見どころ 秋冬編 ―光琳・歌麿・春草など―
後期は、紅葉や菊など秋を象徴するモチーフから、雪景色など冬をテーマにした作品を展示している。
和歌や絵画・工芸において、秋はもっとも愛された季節。本展では、大輪の白菊や、鮮やかに色づく紅葉を単純化し、明快な色彩と構成で美しく表した尾形光琳・乾山(けんざん)の兄弟と、秋の野に咲く可憐な秋草を、良質な顔料を使って品良く描いた酒井抱一や鈴木其一(きいつ)といった琳派の優品が並ぶ。
冬をテーマにした作品には、白く降り積もった雪に美を見出し、寒さに耐える動植物を高潔な人物に重ね合わせ、春への期待を込めるなど、当時の人々が抱いていた冬へのイメージが読み取れる。
2012年に再発見、「深川の雪」展示
2012年に再発見された喜多川歌麿の「深川の雪」(同館蔵)は、「品川の月」(フリーア美術館蔵)、「吉原の花」(ワズワース・アセーニアム美術館蔵)とともに、歌麿「雪月花」三部作と呼ばれる肉筆画の傑作。その「深川の雪」の実物が10月3日までの期間限定で特別公開されるほか、会期中は三部作を高精細複製画で展示する。縦2m、横3.5mにも及ぶ「深川の雪」をはじめ、大画面の名画を堪能しよう。
会期中のイベント
文化振興プログラム
● 華道家・久保島 一智氏 いけばなライブ
華道家・久保島一智氏が花鳥風月をテーマとした生け花をその場で生ける、臨場感あるイベント。久保島一智氏のいけばなライブと小林忠館長のスライドトーク「日本の花鳥画と生け花」を楽しめる。
※日 時:2022年11月5日(土)13:00~15:00
※電話申込 TEL:0460-87-3931
※参加費無料(要入館料)
講演会
● 日本の花鳥風月 ―秋と冬の清らかさ―
※日 時:2022年10月22日(土)13:00~14:30
※講 師:小林 忠(岡田美術館 館長)
※電話申込 TEL:0460-87-3931
※参加費無料(要入館料)
関連スライドトーク
● 中国のやきものを彩る四季の花
※日 時:2022年9月17日(土)13:00~14:00
※講 師:佐藤 有沙(岡田美術館 学芸員)
※申込不要
ギャラリートーク
◎ 館長によるギャラリートーク
後期:2022年7月28日、8月18日、9月1日・15日、10月6日、11月24日、12月8日
いずれも木曜日 13:30~ ※申込不要
◎ 学芸員によるギャラリートーク
後期:2022年7月29日~12月9日
毎週金曜日 11:00~ ※申込不要