『北沢小西』小さな店で花咲くビール談義[下北沢]
「出身地のものを探す人もいれば、東京のローカルビールを探す人も多いですね」とは、店主の倉嶋太一さん。奥多摩『バテレ』とは缶を始めた頃からの付き合いで、多くのスタイルを揃えている。2013年のリニューアル当初は海外産中心だったが、2020年から国産を増やし、2022年、冷蔵庫を拡張するまでに。妻の恵美さんが担当するハードサイダーと合わせ、客とのビール談義で情報を集め、今や国産は130社。週末になると、新作を求める常連が後を絶たない。
『北沢小西』店舗詳細
『国産専門クラフトビール threefeet Tokyo』訪れるたびに新作に出くわす喜び[明治神宮前]
全国各地の醸造所を訪問し、ブログで紹介していたドライホップ多田さんが2020年に開業。路地に立つアパートの一室ながら、約250社のビールが壁一面の冷蔵庫にずらり。毎週約30種も入荷し「毎晩のテイスティングが日課です。ビールの沼にハマってます」と笑う。それでも、人気銘柄は即売り切れ。都内のブルワリーのものもお目にかかれたらラッキーだ。そんな時は、パッケージ買いで選ぶのも楽しい。開栓料なしで試飲しながら、お気に入りを見つけたい。
『国産専門クラフトビール threefeet Tokyo』店舗詳細
『Beer Stand Hiranoya』世界各地の味わいを飲み比べられる愉悦[神泉]
ベルギーを軸に、海外産が圧巻の品揃えだが、国産がじわじわ増加。明治40年(1907)創業の酒店を2013年にクラフトビールに特化させたのは、5代目店主の平野明良さんだ。店内はタップを6口備えた英国パブのような風情で、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ、日本のドラフトを飲み比べられるのも楽しみ。しかも、酒を卸す近隣店からの出前、常連が作るスイーツ販売もあり、「フルーツビールやベルジアンと合いますよ」。ビール片手に楽しむイベントも催す。
『Beer Stand Hiranoya』店舗詳細
/営業時間:17:30~23:00(酒店は14:00~)/定休日:日・祝・第3土/アクセス:京王電鉄井の頭線神泉駅から徒歩3分
取材・文=林さゆり 撮影=丸毛透
『散歩の達人』2023年8月号より