【根津】
『Chama Chama』絶品! イタリア各地のピザを味わえるトラットリア
平日限定ランチセットのメインはパスタ、ピザ、石焼ドリアから選ぶことができ、そこに特製サラダとスープ、ドリンクがつく。釜揚げシラスを使ったピザ・チチニエッリには生のりを使っており、シーフードならではの香りとうまみがくせになる。「月替わりで順番に、イタリア各地のものを作っているんですよ」と話すのは、この店のシェフを務める栗山隼さん。「今月のおすすめ」として毎月ひとつの地域がピックアップされ、その地域のメニューが並ぶのだ。毎月通ってイタリア全土の味を制覇すべし!
『Chama Chama』店舗詳細
『松好』具材たっぷり、だしの効いた五目釜飯を頬張る! 焼き鳥と釜飯の老舗
1960年ごろ創業の老舗を担う3代目店主の松井晃(ひかる)さん自慢の五目釜飯は、大きなタケノコ、噛むほどに味が染み出るしいたけ、ふわっと柔らかな鶏そぼろとどの具材もたっぷりで、しゃもじでよそう手が止まらない。「鉄の釜は特注品で、一般的なものよりも厚みがあるため熱とおいしさが逃げずふんわりと炊き上がるんです」。また、備長炭でじっくりと焼きあげる焼き鳥は60年間注ぎ足して代々受け継がれてきたたれを使い、それを丼ぶりにした焼き鳥丼も評判。さらに、旬の食材を使ったものや和洋折衷の新メニューも登場している。
『松好』店舗詳細
【谷中】
『Cafe yue』絶品ローストビーフ丼に東北のおみやげも!
黒毛和牛のメス牛の肉をふんだんに使ったローストビーフ丼は、お店のオープン以来人気の商品。柔らかさと歯応えのバランスが絶妙で、噛むほどに旨みが増す。お店は復興支援のための東北物産店「東北基地エール」を併設したカフェで、2020年にオープン。定期的に復興支援活動をしていたが、「継続的に支援できるような実店舗を作りたいと思って」と社長の松尾さん。フードメニューも「おうちの味」「てづくりの味」を基本にしつつ、なるべく東北のものを使っているという。
『Cafe yue』店舗詳細
『一寸亭』半世紀続く老舗の、愛される名物・もやしそば
数々のメディアで紹介され、昼時には店先に列もできる老舗の人気店。店主の大塚貞夫さんは、25歳で『一寸亭』をオープン、それから50年間厨房に立ち続けている。オープン当初からある名物メニューのもやしそばは、艶のあるたっぷりの餡が一面に広がり、もうもうと湯気が立ち上る熱々の一皿。程よいシャキシャキ感と醤油のコクのある餡が絶妙なバランスで、『浅草開化楼』のつるんとした舌触りの麺ともよく合う。この味を求めて50年間通い続けているお客さんがいるというのも納得!
『一寸亭』店舗詳細
『散ポタカフェ のんびりや』赤提灯系カフェで、黒いご飯のオムライスランチ!
1919年築の古民家を修復しながら営むこの店は、夜はバル、昼はごはんのおいしいカフェ。「昼飲みもできるし、夜にスペシャリティーコーヒーも飲める、そんな赤提灯系カフェとしてやっています」と、きんちゃん・もしゃさん夫婦。
昭和期の住人の方が残していったブラウン管のテレビや掛け時計もそのままにしてあり、店内はまるで本当の田舎の家のよう! イカスミを使った黒いご飯のオムライスはランチメニューの定番で、常連さんのリクエストをきっかけに生まれたそう。イカスミのコクと旨みに、優しい味の卵が驚くほどよく合う。
『散ポタカフェ のんびりや』店舗詳細
『COUZT CAFE』贅沢なランチプレートをこだわりのコーヒーと一緒に
「どうやったら心地よく過ごしてもらえるかを考えて、メニュー表や内装で表現しています」と代表の椿ひとみさん。店内に飾られているアート作品や、入り口付近の一角で販売している雑貨も見ていて飽きない。この日のCOUZTプレートは、豚スペアリブのホロホロBBQがメイン。よくあるカフェのランチプレートとは一線を画す本格的な味で、甘辛く香ばしい味付けで身はしっとりとやわらかい。定番メニューの自家製マヨネーズの玄米タコライス980円や、イベリコ豚のローストポークサラダ1250円も根強いファンがいるそう。
『COUZT CAFE』店舗詳細
『手打ちそば 千尋』香りたつ粗挽き十割そばを堪能する
「本来そば屋は昼酒の文化。ランチでもお酒をぜひ」と店主の川井さん。昼から軽く一杯ひっかけて、そばをすすり、また歩き出す……そんな日に立ち寄りたい『手打ちそば 千尋』の引き抜き粗挽き粉100%の十割そばは、歯応えがありながらもしっとりとした食感。つゆは、そばのお尻にちょんとつけてずずっとたぐる辛汁と、たっぷりつゆにくぐらせる甘汁の2種類から選ぶことができるが、おすすめは辛汁。江戸前の真っ黒な辛口のつゆをちょっぴりつけて、双方の香りを堪能しよう。
『手打ちそば 千尋』店舗詳細
『MUSECA TIMES』上質な大人のハンバーガーにかぶりつきたい!
