【インド】PUJA(本郷三丁目)
日本人に優しいインド料理をどうぞ
ビッグサイズのナンが迫力大。だが、食べ始めると意外に軽い口当たりで、パクパクいけるのがうれしい。ベースはインド料理でも日本人に合わせて優しい味に仕上げるのがポイントだそうで、油の量を減らし、インドで買い付けたスパイスの配合も工夫する。定番のバターチキンは、ヨーグルトに漬け込み、窯で焼いたチキンティッカを投入。辛さのなかに甘みが混じり、味覚を刺激する。キーマサグは、ホウレン草のとろける舌触りが秀逸。
『PUJA』店舗詳細
【北欧】北欧料理レストラン ALLT GOTT(吉祥寺)
都内では珍しい本格北欧料理
仔牛のフィレ肉はステーキでどうぞ。ふっくらとした食感で、噛み締めるとグッと味わいが増す。北欧諸国は、漁業、畜産といずれも盛んで食材が豊富。オーナーシェフ ・矢口岳(たかし)さんの根底には本場で体得した王道レシピがあり、それが「日本で暮らすスウェーデン人が故郷を思い出して喜ぶ」妙味を生む。ニシンやサーモンなど魚介を使ったマリネも自慢。エビの味噌を混ぜたコライユクリームソースを添えるなど、ひと工夫も忘れない。
『北欧料理レストラン ALLT GOTT』店舗詳細
【ロシア】Cafe RUSSIA(吉祥寺)
「現代ロシア料理には、宮廷・農村の2系統のルーツがあるんです」と、スタッフのサーシャさん。『CAFE RUSSIA』では首都モスクワとジョージア(旧グルジア)の料理を提供。深紅のボルシチや、ジューシーな肉のピロシキのようななじみ深い料理をはじめ、「毛皮のコートを着たニシン」「橇(そり)に乗ったスルグニ」など、ロシアンユーモアの利いた伝統料理にもお目にかかれる。食後はバラジャムと一緒にいただくロシアンティーで貴族気分に。
『Cafe RUSSIA』店舗詳細
【ロシア】ソーニヤ(茗荷谷)
ロシア貴族から受け継いだ豊かな香り
黒毛和牛のスパイス煮にビーツを加えたボルシチを味わうと、滋味深さが染み渡るよう。この味はロシア貴族とともに8年間暮らした初代のツタエママが覚えたもの。ビーフストロガノフなど、牛肉料理も多彩だ。また、生地から手作りするピロシキはひき肉に限らない。「具はなんでもいいの、おうちの味なのよ」とは、店を継いだ千津子ママ。揚げたてがさっくり香ばしく、恍惚(こうこつ)となる。
『ソーニヤ』店舗詳細
【スコットランド】The Royal Scotsman(飯田橋)
現地を旅した人も驚く味わい深さ
フレンチシェフだった小貫友寛さんが修業先のフランスで出合ったのがバグパイプ。以来、スコットランドに傾倒し、パブを開店。羊の臓物ミンチを蒸した名物料理のハギスは、スコッチのラフロイグをかけて。ふくよかな香りをまとい、現地で嫌いになった人ですら思わず唸なる。また、フィッシュ&チップスは、現地スタイルの約30㎝で登場。もちっ&カリッな衣がビールを呼ぶ。
『The Royal Scotsman』店舗詳細
【ニュージーランド】アロッサ 銀座(銀座一丁目)
大自然が育んだ幸をフレンチベースで
「ワインを飲みに来店する方も多いんです」とは、シェフの青木祐介さん。約200種も揃い、ワイナリー主のサインが壁に刻まれる。野菜、チーズなど、食材もほぼNZ産。それをフレンチベースで仕上げている。質の高いブランドサーモン「ORAキングサーモン」は季節によって異なる仕立てで提供してくれる。また、鹿肉や羊、牧草牛、穀物牛のグリルは、脂肪分が少なく、噛むほどに旨味が広がる。ワインに最強!
