埼玉県が運営する「埼玉ゆかりの偉人データベース」の登録者延べ326人(2021年6月現在)と、学術、教育、芸術、産業などさまざまな分野で数多くの偉人を輩出してきた埼玉県。その中でも偉大な功績を残した「埼玉三偉人」の渋沢栄一、塙保己一、荻野吟子を知っていますか?「渋沢栄一は最近何かと話題だけど、あとの2人は何をした人?」というあなたのために、この記事では3人の生い立ちや功績をサクッと解説。読んだあとは高崎線に乗って、三偉人ゆかりの地を巡る旅に出かけましょう。

武蔵一宮 氷川神社(高崎線 大宮駅)

「大宮」の由来になった 関東にある氷川神社の総本社

朱色があざやかな楼門をくぐると、本殿が立っている。
朱色があざやかな楼門をくぐると、本殿が立っている。

関東の200社を超える「氷川神社」の総本社。2400年以上の歴史があるとされている。全国屈指の古社で「大宮」の地名は、この神社にちなんだもの。敷地内には、本殿のほか13社の神社がある。

手水舎近くの蛇口から、御神水が汲める。
手水舎近くの蛇口から、御神水が汲める。

武蔵一宮 氷川神社詳細情報

住所:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407/営業時間:11~2月は6:00~17:00
3~4・9~10月は5:30~17;30
5~8月は5:00~18:00/アクセス:JR・私鉄大宮駅・東武アーバンパークライン北大宮駅から徒歩15分

競進社模範蚕室(八高線 児玉駅)

養蚕業の発展を支えた埼玉県の有形文化財

飼育室には、何段にも重ねられた「蚕棚」が。
飼育室には、何段にも重ねられた「蚕棚」が。

古くから養蚕が営まれてきた埼玉県。その立役者ともいえる養蚕家・木村九蔵(くぞう)が技術の粋を集め、1894年(明治27)に完成させたのがこの蚕室だ。現在は資料館になっており、実際に使われていた道具や往時を伝える写真などを展示。養蚕の歴史を今に伝える。

施設内には歴史を感じさせる資料が揃う。
施設内には歴史を感じさせる資料が揃う。

競進社模範蚕室詳細情報

住所:埼玉県本庄市児玉町児玉2514-27/営業時間:9:00~16:30/定休日:月(祝日の場合は火)/アクセス:JR八高線児玉駅から徒歩約5分

片倉シルク記念館(高崎線 熊谷駅)

繭倉庫を利用した館内に貴重な資料や機械を展示

生糸になる前の繭玉。
生糸になる前の繭玉。

1994年(平成6)まで操業していた片倉工業の製糸工場「熊谷工場」の繭倉庫を利用して創設された記念館。操業時に使われていた機械が展示され、繭から生糸になるまでの養蚕の過程が詳しく紹介されている。

シルクを出荷する際に付けていた、洒落たデザインの商標。
シルクを出荷する際に付けていた、洒落たデザインの商標。

片倉シルク記念館詳細情報

住所:埼玉県熊谷市本石2-135/営業時間:10:00~16:30最終入館/定休日:月・火(臨時休館あり)/アクセス:JR高崎線・秩父鉄道熊谷駅から徒歩約15分

行田花手水week(秩父鉄道 行田市駅)

街道や神社の境内が季節の花々で彩られる

行田八幡神社の境内には6鉢の花手水を設置。
行田八幡神社の境内には6鉢の花手水を設置。

行田おもてなし観光局では、毎月1日から14日にかけて「行田花手水week」を開催。「花手水」とは色とりどりの花を浮かべた水鉢のこと。期間中は、市内にある八幡通りを中心に個人店の軒先や、癌封じで知られる「行田八幡神社」、県名の由来とされる「前玉神社」に花手水が並ぶ。

癌封じのほか、ぼけ封じや難病封じにご利益があるとされる行田八幡神社。
癌封じのほか、ぼけ封じや難病封じにご利益があるとされる行田八幡神社。
八幡通りには至る所に花手水が。使う花や彩りは作り手によってさまざま。お気に入りを見つけよう。
八幡通りには至る所に花手水が。使う花や彩りは作り手によってさまざま。お気に入りを見つけよう。
八幡通りから離れた前玉神社へは、忍城バスターミナルから出ている循環バスを利用するのが便利。
八幡通りから離れた前玉神社へは、忍城バスターミナルから出ている循環バスを利用するのが便利。
前玉神社の花手水。
前玉神社の花手水。
前玉神社では、毎月22日にもらえる猫の御朱印400円も人気。
前玉神社では、毎月22日にもらえる猫の御朱印400円も人気。

関連スポット情報

住所:埼玉県行田市行田/営業時間:見学自由/アクセス:秩父鉄道行田市駅から徒歩約6分
住所:埼玉県行田市行田16-23/アクセス:秩父鉄道行田市駅から徒歩7分
住所:埼玉県行田市埼玉5450/営業時間:境内自由/定休日:無/アクセス:JR高崎線行田駅からバス16分の富士山下車、徒歩3分

③に続きます!

高崎線周辺を巡る旅、今回のテーマはご当地グルメ。渋沢栄一も愛した深谷の郷土料理をはじめ、荒川の川幅の広さを表現したうどん、熊谷の夏の猛暑を吹き飛ばすひんやりスイーツと、沿線のグルメは個性派ぞろい。おみやげにぴったりの銘菓たちもお忘れなく!

高崎線周辺へのお出かけにおトクで便利な最新情報はこちらから
https://www.jreast.co.jp/travel/kanto_izu/gunma/

取材・文=名嘉山直哉 撮影=河野豊