たっぷりのやわらかいベビーリーフに囲まれたハンバーガー。大きく口をあけてかぶりつくと、肉厚でジューシーなしいたけとやわらかな牛肉が押し寄せてきて、思わず目が白黒! 岩手県産短角牛にA5黒毛和牛をブレンドしたパテはゴロゴロと大きな塊が豪勢ながらも余計な脂っこさは一切なく、噛むほどにちゃんと旨味を味わえる。店主の村口さんが「食べてみて衝撃を受けた」という白山のベーカリー『BOULANGERIE AMONNIER』のパンを使っているバンズも、こんがり焼けた香りが上品。
『MUSECA TIMES』店舗詳細
『薬膳カレー じねんじょ』体にいいものを! 元気になる一皿
「心身のバランスを取り戻せるもの」「体にいいもの」を提供したい、という思いで開業。基本のルーは化学調味料やバター・ラードなどは一切使わず、カキノハ、クワノハ、ビワノハ、スギナ、アシタバという5種の奥多摩産の薬草を乾燥させ粉末にしたものが入っている。スパイスが効いているけれど辛すぎることもなく旨味があって食べやすく、甘口希望と伝えればミルクを加えて煮込んでもらうことも可能。なんだか疲れがとれないときや、おいしいものを食べて元気になりたいときにぴったりの一皿だ。
『薬膳カレー じねんじょ』店舗詳細
『TAYORI』日本各地の作り手の思いをおいしい定食に!
最小文化複合施設『HAGISO』で提供していた、季節ごとにさまざまな地域の食材を活かした朝ごはん「旅する朝食」が起点となって2017年にオープンした『TAYORI』。生産者から直接届く食材を使ったお総菜や定食、デザートを提供しており、つながりのある農家さんによる手作りのお漬物なども! 定番メニューのアジフライ定食は、黒ごまの入ったタルタルソースが濃厚ながら食感のアクセントもあって箸が止まらなくなる。旬のものをしっかり味わいたいなら総菜を買って帰るのもおすすめ。
『TAYORI』店舗詳細
『花家』甘味処であり、食堂であり、町中華
1945年から地元住民や学生のお腹を満たしてきた老舗でいただくあさりラーメンは、まず山盛りのあさりに驚かされる。細めの麺にあさりの出汁が効いたスープがよく絡み、野菜もたっぷりでかなりの満足感! 大きめのタケノコもゴロゴロと入っていてなんとも贅沢な一杯。また、人気メニューの餃子も忘れちゃいけない。一般的な餃子の1.5〜2倍ほどの大きさでジャンボ餃子とも呼ばれ、ボリューム感はあれど箸は止まらない、ほっとする味だ。
『花家』店舗詳細
『谷中 冨じ家』創業約80年の魚屋直営、西京漬けが絶品!
看板メニューである自家製谷中西京漬け ぎんだら御膳の銀鱈は絶品! 箸を入れるとなんの抵抗もなく崩れる身は、しっかりと脂が乗っていてふんわりとやわらかい。それもそのはず、創業約80年の魚屋『冨じ家』直営の店なのだ。銀鱈の西京漬けは、三代目店主・畔田一遂さんの父・貞雄さんが作った味を守り続けている。「少し甘さ控えめにしてご飯に合うように、西京漬けの味噌は日本海味噌の米こうじ味噌と西京味噌をブレンドして使っています」と畔田さん。
『谷中 冨じ家』店舗詳細
【千駄木】
『雨音茶寮』心落ち着く空間で、出汁茶漬けをいただく
「ここだったらおもしろいものをつくれそう!ってピンと来た」と店主の那須野さん。伝統とモダンが混在した学校に通っていたというイギリス育ちの那須野さんが、自分が好きな空間を好きなように作ってみたいとオープンしたのがこの店だ。雨音ごはんは出汁茶漬けのセットで、小鉢が4品と、ごはん、出汁、そしてお茶漬けのおともがついてくる。手作りのおばんざいはどれも栄養バランスを考えて野菜もふんだんに使用。罪悪感なく食べられるようなやさしい定食に仕上がっている。
『雨音茶寮』店舗詳細
『Ayubovan!』スリランカカレーの家庭の味を楽しめる
ポークカレー、チキンカレー、レンズ豆のカレー……それぞれの個性ある味を、皿の上で混ぜ混ぜしていただくと、絶妙な味のバランスを堪能できる。豆のお煎餅であるパパダムを細かく砕いて一緒に混ぜ込めばもう完璧だ。この店のカレーのレシピは現地の家庭で教えてもらったもので、「マイルドで優しい、毎日食べても飽きない味だと思いますよ」と店主の中根さん。比べたり混ぜたりして味わいを楽しめる一皿はくせになる。
『Ayubovan!』店舗詳細
『とんかつみづま』大きな衣のとんかつ、食べ心地は軽やか!
食パンをちぎって作るパン粉を衣にし、純ラードで揚げたとんかつは、豪快な見た目とは裏腹に軽やかで食べやすい。豚油100%の純ラードは新鮮さを重視し、「とんかつは、一番は油、二番に肉、三番に腕」と店主の水間篤彦さんは言い切る。「少し時間がかかってしまうけれど、絶対に新鮮な油で揚げたものを出したいですから」と、営業中でもお客さんに断りを入れて油を取り替えることもあるというこだわりぶり。かつカレーやクリームコロッケも美味。
『とんかつ みづま』店舗詳細
取材・文・撮影=中村こより