テーブルをさりげなく彩る陶磁器『POTPURRI』
岐阜県瑞浪市の窯元に約9年間勤めた岡見宏之さんによる同名ブランドの直営店。デザインから制作まで自社で行っており、岐阜や東京の工房で焼き上げている。色使いや形、質感はシリーズによってさまざまで、北欧的なものもあれば日本的なものも。「POTPURRI」ブランドの器のほか、小池葉月さんによるイラスト雑貨、多治見市で生産している姉妹ブランド「masamura craft」の器なども取り揃える。
『POTPURRI』店舗詳細
日常が楽しくなる作家アイテム『ondo STAY&EXHIBITION』
大阪と東京を拠点に活動するデザイン会社が運営するギャラリー兼ショップ。絵を中心とした展示、自社で制作した作家とのコラボアイテムやセレクト商品の販売を行っている。「ポストカード1枚からでも、気軽に絵や作家さんの作品を日常に取り入れてもらいたい」とギャラリーマネジャーの松木カオリさん。気負わず手軽に購入できるような小冊子や生活雑貨も多数あり。
『ondo STAY&EXHIBITION』店舗詳細
ちょっと特別な日本のいいものを『WOLK』
昔から各地の雑貨店を巡るのが趣味だったという無類の雑貨好きの店主・豊村昭子さんが営む。「手が届くいいものを提供したい」と、店内には、豊村さんが作家に直接コンタクトを取り、時には工房へ赴いて仕入れたという品々が整然と並び、店全体にどこか凛(りん)とした雰囲気が漂っている。「まずは自分の足元から」との思いで、日本の作家が日本の素材で作った品を多く取り扱っている。
『WOLK』店舗詳細
サステナブルでハイセンスな革雑貨『MAKOO』
紙のようにも見える素材の正体は「リサイクルレザー」。軽くて洗うこともできるというから驚きだ。手がけるのは、10代から欧米に渡り、帰国後はファッション業界に身を置いてきた壽(ことぶき)真琴さん。廃材で作品を作るストリートアーティストの影響を受け、2006年から“3R”に結びつく物作りをスタート。牛革の端材を粉砕し天然ゴムを混ぜ、新たな制品に。本来ゴミとなるものに価値を与えた。
『MAKOO』店舗詳細
自然と真摯に向きあったからこそ生まれた生活用具の数々。『Babaghuri(ババグーリ)』
清澄白河庭園のそばを流れる仙台堀川沿いにあり、2つの元倉庫をつなげてリノベーションしたコンクリート造の建物が目を引く。
『Babaghuri』は、ドイツ人のデザイナー、ヨーガン・レール氏がセカンドラインとして2006年に立ち上げたブランド。陶器や銅、銀などを使った皿や茶碗などの生活用具、天然木を切り抜いた家具など、ライフスタイルを演出するアイテムが並ぶ。洋服やタオルは、手紡ぎ手織りの草木染めコットンを用いたり、アクセサリーには水牛や店名の由来にもなっている瑪瑙(めのう)を用いるなど、一貫して天然素材で作り続けている。
価格が高騰し良質な素材を手に入れることが困難になったチーク材や、成長・再生の期間が短く、周りの植生を飲み込んでいく害がある孟宗竹などを使用した家具も必見。その質感の良さに魅了される。
『Babaghuri(ババグーリ)』店舗詳細
布や毛糸製品が充実の雑貨店。『onnellinen(オンネリネン)』
店主の瀬良田(せらだ)さわこさんが、自らが海外で買い付けてきた、日本では手に入らないヴィンテージ布を使った小物や毛糸などが並ぶ。
「編み物や布小物作りは独学です。店を始めるまでは編み物なんてやっていませんでした。でも、仕入れの時に、これ、かわいい!という毛糸に出合ったのがきっかけで編み物の魅力を知り、毛糸も取り扱うようになりました」と話す。
オリジナルの編み物キットも販売しており、購入後、そのキットの編み方でわからない点を瀬良田さんに質問できるというのもうれしい。
『onnellinen(オンネリネン)』店舗詳細
日本各地で買い付けた、独自の視点で揃える和食器の数々。『青葉堂』
深川資料館通り商店街のシックな装いのマンションの1階にある。店主の柴田優子さんは、和食器専門店勤務の経験をもち、そこで培ってきた器の知識を活かし、百貨店にはラインナップしていない独自の視点で選んだものを取り扱っている。
ごはん茶碗や湯飲み茶碗、箸置きや豆皿などの陶器類のほか、日常使える漆器類などさまざまに取り揃える。美濃焼で知られる岐阜県多治見市や、愛知県常滑市、京都府京都市など、全国各地の焼き物の産地へ直接買い付けに行って、仕入れている。
『青葉堂』店舗詳細
デザイン会社が営む、作り手と買い手の思いをつなぐ雑貨店。『ALL(オール)』
「±0(プラスマイナスゼロ)」や「MILESTO(ミレスト)」など、有名ブランドの製品デザインを手掛けるプロダクトデザイン会社「プロペラデザイン」が運営する。
お客様との接客で知り得た情報をデザイナーと共有し、相談しながらいろいろな商品プロデュースに活かしている。人気のリュックもその一つで、発売当初Lサイズのみだっったが、女性のお客様の要望により、メーカーと一緒に一回り小さいサイズを作った。
プロデュースした商品のほかに、インドシナ半島ラオスで、綿花栽培から手紡ぎ、天然草木染、手織りまですべての工程を行っているという、この店のオリジナルブランド「HITOHI」もあるので、注目を。
『ALL』店舗詳細
新機軸の理化学ガラス製品専門店。『リカシツ』
理化学ガラス製品および機器の老舗企業・関谷理化株式会社のアンテナショップとして2015年にオープン。大学や研究機関に供給している製品はもちろん、日常遣いできるオリジナル製品も販売する。
理化学ガラス製品は、耐熱性や熱衝撃に優れており、職人の手により自在に形を変える熱加工が可能だ。使いやすくした取っ手付きのビーカーをはじめ、ビーカーワイングラスや木製の試験管立てなど、理化学ガラス製品の枠にとらわれることなく、あくまで日常遣いできるよう工夫されている。
『リカシツ』店舗詳細
取材・文=南雲恵里香(風来堂)、千葉香苗 撮影=丸毛透、千葉香苗