子供から大人まで集う地域のよりどころ『八重洲ブックセンター イトーヨーカドー武蔵境店』
駅前のショッピングセンター内にあり、3世代で訪れるお客さんでにぎわう。児童書には特に力を入れていて、図鑑コーナーには各社のシリーズがずらりと並び、見本もあって選びやすい。絵本や図鑑は、子供たちがいちばんはじめに出合う紙の本。長く記憶にとどまり、次の世代へと読み継がれ、年齢に関わらず楽しさを共有できる。そうした本の原体験を支えてくれる地域密着の書店だ。
店長のイチオシ!
『パンどろぼうとりんごかめん』柴田ケイ子 著 KADOKAWA
「皆さん心待ちにしている待望の新刊。年齢関係なく根強い人気です」
『八重洲ブックセンター イトーヨーカドー武蔵境店』店舗詳細
すみずみまで見たい本の楽園『くまざわ書店 武蔵小金井北口店』
「何か1冊がたくさん売れるのではなく、いろいろな本が細かく売れていく店です」と店長の中原さんは話す。新刊や話題書の隣りに、他ではあまり見かけない小規模出版の本が並び、好奇心がくすぐられる。新刊発売に合わせて著者が選書したり、同じ出版社の本を集めたり、店内各所で小さなフェアが随時開催。棚から棚へ歩き回ると、本を知り、本を選ぶ楽しさが押し寄せてきて、時を忘れる。
店長のイチオシ!
『冬の本』オムニバス/夏葉社(左) 『鬱の本』オムニバス/点滅社
「冬と1冊の本をめぐるエッセイ集『冬の本』に触発されて『鬱の本』ができた。相互に影響を与えているのがいいなと思います」
『くまざわ書店 武蔵小金井北口店』店舗詳細
幅広い年代のニーズをキャッチ『くまざわ書店 イトーヨーカドー武蔵小金井店』
「武蔵小金井北口店が人文系に手厚い書店なので、うちは児童書に力を入れています」と店長の堀口恵理さんは話す。2024年7月に拡大リニューアルし、週末は特にファミリー層でにぎわう。児童書の充実ぶりに比例するように、親世代が関心を寄せる「資格・PC」の書籍も多様な品揃え。最近ではティーン向けの書籍の棚をつくるなど、子供から大人まで幅広い年代の生活に寄り添ってくれる。
店長のイチオシ!
『ことばの番人』髙橋秀実 著 集英社インターナショナル
「校正者と書店員、同じ文化の担い手として、読むと気が引き締まります」
『くまざわ書店 イトーヨーカドー武蔵小金井店』店舗詳細
取材・文・撮影=屋敷直子、中島理菜(編集部/くまざわ書店イトーヨーカドー武蔵小金井店)
『散歩の達人』2025年2月号より