月に500匹以上のペット撮影を手がける。
七色の声を使い分けてわんちゃんの気を引き、猫じゃらしで猫を操りながら撮影するペトグラファー。
その巧みな猫じゃらしさばきから「猫じゃらしの魔術師」の異名を持つ。
写真教室講師、原稿執筆、テレビ出演、レンタルフォト撮影など多岐にわたる活動をしている。著書多数。
野良猫探しにおすすめの時間は?
野良猫がたくさんいる有名スポットはたくさんありますが、わざわざそこに行かなくても野良猫は身近なところにいます。家から駅に行く途中や、ぷらぷら散歩をしている時に見かける事も多いと思います。でもいざ野良猫撮影をしようと思って出かけてみるとなかなか見つからないものです。それはもしかしたら探す時間が良くないのかもしれません。
野良猫は早朝か夕方に探しましょう。日中は隠れている事が多い野良猫も早朝や夕方は姿を現してくれます。昼間に通った時は居なかった場所も早朝や夕方に訪れると何匹も野良猫がいる事があります。
物陰に隠れている野良猫を探そう
私が初めて行くエリアで野良猫を探す場合は路地裏、公園、駐車場、神社などを中心に探します。
これらの場所は野良猫が潜んでいる確率が高いです。パッと見では見えなくても物陰や茂みの中に身を隠している事があるのでじっくりと観察してみるといいですよ。
猫が驚いたり逃げ出しそうなそぶりを見せたらそれ以上近づかず猫が落ち着ける距離まで離れましょう。まずは遠くから観察するのが野良猫と接するポイントです。
公園に猫がいるかどうかの目安としてエサの痕跡を探す方法もあります。エサを入れるお皿などがおいてある場合はほぼ100%猫がいます。
これは地域の住民の方達が協力して決められた場所でエサを与えている所謂「地域猫」です。地域猫であるかどうかを見分けるには耳をチェックしてみましょう。避妊・去勢手術をした猫の耳の一部をカットしてあります。見た目が桜の花びらに似ている事から「さくら耳」や猫自体を「さくらねこ」とも呼びます。
これらの猫は人に慣れていて、近づいても逃げない子もいます。場合によっては触らせてくれる子もいるので驚かせないようにそっと近づいてみるのもいいでしょう。
エサの時間になるとどこからともなく猫たちが集まってくるのでその様子を観察するのも面白いです。人間を見るとエサをもらえると思って近づいてくる子もいますが、公園によってえさやりを禁止していたり、ルールを設けています。ルールを守って接するように心がけましょう。
猫探しに慣れてくると初めて訪れた場所でも猫がいそうな雰囲気が何となくわかってきます。近所のお散歩でも「猫がいるかも」といつもと違う視点で見ると新鮮に感じられますよ。
次回は野良猫撮影のコツをお話しします。お楽しみに。
写真・文=湯沢祐介