『天狗湯』昔ながらの高い天井が気持ちいい!お湯と看板猫に癒やされる
待ち合いや脱衣所、そして浴室すべてが清潔で輝くようだが、建物自体は約50年前と古め。天井が体育館のように高い、昔ながらの銭湯様式だ。オススメはしっとりやさしいミルク風呂。ぬるめで長湯できる。「女性向けにいいかな〜と思ってたんだけど、自分で入ってみたら気持ちよくって」と話す店主。高円寺の『小杉湯』で初めてミルク風呂に入り、「コレはイイ!!!」と感じたそう。保湿成分が配合されていて、入浴後も肌のしっとり感が続く。
深風呂が43℃、ジェットバス・ミクロバブルバスが41℃、ミルク風呂が39.5℃、そして水風呂と4種の温度が楽しめる。すべて井戸水使用なので、とてもやわらかいと評判だ。深風呂は深さも十分で熱いため、長く入るのは難しい。そんなときは、ぬるめのミルク風呂と交互入浴するのがオススメ。身体の芯まであたたまるので湯冷めしにくいそう。
また、『天狗湯』のトレードマークといえば、暖簾(のれん)にも登場している3匹の看板猫たち。なんとグッズにもなっている。さんぽのついでにグッズのタオルを買って、ひとっ風呂も楽しい。
『天狗湯』店舗詳細
『秀の湯』開放的な露天風呂と、毎日楽しめる日替わりの薬草風呂が人気
「温泉は、たまに行くところだから薄暗くてもいい。でも、毎日来る銭湯は、明るくないと」とは2代目店主である父の教え。浴室タイルの張替えを、3代目店主の久留島さん主導で行ったのは10年ほど前のこと。教えの通り清潔感のある美しい内装に仕上げた。露天風呂は5人ほどが入れる広さで、風呂の脇にベンチが置かれている。十分な広さがあるので空が大きく開け、開放感が抜群だ。薬草風呂は、曜日によって内容が替わる。金曜のコーヒー風呂以外は生薬を使うので、身体の芯まであたたまると好評。とくに、土曜の「萬喜湯(ばんきとう)」は唐辛子の効いたお湯で、身体はじんじん、風呂上がりも汗が出るほど。
併設のサウナは別料金で、貸しバスタオルが付いて260円。サウナの隣にシャワー、そしてその隣に水風呂、と導線もスムーズなのがうれしい。 水風呂はいつでもキンキンに冷えている、とサウナ愛好家にも評判だ。
『秀の湯』店舗詳細
『文化湯』広めの浴槽でのびのび!光を取り入れ、地下なのに明るさ抜群
西荻の静かな住宅地にある創業約70年、外観はスポーツクラブのような銭湯。浴室は地下にあるのだが、大きな窓から外光が入り、タイルの白さがまぶしい。地下にいることを忘れてしまうほど。なんといってもすばらしい点は、一つ浴槽なこと。いろんな温度のお湯を管理するため、最近は浴槽を区切っている銭湯も多く、一つひとつの浴槽が狭いこともしばしば。ところがこの銭湯は、昔ながらの一つ浴槽なので、先客が何人かいても、のびのびと手足を伸ばせるのだ。「ときどきは大きなお風呂に入りたい」という欲を満たしてくれる。
浴槽は一つだが、バイブラバスとジェットバスのエリアがある。手前は細かな気泡による振動でマッサージ効果があるバイブラバス。新陳代謝を促すので疲労回復にいいといわれている。奥側がジェットバスで、寝るような姿勢で入るためぼんやりしたリラックスタイムを楽しもう。
『文化湯』店舗詳細
取材・文・撮影=ミヤウチマサコ