目黒・白金の基礎知識
目黒という地名の由来には諸説あるが、江戸の町ににあった目黒、目白、目赤、目黄、目青の五色不動のうち、この地に目黒不動尊があったことによるという。この目黒不動尊周辺は寺町となっており、たこ薬師に多幸を祈る成就院、禅僧が十数年の歳月をかけて彫りあげた羅漢像を安置する五百羅漢寺、おしろい地蔵の蟠龍寺、目黒駅近くには石仏群が圧巻の大円寺がある。白金まで足を延ばせば、アール・デコ様式の建物そのものが芸術品といえる『東京都庭園美術館』があり、都内とは思えないほど豊かな自然が残る『国立科学博物館附属自然教育園』が隣接する。白金の二大スポットは、美と自然に癒やされる。
1 成就院
天台宗の名僧・慈覚大師の開創
天安2年(858)開創。本尊の薬師如来像は、タコが土台を支えていることからたこ薬師の異名がある。「ありがたや福をすいよせる たこ(多幸)薬師」と書かれた絵馬がユニーク。
2 目黒不動尊
約1200年前創建の不動霊場
正式には瀧泉寺というが、慈覚大師が彫刻したという不動明王像を安置することから「目黒のお不動様」の名で親しまれる。江戸三大不動・江戸五色不動の一つ。毎月28日は縁日がある。
3 五百羅漢寺
自分に似た羅漢像が見つかるかも
元禄8年(1695) 創建。明治41年(1908)に現在地に移転。現存305体の羅漢は、元禄時代(1688〜1704)に松雲元慶禅師が、十数年の歳月をかけて彫りあげたもの。都の有形文化財。
4 蟠龍寺
おしろい持参で地蔵に参詣
岩屋には元祖山手七福神の辯才天が祀られ、弁天堂には辯才天の木像が祀られる。境内にはおしろい地蔵があり、地蔵の顔と自分の顔におしろいを塗ると、美人になれるという。
5 目黒寄生虫館
寄生虫グッズをおみやげに
昭和28年(1953)に医学博士亀谷了が開いた世界でも珍しい寄生虫の博物館。人や動物につく寄生虫の標本や関連資料約300点を展示。全長8.8mもあるサナダムシの標本に驚く。
とんかつ とんき
とんかつ とんき
国産豚肉を低温でじっくり揚げるので肉はジューシーで、衣は薄くカリッと香ばしい。ロースかつ定食2100円。ご飯、キャベツはお代わり自由、豚汁も1回お代わりできる。
6 大円寺
境内の斜面を埋め尽くす石仏群
元和元年(1615)頃、湯殿山の修験僧が大日一字金輪を本尊として開いた道場が始まりという。境内の石仏群は、明和9年(1772)に寺が出火元の行人坂火事の犠牲者を弔うためのもの。