十条はおかずパラダイスだ!
ながーい商店街に総菜店がひしめく十条銀座界隈の物量を攻略するためのキーマンは、散達スタッフきっての食いしん坊、オカダタカオカメラマンだ。美味の探究をライフワークとする氏は地元・十条銀座のうまいもんリサーチにも日頃から余念がない。
さっそく、怒涛のリストが送られてきた。「『塩家』のロービー関係はうまい。総菜の味付けも繊細。『魚鈴』の魚系総菜は手作り。豊洲仕入れで味付けもいい。『おまちどう』の総菜は少し自然派のしゃれた感じを駅構内の店より安く提供は偉い。『流。』のチャーシューはテイクアウトもできる。『みやはら』の焼き鳥60円はとにかく安い。『蒲田屋』の紅生姜のおにぎりがうまい」。さすがだ。
「このおかず力の高さを生かして十条丼なんてどうだろう」とスズキが提案するも、「うーん普通ですね」と納得いかないワタナベ。「じゃあ、皿の上のおかずの競演を楽しむ、南インドの定食『ミールス』にしちゃうのは?」。「それで行きましょう!」。
というわけで、スズキ&ワタナベで『塩家』『鳥大』『おまちどう』『流。』の4店舗に絞り込み(肉多め)、ミールスっぽく丸皿におかずたちを配置してみた。ぎゅうぎゅうすぎて、どちらかというと冷やし中華になったが、間違いない。だって全部が一軍だもん。
これが完成品!
【A】自家製カレー&グリーンカレーブレンド(ルーのみ)
自家製カレーとグリーンカレーをお好みでミックスして。100g 129円。
【B】自家製高菜の油炒め
毎日店でザクザク刻んで、ごま油で香ばしく炒めた高菜。小パック180円。
【C】国産牛 あみ焼きビーフ
牛ブロックの外側を網焼きで炙り、中は美しいレア状態に。100g 610円(特売時590円)。
【D】厚焼き
新鮮な卵を使ってボリュームたっぷりの玉子焼きをカット。ハーフ194円。
【E】テイクアウトおつまみ3種
チャーシュー、メンマ、煮卵の三種の神器は米にも合う。560円。
【F】十五穀ご飯
ヘルシーな十五穀米はカレーに合わせる人も多いという。1パック204円。
【G】浅漬け
濃ゆいメンツの中に、あっさり、サッパリ、爽やかな風。120円。
【H】ハス揚げ
鶏肉とイカ。シイタケのミンチとレンコンを合わせて揚げた。100g 167円。
冷静になってよそ様を拝見すると、東のかわいらしさ、西のオシャレさ、南のセンスに少し恥ずかしくなってきた。我らのランチボックスは、ザ・十条・過剰すぎたかも?
ここで買いました
【A】【F】おまちどう十条本店
【B】【C】ミート・デリカ塩家
【D】【H】鳥大
【E】【G】煮干しそば 流。
取材・文=鈴木紗耶香 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2020年6月号より