム・シャーベットは全て220円、日替わりソフト290円は40種も用意する。

『SOWA』店舗詳細

住所:東京都港区虎ノ門3-19-10/営業時間:10:00~19:00(土~16:00)/定休日:日・祝/アクセス:地下鉄日比谷線神谷町駅から徒歩2分

うさぎや[上野広小路]

老舗和菓子舗ならではの新味

四代目店主の谷口拓也さんは、北海道紋別の牧場で食べたソフトクリームに感動。「これはイケる」と、看板菓子であるどら焼きの餡を携え再訪し、相性を確認。昨夏よりどら餡ソフトオレ300円を開始した。牧場仕入れの牛乳を加えたみずみずしいミルクソフトに粒餡が混ぜ込まれ、ほどよい甘みに頬が緩む。

『うさぎや』店舗詳細

住所:東京都台東区上野1-10-10/営業時間:9:00~18:00(ソフトは~17:30)/定休日:水/アクセス:JR御徒町駅から徒歩5分

ミカド珈琲店 日本橋本店[三越前]

舌触りなめらかで香味ふくらむ

「子どもも楽しめるメニューを」と誕生して50年余り。ミカド珈琲のモカソフト®(1階・テイクアウト390円、2・3階席500円)は、新鮮なミルクに負けぬようソフト専用に深く焙煎した豆を抽出。カップに添えた自家製シロップ漬けのプルーンが名脇役。

『ミカド珈琲店 日本橋本店』店舗詳細

住所:東京都中央区日本橋室町1-6-7/営業時間:7:00~17:30LO(土日祝は10:00~17:30LO)/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座線・半蔵門線三越前駅から徒歩1分

竹むら[淡路町]

木造商店建築が美しい憩いの場

甘過ぎないのが見事なクリームあんみつ800円。

この店は昭和5年(1930)創業時の木造建築。「うちは並びにあるかんだやぶそばが親戚筋で、この建物もそば屋建築に何となく似ています」というのは二代目ご主人。長年のお客がいつ来ても同じ味をと昔ながらの調理法だが、クリームあんみつも案外甘さ控えめに感じる。自家製赤えんどう豆の塩気や生寒天の風合いが絶妙に調和しているのだ。寒天で程よく腹を冷やし、最後に熱いお茶で締めくくるのが江戸の粋だ。

揚げまんじゅう500円は全部手作りの限定品。
昭和初期に万世橋駅が開業、当時はここが駅前商店街だった。近頃アニメに登場し、ファンの聖地に。

『竹むら』店舗詳細

住所:東京都千代田区神田須田町1-19/営業時間:11:00~19:00/定休日:日・月・祝(8月13~16日)/アクセス:地下鉄丸ノ内線淡路町駅から徒歩3分

みつばち[湯島]

100年前に小倉アイス発祥の店

SPアイスもなか白玉添え520円。レモンスカッシュ520円は注文後レモン1個を搾る。

明治42年(1909) から下町娘の憩いの場。 「女学生の頃来たわ」 と懐かしむお客も多い。看板商品は何といっても小倉アイス。その昔、かき氷用の小豆を凍らせてしまい、試しにアイスクリーム製造器で混ぜたら美味だったことから誕生した。原料は小豆と砂糖、塩少々。乳脂肪分ゼロなので牛乳アレルギーの人にも安心だ。店内ではもなかに挟んだり白玉を添えたり黒蜜をかけたりと、思う存分楽しめる。

小倉アイスは店頭でも買える。持ち帰り用小倉アイスもなか200円。100周年記念で誕生した黒糖アイス280円も人気。
テーブルには黒蜜が常備。好みでかけられる。

『みつばち』店舗詳細

住所:東京都文京区湯島3-38-10/営業時間:11:00~21:00(喫茶は~20:00。3~10月の平日は10:00~、喫茶は10:30~ 20:00。土 ・日 ・祝は通年10:00~、喫茶は10:30~20:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄千代田線湯島駅から徒歩2分

紀の善[飯田橋]

粋な街でくつろぎの美味な店

ひやし白玉(手前)874円、ひやしじるこ820円は残暑が終わるまで。持ち帰り用みつまめやオリジナルせんべいも販売。

「白玉を思いきり食べたいお客様の声にお応えして」とおかみさん。夏季限定のひやし白玉には氷が浮かび、ブドウの酸味がさわやかだ。何より白玉が大きく食べ応えたっぷり。ひやしじるこも、良質な小豆にこだわり丁寧に作られる。どちらも夏バテ時の栄養補給にうってつけ。戦前は寿司屋だったという人気の甘味店だが、ここも最近男性客がやってくる。乃木坂46の歌詞に登場する聖地に認定されたらしい。

花柳界のある神楽坂の入り口にある粋な店。
2階には座敷席もあり、ついくつろいでしまうのだ。

『紀の善』店舗詳細

てん屋[京急蒲田]

太さも自在に目の前でついてくれる

ところてん500円は、太さも自在に注文。

50年ほど前にところてん屋を始め、ほぼ毎日店内でテングサを煮つめて、生寒天を作り続けてきた。テングサは伊豆半島の問屋から取り寄せている。面白いのはその場で 「細め」 「平太」 など、さまざまな太さのところてんを、木製天つきでついてくれること。その上、酢醤油タレのほかに黒蜜やアンコやぎゅうひといった自家製トッピングを、自分好みに選べる。持ち帰り中心だが、店内で食べることもできる。

アンコにエンドウ豆、ぎゅうひや黒蜜も自家製のあんみつは700円。目の前でさいの目に。
生寒天1人前200円をその場でつく。ところてんタレ100円は約2人前。黒蜜300円、あんこ100円など。注文後に二代目が天つき。

『てん屋』店舗詳細

住所:東京都大田区蒲田3-7-6/営業時間:7:00~19:00/定休日:無/アクセス:京急本線京急蒲田駅から徒歩5分
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【ひと足延ばして横浜も!】象の鼻カフェ[日本大通り]

つい笑みがこぼれる、愛らしさ

アーティストカフェとして、食を媒介にアートの広がりを提案。その一つがゾウノハナソフトクリーム420円だ。北海道産ミルクのソフトを、専用の機械で搾り、チョコチップとワッフルで象さんに。作り手で微妙に表情が変わるのもご愛嬌。

『象の鼻カフェ』店舗詳細

住所:神奈川県横浜市中区海岸通1 象の鼻テラス内/営業時間:10:00~18:00(イベント・季節により変動あり)/定休日:無/アクセス:横浜高速鉄道みなとみらい線日本大通り駅から徒歩3分

取材・文=高野ひろし、佐藤さゆり(teamまめ)、眞鍋じゅんこ 撮影=木村心保、泉田道夫、鴇田康則