第1問

ヒント

なし。見ての通り!

正解は……銀座四丁目(晴海通り×中央通り)

交差点の南から北方面を撮影したもの。地下鉄銀座線と日比谷線が交差する地点であり銀座駅の真上。写真左から右奥へと南北に走るのは中央通りだが、このあたりでは銀座通りとも呼ばれる。週末は歩行者天国になって、大勢の買い物客や観光客でにぎわう通りだ。

正面は言わずと知れた銀座のランドマーク『和光』で、右に見切れているのが『銀座三越』。ほかにも『山野楽器』『ミキモト』の本店や『キムラヤパン』の本社、『教文館』など、ヒントのオンパレード! 道ゆく車のタクシー率の高さも特徴かもしれない。

『銀座三越』前から西方面を望む。
『銀座三越』前から西方面を望む。

第2問

ヒント

おそらく日本一有名な交差点。

正解は……渋谷駅前(道玄坂・宮益坂×神宮通り)

もはや説明するまでもない、渋谷駅ハチ公口を出た先に広がる世界的にも有名な風景。通称「スクランブル交差点」を、南東側から撮影したもの。ここを南北に走るのが神宮通りで、そのうち一部は公園通りとも呼ぶ。交差点の西には道玄坂、ガードをくぐって東側には宮益坂。

代表的なランドマークである『渋谷109』が映り込まない角度ではあるが、通行人や広告の多さだけでもそれとわかる巨大さや華やかさはさすが。交差点の北東角地にある老舗で、大きな看板でおなじみだった『三千里薬品』の神南店は2024年末で閉店した。

交差点の南西側から西を望む。写真右には手前から渋谷駅、『渋谷スクランブルスクエア』、『渋谷ヒカリエ』が見える。
交差点の南西側から西を望む。写真右には手前から渋谷駅、『渋谷スクランブルスクエア』、『渋谷ヒカリエ』が見える。

第3問

ヒント

四差路(十字路)ではなく五差路。

正解は……六本木(六本木通り×外苑東通り)

地下鉄大江戸線と日比谷線が交差する地点で、六本木駅もこの交差点の北と西にある。写真では高架の脚に阻まれてあまり見えないが、右奥が芋洗坂。写真右へと六本木通りをたどれば「六本木ヒルズ」だ。

一番のヒントは言うまでもなく首都高の高架で、橋桁にはご丁寧に「ROPPONGI」のロゴもある。また、右端に見切れているのが『アマンド六本木店』で、待ち合わせの定番スポットとして知られる洋菓子と喫茶の店だ。

交差点の南側、芋洗坂のそばから北方面を望む。
交差点の南側、芋洗坂のそばから北方面を望む。

第4問

ヒント

地下鉄が3路線乗り入れる駅がある。

正解は……神保町(靖国通り×白山通り)

交差点の南東側、『廣文館書店』の前から北西方面を撮ったもの。地下鉄新宿線、南北線、半蔵門線が交わる地点で、それらの駅もある。靖国通りは関東大震災の復興事業のひとつで造られた道であり、この交差点もその際に誕生した場所だ。

目を引くのはやはり、角地の「集英社文庫」「集英社新書」のネオン看板。右奥、白山通りの向こうには「東京ドームホテル」のビルや、『東京ドームシティ』のアトラクションもわずかに写り込んでいる。

交差点の北東側から南東方面を望む。左端に『廣文館書店』があり、正面には岩波神保町ビルが。
交差点の北東側から南東方面を望む。左端に『廣文館書店』があり、正面には岩波神保町ビルが。

第5問

ヒント

名前が違う2つの地下鉄駅がある。

正解は……上野広小路(中央通り×春日通り)

交差点の北西側から南東方向を撮影したもの。この前後で春日通りに沿って走る地下鉄大江戸線の上野御徒町駅と、中央通りに沿って走る地下鉄銀座線上野広小路駅があり、両線が交差する地点でもある。

