【散歩コース】
スタート:京都駅からJR奈良線で東福寺駅まで2分・150円
JR奈良線東福寺駅(11分/0.7km)→即成院(2分/0.1km)→戒光寺(6分/0.4km)→今熊野観音寺(5分/0.3km)→来迎院(1分/0.1km)→泉涌寺(4分/0.3km)→雲龍院(22分/1.4km)→芬陀院(1分/0.1km)→東福寺(7分/0.5km)→光明院(17分/1.1km)→伏見稲荷大社(3分/0.2km)→JR奈良線稲荷駅
ゴール:稲荷駅からJR奈良線で京都駅まで5分・150円
今回のコース◆約5.2km/約1時間20分/約7000歩
即成院/弓の名手にあやかって願いを的中!
泉涌寺の塔頭の一つ。本堂に安置された本尊の阿弥陀如来と二十五菩薩がずらりと並ぶ姿は、別名・仏像のオーケストラ。本堂裏の石塔は源平合戦で知られる那須与一の墓。
戒光寺/本尊は運慶親子作のお釈迦様
泉涌寺の塔頭の一つ。本尊は高さ5.4m、総高約10mの丈六(じょうろく)釈迦如来像。暗殺されかかった後水尾天皇の身代わりになったといわれ、「身代わりのお釈迦様」として信仰される。
今熊野観音寺/頭痛平癒やぼけ防止を祈る
本尊は弘法大師作といわれる十一面観音菩薩。後白河上皇の持病であった頭痛を治したといい、「頭の観音様」として信仰が篤い。大師堂前には、ぼけ封じの観音様も立つ。
来迎院/大石内蔵助(くらのすけ)ゆかりの茶室と庭
大同元年(806)、弘法大師が三宝荒神様を祀ったのが起源。鎌倉時代に泉涌寺の月翁(がつおう)が諸堂を建立した。討ち入り前に大石内蔵助が訪れ、その際に建てた茶室や庭園を拝観できる。
泉涌寺/御寺と呼ばれる皇室ゆかりの名刹
仏殿に安置される運慶作の阿弥陀・釈迦・弥勒の三尊仏や日本最大の涅槃(ねはん)図、舎利殿天井の「鳴き龍」、楊貴妃観音堂の「聖観音像(楊柳観音像)」など見どころ満載。
雲龍院/菊花をかたどった砂紋が珍しい
応安5年(1372)、後光厳(ごこうごん)天皇の勅願により創建された真言宗泉涌寺派別格本山。徳川慶喜寄進の石灯籠を配した石庭や枯山水の庭、障子越しに庭を望む悟りの窓は必見。
芬陀院/竹林を借景にした枯山水の庭
東福寺の塔頭の一つ。室町時代の画僧・雪舟(せっしゅう)作の庭があることから雪舟寺と呼ばれる。昭和を代表する作庭家・重森三玲(しげもりみれい)の庭もあり、中世と近代の庭園を一度に観賞できる。
東福寺/25の堂宇が立ち並ぶ壮大な寺院
臨済宗東福寺派の大本山で京都五山の一つ。三門、浴室、本堂、東司(とうす)、禅堂、方丈が直線に並ぶ禅宗特有の建築様式。室町時代に建築された日本最古の三門は国宝。
光明院/「虹の苔寺」と呼ばれる美しい庭
明徳2年(1391)、東福寺の塔頭として創建。主庭「波心庭(はしんてい)」は、作庭家・重森三玲の作。苔と砂、立石を配した枯山水庭園で背後のサツキやツツジとの調和も美しい。
伏見稲荷大社/映える! 朱塗りの社殿と千本鳥居
和銅4年(711)創建。全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮。豊臣秀吉が寄進した楼門をはじめ、外拝殿・本殿・権殿など朱塗りの社殿が立ち並ぶ境内は壮麗な雰囲気。
【京都土産ならここ】
『丹嘉』伏見人形の技と伝統を守る
寛延年間(1748~1751)創業の伏見人形の窯元。かつては60余店が軒を連ねたが現在はこの店のみ。饅頭喰い(3寸)3600円や熊金3500円など、ユーモアと庶民的な素朴さが特徴。
【京都グルメを堪能】
『可乃古』伏見の名水で仕込む極上そば
毎朝打つ自家製の二八そば。3年以上寝かせた利尻昆布と3種の鰹(カツオ)節でとった出汁は、ほんのり甘く、旨味とコクがある。2種類のそばと天ぷら、いなり寿司、小鉢が付く天ざる膳2310円。
『祢ざめ家』参道名物のいなり寿しの老舗
伏見稲荷を参拝した豊臣秀吉は、早朝から店を開けていたことに感心し、屋号を名付け、妻・ねねの「祢」を与えたという。いなり寿し7個1050円、さば寿し1800円。
取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より