激安だけでないひとひねり
チーム東の舞台は江東区の砂町銀座商店街。東西670mに約180もの店舗があるといわれ、総菜を扱う店はざっと目視で30店以上。元気で安くて頼もしい商店街だ。だからこそ悩むのがお弁当のテーマ。“激安”とか“ボリューム”は当たり前。ここはさらにひとひねりほしい。
「“中華風”はどうですか? チマキを主食にしたりして」と編集・吉岡。気になるものをチェックしたら中華総菜が目についたという。
「ここでも中華か!」と苦笑する山出氏(町中華の連載を長らく担当中)も、「まあ意外性はあるかも」とうなずく。確かに砂町銀座は中華の店が増え、最近すっかり定着しているし、商店街の今を表すにはアリかもしれない。そんな目線で改めて巡ると、本場の店以外にも、肉屋に揚げ物屋、おでん種屋などあちこちで中華風おかずを発見。これはいける! と総菜をセレクトし、無事完成。
これが完成品!
【A】パンダ
甘さもあんこの量も控えめなあんまんをデザートに。3個入り300円。
【B】鶏肉チマキ
本場の醤油で味付けをした鶏肉がゴロゴロ入ってる!1個100円。
【C】エビシューマイ
上にはエビ、中はエビ油入りの豚肉で食感ぷりぷり!1個65円。
【D】特製肉シューマイ
小籠包も思わせる豚肉のジューシーさ! 上にはクコの実。1個60円。
【E】中華揚
野菜たっぷり6種類のピリ辛味。1枚を2等分してイン!1枚90円。
【F】麻婆ナス
甘め仕上げの食べやすい味。ニンジンや玉ネギも絡む。1パック172円。
【G】肉野菜炒め
豚肉入りの塩炒め。八宝菜っぽいとろみで、後味サッパリ。1パック172円。
はじめは炭水化物祭りになるかと恐れたが、意外と野菜が多く、味わいもなかなか豊かに仕上がった。でも他チームの出来栄えも見事だな~。
「北チームはハス揚げがいいアクセントだねえ」と目を見張る山出氏。編集・吉岡も「南チームののりたまサンドは名前も絶妙。思い切りかぶりつきたい!」と興奮気味。
ちなみにかかった金額は計715円(弁当使用分を算出)ほど。きっと安さでは負けてないはず、フフフ。わざわざ中華街に行かなくても、おらが商店街で中華風総菜を探す楽しみ、組み合わせる楽しみを知ることができて、大満足(腹)!
ここで買いました
【A】【B】味好美
【C】【D】上海肉まん
【E】増英蒲鉾店
【F】【G】みどりのおかず
取材・文=下里康子 撮影=山出高士
『散歩の達人』2020年6月号より