どかんと立つ『松坂屋』、そしてその後ろの『PARCO』が大きなヒントだ。写真左奥に見えるのは山手線などの高架で、JR御徒町駅も近い。

同じ地点から北を覗(のぞ)きこむ。ちらりと見える緑は上野公園だ。
同じ地点から北を覗(のぞ)きこむ。ちらりと見える緑は上野公園だ。

第6問

ヒント

仏壇店が多い場所。

正解は……寿四丁目(浅草通り×国際通り)

交差点の南東側から北西方面を撮影したもの。地下鉄銀座線田原町駅のすぐ東側で、駅はないがつくばエクスプレスも交差している地点だ。

高級仏壇店『三善堂』を知っていれば、浅草近辺だと察しがついたはず。よくよく見るとほかにも仏具店の看板が並んでいるので、浅草通りは仏壇店が多いことを知っていればわかっただろう。また、国際通りには片側にアーケードがあることや、見づらいが中央分離帯があることもヒントのひとつになるかもしれない。郵便局やAPAホテル、朝日信用金庫、そして都バスから総合的に判断すると導き出せる。

北東側から南西方面を望む。
北東側から南西方面を望む。

第7問

ヒント

大学生の通学路の途中。

正解は……馬場口(早稲田通り×明治通り)

交差点の北西側から南東方面を撮ったもの。地下鉄東西線と副都心線が交差する地点で、少し南に行けば地下鉄西早稲田駅もある。高田馬場駅からは300mほどで、駅と早稲田大学の中間あたりに位置し、早大生がよく歩いているあたりでもある。

特有のランドマークが少ないので、よく通る人以外には難易度が高かったのではないだろうか。早稲田通りが東に向かって少し下り坂になっているのもヒントといえばヒント。

南西側から北東側を望む。左奥は神田川に向かって下り坂になる。
南西側から北東側を望む。左奥は神田川に向かって下り坂になる。

第8問

ヒント

そばの地下鉄の駅は地上にある。

正解は……四谷見附(新宿通り×外堀通り)

交差点の北西側から南東方面を撮ったもの。地下鉄南北線と丸ノ内線が交差点の少し南で交差しており、左奥は四谷見附橋。赤坂見附の「見附」と同様、江戸城三十六見附という見張りが常駐する城門のひとつだった場所で、正確には交差点を渡った東側に四谷見附跡がある。

新宿通りの下、JRの線路が走っている江戸城の外堀跡や、その奥に赤坂御所があり、随分と開けて見える。中央奥には上智大学、左端にはJR四ツ谷駅も写っていて、かなり特徴的な景色といえるだろう。

北東側から南西方面を望む。
北東側から南西方面を望む。

第9問

ヒント

とあるエリアの発祥の地。

正解は……森下駅前(新大橋通り×清澄通り)

交差点の北西側から南東方面を撮ったもの。真下で地下鉄新宿線と大江戸線が交差し、交差点名の通り森下駅がある。

特徴的な建物や店も少なく、一発でわかるようなヒントはないが、強いて言えばどこまでも平らに見える碁盤の目状の道で、深川エリアらしさを感じることができるかもしれない。「深川」という地名の由来は、江戸時代にここの埋め立てを進めた深川八郎右衛門の名前からだが、その埋め立ての拠点はまさにこのあたり。深川神明宮もあり、“深川発祥の地”と呼ばれることもある。

交差点の南西側から北東方面を望む。左奥にほんの少しだけ首都高が見える。
交差点の南西側から北東方面を望む。左奥にほんの少しだけ首都高が見える。

第10問

ヒント

両脇はのぼり坂。

正解は……根津一丁目(不忍通り×言問通り)

交差点東側の角地に立つ『赤札堂』前から西方向を撮影したもの。左奥に延びているのが弥生坂で、写真でも少しだけ上っているのがわかる。出口が写っていたのは地下鉄千代田線根津駅で、こあたりが駅の北端にあたる。

都バスが通る道であること、東京メトロの駅があることはわかるが、写っている店は薬局や『とり多津』など、どれもそれ単体だけでは決め手にならないもの。何度か訪れたことがなければ推測が難しかったかもしれない。

『とり多津』前から撮影。
『とり多津』前から撮影。
illust_2.svg

以上、おつかれさまでした。全10問、道路名まで完璧だったゼ!という方は紛うことなき達人です。お見事!

