素描を中心とした貴重なコレクションが日本初登場
フランスの伯爵家に生まれ、画家になるためパリに出たロートレックは、1884年頃からモンマルトルにアトリエを構え、歌手や芸人、娼婦たちの姿を描いた。大胆な構図を生かしたポスターをはじめ、豊富な関連資料を合わせて、パリを生きた人々の姿が浮かび上がらせていく。素描45点を中心に、版画や書籍、ポスターに関しては状態の良いものを厳選して収集したコレクションが集結している。
『SOMPO美術館』の広報担当杉本さんは、「ロートレックの紙作品コレクションとしては、世界最大級のフィロス・コレクションが今回日本に初上陸します。美術館で所蔵されているものではなく個人で所蔵しているもので、普段なかなか見ることができない貴重なコレクションをご覧いただく機会となります。ぜひお見逃しなく」と語る。
一世を風靡したロートレックのポスターから21点が出品されるのをはじめ、版画作品、雑誌や書籍のための挿絵、さらにロートレックが家族や知人にあてた手紙、ロートレックの詩的な写真などを通して、人となりが伝わる構成となっている。
ロートレックの素早い描線が見てとれる素描からは、あふれんばかりの躍動感を感じられる。また知人や肉親にあてた手紙、私的な写真などを通して、ロートレックの人間性に触れられるのも醍醐味だ。
All images courtesy of The Firos Collection
開催概要
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」
開催期間:2024年6月22日(土)~9月23日(月・休)
開催時間:10:00~18:00(金曜は~20:00。最終入場は閉館30分前まで)
会場:SOMPO美術館(東京都新宿区西新宿1-26-1)
アクセス:JR・私鉄・地下鉄新宿駅から徒歩5分
入場料:一般1600円(事前購入券)・1800円(当日券)、大学生1000円(事前購入券)・当日券1200円、高校生以下無料 ※日時指定予約推奨
【問い合わせ先】
ハローダイヤル 050₋5541₋8600
公式HP https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2023/lautrec/
取材・文=前田真紀