『アロッサ 銀座』店舗詳細
【アルゼンチン】COSTA LATINA(神泉)
圧倒的なボリュームに瞠目
「アルゼンチンでは夏も冬もアサード! 1人前は最低600g。それ以下はあり得ない!」とはオーナーの前浜ディエゴさん。アサードとはアルゼンチン式BBQのこと。パンパ(草原)でのびのび育った牛の塊肉を、塩コショウのみでシンプルに味付け。炭火でじっくり焼いて脂を落とした肉は、驚くほど旨味が凝縮。お肉ぎっしり、自家製皮を使ったミートパイ、エンパナーダも必食だ。
『COSTA LATINA』店舗詳細
【オーストラリア】64 Barrack st.(新橋)
広大な海と大地の恵みを食す
最近ブームのモダンオーストラリア料理とワイン。「土地が広く多様な気候があるため、食材やワインが豊富なんです」とはシェフの白井正樹さん。この店のワインはなんと83種類。西オーストラリア産の塩と砂糖でマリネしたタスマニア産サーモンと爽やかなピノ・グリージョ。タスマニア産マスタードのソースを添えたラムチョップには濃厚なシラーズなど、料理とワインのマリアージュを楽しもう。
『64 Barrack st.』店舗詳細
【トルコ】Yıldız Turkish Restaurant & Bar(蒲田)
「世界三大料理のひとつに数えられる、故郷のトルコ料理を日本に伝えたい!」とは、オーナーのケレム・カルギさん。元大使館料理人とともに開店した。10種以上のケバブが主軸のトルコ料理を揃えるが、なかでも人気はクズ・シシ。しっかり血抜きしたラム肉をマリネし串打ち、炭火焼きに。イチゴやトマト、パプリカなどの野菜を混ぜた特製ソースにつけ食べる。しっとり柔らかく、臭みがない。ピラフのバター風味と相性バッチリ。
『Yıldız Turkish Restaurant & Bar』店舗詳細
【クロアチア】Dobro(京橋)
現地で食の豊かさに感動したオーナーがオープンさせた日本で唯一のクロアチア料理店。小さな国だが海側は魚介をよく食べ、内陸はドイツやハンガリー料理の影響が濃く、その食文化は多様性を持っている。幅広パスタ「シュトゥルクリ」はパプリカ風味がきいたクリームソースが特徴的。マグロの赤身をしっとりレアに揚げたり、牛肉をコクのある赤ワインで煮込んだりと、郷土料理は素朴だが滋味深い。
『Dobro』店舗詳細
【ブラジル】Churrascaria Que bom!(浅草)
ブラジル料理代表といえば、50㎝以上はありそうな長い串で大きな肉塊を焼き上げるシュラスコ。こちらでいただけるのは、牛赤身肉を中心とした本格的なシュラスコ14種類。なかでもピッカーニャ(イチボ)は必食。ソフトボール大のお肉に岩塩とオイルを塗りつつ、回転させながらロースト。ナイフを入れると美しいバラ色が。ほかにも、ブラジルの総菜類をはじめ、約70種の味をバイキングでガッツリたっぷり楽しめる。平日ランチはメインとなる肉料理のグリル(牛ランプステーキ、豚バラ、チキン、それら 3 種の MIX)を選んでいただくブラジル式プレートランチ1000~1300円、土日祝ランチはブラジル料理&シュラスコ食べ放題お一人様3000円。
『Churrascaria Que bom!』店舗詳細
/定休日:不定/アクセス:私鉄・地下鉄浅草駅から徒歩1分
【スウェーデン】北欧料理 Lilla Dalarna(六本木)
「スウェーデンは伝統を大切にする国。郷土料理がきちんと食べ継がれているんです」という遠藤シェフ。じゃあ定番の料理って? 「ニシンのマリネや肉団子でしょうか」。酢漬けのニシンはゆでたジャガイモとの相性が抜群。肉団子はなんと発祥の地。甘さと酸味が肉の旨味をひきたてるリンゴンベリー(こけもも)のジャムを添えるのがスウェーデン流だ。オープンサンドもお家芸で、小エビを使ったオープンサンドは今年から新登場。
『北欧料理 Lilla Dalarna』店舗詳細
【ベルギー】Chanp de Soleil(神田)
在日ベルギー人に愛されて27年。星付きレストランを皮切りにブリュッセルで修業した原田シェフの作るジビエや季節の食材を生かした料理が評判だ。人口一人あたりのレストランの数が世界一というベルギーは美食の宝庫。ビールも有名とあって、お店のイチオシもベルギービール煮込み。ムール貝の白ワイン蒸しはちょっとひるむほどの大盛りだが、軽いのでスイスイ胃袋に収まり、残ったスープもパスタやリゾットで最後の一滴までペロリ。
『Chanp de Soleil』店舗詳細
取材・文=teamまめ(佐藤さゆり、松井一恵、信藤舞子)、鈴木さや香、岡本ジュン 撮影=泉田真人、加藤熊三、高野尚人、阿部栄一郎、オカダタカオ、井上洋平、矢巻美穂、山出高士