魚菜とお酒 まめたろう

海香るひと皿に陶酔、旬の極みを日常に

お造り盛り合わせ1320円~は、その日の仕入れにより4~5種類。
お造り盛り合わせ1320円~は、その日の仕入れにより4~5種類。

さっきまで生きていたカワハギ。そのキモのなまめかしい色が、荻窪で出合える最高の鮮度を伝えている。「スルメイカのえんぺらも、まだ動いています」と店主の伊藤さん。小田原から届く朝捕れの天然魚を求めて、𠮷祥寺の魚屋へ出向くのが日課だ。おひとり様も何品か満喫できる前菜の盛り合わせ、一杯五勺の日本酒に、にまっ。まめに通って日本の旬を心ゆくまで味わいたい。厨房は伊藤さんの独り舞台ゆえ、時間に余裕を持ってどうぞ。

帆立の天ぷら935円、お野菜焚き合わせ約800円(価格は変動あり)、天然魚のぜいたくヅケ丼1320円。
帆立の天ぷら935円、お野菜焚き合わせ約800円(価格は変動あり)、天然魚のぜいたくヅケ丼1320円。
魚愛あふれる包丁仕事。
魚愛あふれる包丁仕事。
敷居低い明るい店内。
敷居低い明るい店内。

『魚菜とお酒 まめたろう』店舗詳細

bar Pigrone

魅惑のカウンターは地元民立ち寄り処

白身魚のラビオリ 山うどのスープ仕立て、里芋とベーコンのポテトサラダ。季節によりメニュー変更あり。前菜は550円均一。ボトルワイン2800円〜。
白身魚のラビオリ 山うどのスープ仕立て、里芋とベーコンのポテトサラダ。季節によりメニュー変更あり。前菜は550円均一。ボトルワイン2800円〜。

通りに面した出窓から見える、カウンターに並ぶ笑顔が楽しそう!その笑顔の中心にオーナーシェフ・島川尚(たかし)さんがいる。生まれも育ちも荻窪で、「もともと飲むのが好きで」と、デザイナーから料理人に転身した。タイのアラで取る出汁に白身魚のラビオリと山ウドを合わせる閃(ひらめ)きに、和食の経験が光る。素材の魅力が素直に伝わる穏やかな味は、5時間煮込むふんわりトリッパもしかり。ワインが中心だが、常連客に応えて黒霧島も置く。

トリッパのトマト煮。
トリッパのトマト煮。
縦長の店内。
縦長の店内。

『bar Pigrone』店舗詳細

和食 ゆず

好きな主菜を選ぶ定食、悩み過ぎて困ります

まぐろ納豆、鳥唐揚、煮物盛り合せの3品1450円は、ご飯、味噌汁、切干し大根、おしんこ付き。2品は1000円。「納豆とマグロを交ぜてから醤油だよ」。
まぐろ納豆、鳥唐揚、煮物盛り合せの3品1450円は、ご飯、味噌汁、切干し大根、おしんこ付き。2品は1000円。「納豆とマグロを交ぜてから醤油だよ」。

今食べたい主菜を、自在に組み合わせて注文する定食屋。トンカツや唐揚げ、アジフライといった墨字が壁の品書きに躍って、誰か選んで〜と願いたくなる。しかし、「何を食べるかは、お客さんの自由」と店主の佐藤秀雄さんはうれしそうに言い放つ。1978年の開店当初、定食は昼だけで、夜はちょいと高級な割烹だった。ある時、「夜も定食がいい」と希望されて今のスタイルに。が、板前魂は現役で、なじみの魚屋がある豊洲に通う。

店主の佐藤秀雄さん。定食のお供はビールだね。
店主の佐藤秀雄さん。定食のお供はビールだね。
壁に貼られた品書きから主菜を選ぶ。
壁に貼られた品書きから主菜を選ぶ。

『和食 ゆず』店舗詳細

フィリピンレストラン ATE

酸味>辛味のエスニック、未体験料理に開眼!

酸っぱ辛いシニガンスープ1400円、豚肉のマリネード煮込み1120円。
酸っぱ辛いシニガンスープ1400円、豚肉のマリネード煮込み1120円。

ルソン島カビテ市出身の竹内真弓さんが、故郷の家庭料理でもてなしてくれる。「フィリピン料理を初めて食べる人に、まずこれを」とすすめるのはシニガンスープ。酸味あるタマリンドの果実を使う、ちょい辛でさわやかな風味の一品だ。本場では、雨季に体を温めるために食べるそう。ヘルシーさが特徴かと思いきや、鉄板で登場するシシグは、マヨネーズを多用したB級グルメ。2、3人で訪ねてバラエティーに富むメニューを制覇したい。

豚のホホ肉とレバー、ミミガーを炒めたシシグ1000円。
豚のホホ肉とレバー、ミミガーを炒めたシシグ1000円。

『フィリピンレストラン ATE』店舗詳細

モロッコ料理 tamtamu

スパイスが奏でる魅惑の味は華やか&滋味深い!

ラム肉のハンバーグ980円とモロッコパン。
ラム肉のハンバーグ980円とモロッコパン。

「クミン、コリアンダーなどスパイス遣いが基本です」と、オーナーの太田さん。モロッコ滞在で食べて覚えた家庭料理を再現している。トマトペーストをよく使うのも特徴で、ラム肉のハンバーグは、トマトとマーマレードの酸っぱ甘いソースとラムからあふれる肉汁がとろけ合う。タジン鍋料理のほか、生卵をマッシュポテトで覆い、小麦粉の皮で包んで揚げる変化球も。モロッコワインと合わせると旅心地に。

異国情緒ある店内。
異国情緒ある店内。
とろ〜り卵とマッシュポテトの包み揚げ、ブリック650円、チキンのクスクス1250円。
とろ〜り卵とマッシュポテトの包み揚げ、ブリック650円、チキンのクスクス1250円。
タムタム親子。食べて飲んで美しく~♪
タムタム親子。食べて飲んで美しく~♪

『モロッコ料理 tamtamu』店舗詳細

カンラン 広島流お好み焼き

安いデカイ旨い熱い広島魂をシェア!

約30分かけて焼き上げるそば肉玉1200円。
約30分かけて焼き上げるそば肉玉1200円。

主役のキャベツは、「甘さが最高」と店主・北崎政男さんが惚れ込む愛知県産。「その中でも一番いいものを」。そう念じて注文する。届いたら、時季で変わる水分量や固さを見極め、厚さ3.1cmある鉄板の温度を微調整。集中する政男さんに代わり、「お好み焼きのビチビチって音を聞き分けるんです」と妻のみどりさんが教えてくれた。華麗なコテさばきを眺めつつ、広島産レモンを使う一品料理やサワーを満喫。

ひっくり返したら蒸し焼きに。生地が蓋の役割。
ひっくり返したら蒸し焼きに。生地が蓋の役割。
完成までは広島レモンサワー495円を。お持ち帰りもやってるよ。
完成までは広島レモンサワー495円を。お持ち帰りもやってるよ。
昭和香る店内。
昭和香る店内。

『カンラン 広島流お好み焼き』店舗詳細

構成=フラップネクスト 取材・文=松井一恵(team まめ) 撮影=木村心保