散歩や街歩きというと、裏道や路地裏こそ至高と考えてしまいがち。でも、もっと俯瞰して道のつながりや交わり方に注目して歩くのもおもしろい。地図に頼らず歩き進めるうちに頭の中の地図がじわじわと編み上がる感覚は、歩く楽しみの原点でもある。そして、そのひらめきや納得の瞬間はたいてい交差点で訪れる。

文・撮影=中村こより

たとえば「原宿」、そう言われて最初に思い浮かべるのは? 竹下通りの人混みや、神宮橋の交差点、表参道のケヤキ並木が浮かんだ人も多いはず。街の名前から連想することは人それぞれだ。でも、最初に思い浮べる風景といえばやはり駅前、駅を出てすぐの街の風景ではなかろうか。つまり、駅前の景色は街の顔。ならば、顔だけを見てどこの駅なのかを当てられるよね? というわけで、腕試しのご提案。その名も「この写真、どこの駅前でしょう?」クイズ!「どこだそりゃ」「降りたことねーよ!」となるとつまらないので、出題するのはすべて東京都にあるJRの駅、なかでも乗降者数ランキングが上位の大きな駅ばかりだ。辺鄙な地域ではないぶん、ロータリーや商業ビルなどぱっと見の雰囲気が似ている駅も多い。とはいえ、必ず各駅の特徴があるから、それを見落とさずに全問正解を目指してくれたまえ。なお、各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。では、行ってらっしゃい!
東京は“水の都”だった、とはよくいわれる話。埋め立てや暗渠化によってその面影は減ってしまっているものの、水辺ならではの景色はそこかしこにある。そのひとつが「橋」。重要なインフラであることはもちろん、ランドマークでもあり、物語の舞台にもなりうる。そんな「橋から見た景色」の写真が一体どこなのかを当てるクイズでございます。同シリーズの「この写真、どこの駅前でしょう」クイズは、赤点ギリギリ!という挑戦者が多かった模様。今回は駅前に比べて特徴があることに加え、出題範囲は東京23区内のかなりメジャーな場所。難易度は低いが、駅前のように万人が歩く場所ではないという落とし穴もある。「知っているかどうか」ではなく、写り込んでいるすべての要素から考察する過程を楽しむべし。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。では、行ってらっしゃい!
問題。1996年に刊行された雑誌『散歩の達人』の創刊号は、何の特集だったでしょう?正解は「路地裏の誘惑」と「極上お花見散歩術」。はい、話の全貌がわかりましたね。今回のクイズのテーマは路地裏です。もはや説明不要、散歩の醍醐味が詰まった場所。広々とした道やきれいに整備された土地にはない、一歩入り込んだ先にある魅惑の空間。渋くていい店がひしめきあっていたり、曲がりくねった形に複雑な歴史や地理が垣間見えたりする。「路地」「路地裏」の定義は諸説あるが、今回は東京23区内の「表通りではない」「いい感じの道」すべてを出題範囲にさせてもらったため、車も通行する通りや「横丁」と呼ばれる場所も含まれる。散歩の達人を目指す者が最初に履修するであろう(?)テーマとあって難易度は易しめ。ぜひとも全問正解を目指していただきたい。【ご注意!】各出題画像のすぐ下にヒント、さらにその後矢印の下に解答・解説を記載している。勢い余って答えが見えちゃうことのないよう、ゆっくりとスクロールしながら挑戦されたし。では、行ってらっしゃい。