立花本店
地元に愛される根っからの庶民派
あんこをつけ、黄な粉を豪快にまぶした串だんご。頬張るとみずみずしいだんごがプリッと現れ、素朴な甘みが顔を覆う。これが5本入り270円とは、太っ腹! 「地元の方がご家族で楽しんでくださいます」と店長の安田尚大(たかひろ)さん。確かに、店頭に並ぶ和菓子や太巻きの数々はどれも親しみやすいぞ。五目巻き1本370円も人気。
『立花本店』店舗詳細
柴又帝釈天門前 とらや
忘れちゃいけない柴又名物の草だんご
ヨモギの新芽が放つ爽やかな香りがたまらない。あんこは別添えなので鮮度が保たれ、お好みで量を調整できるのもうれしい。何を隠そうこのあんこが自慢。しっかり甘いのに、変に後を引かないので、おかわりしたくなる。写真の4倍あるから余ったらお汁粉にしてもいい。だんごを焼いて食べるなんて裏技も。16個入り600円~。
『柴又帝釈天門前 とらや』店舗詳細
御菓子司 いゝ島
小さな小さな和菓子屋で感じる風流
くるみ焼き160円の元々の菓名は、霜の花。店主の飯島靖博さん曰く「霜柱を割って芽吹く春先の花をイメージ」したとか。ロマンティック!大麦を煎ってから挽いた、はったい粉を使い、サクッと焼き上げた皮の中には、ほろっと優しい歯触りの黄味餡が潜んでいる。上生菓子240円は妻のいくみさんが担当。金魚、花火など、季節を知らせてくれる顔ぶれに胸がときめく。
『御菓子司 いゝ島』店舗詳細
松屋の飴総本店
親子代々引き継ぎ、育んできた味わい
明治元年に深川で創業し、現在は5代目の宮﨑修(おさむ)さんが切り盛り。柴又帝釈天の門前に移転したのは、参道のにぎわいに魅せられた先々代だった。評判のセキトメ飴をはじめ、商品は店の奥で手作り。甘さ控えめでソフトタイプのさらし飴、宮﨑さんが「子どもの頃、よくつまんでいた」きな粉飴など、どこか懐かしい味に朗らかな気分。飴は全品100g300円、200g500円。
『松屋の飴総本店』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=信藤舞子 撮影=桧原勇太