串焼き 炭心
筑波地鶏と備長炭で作る極上焼き鳥
店主の高林正隆さんと奥さんの二人で切り盛りする店は、気取りがなく、すぐに打ち解けられそうなアットホームな雰囲気がある。筑波の広大な飼育場でオーガニック飼料で育てた筑波地鶏を使い、備長炭で焼く焼き鳥は、大きめカットで食べごたえあり。なかでも高林さんが「自信あり!」と力説したのがレバー。ふっくらと焼けたレバーは粒が大きく、臭みもなく、タレとの相性もいい。鶏肉と鴨肉のミンチ、玉ねぎ、ユズ、タレを混ぜ合わせて、手練りする自家製つくねも自信作だ。
『串焼き 炭心』店舗詳細
若鳥焼 鳥樹 蒲田店
注文を受けてから丸鶏を切り分けて調理する鳥焼き
この店の焼き鳥は、串に刺して焼くのではなく、注文が入るたびに必要な部位を切り分けて調理するスタイル。看板メニューの「ももたたき」は、まずは皮面を高温でパリッと焼き上げ、続いてひっくり返して身側を焼く。生でも食べられるほど鮮度が良いので焼き加減はレア。自家製のポン酢ダレで味わえば、香ばしい皮や柔らかくジューシーな身は噛むほどに鶏肉本来の旨味が広がる。むね肉をサッと湯通しして、薄くそぎ切りにして、わさび醤油で食べる「そぎ身のお造り」、もも、むね、手羽先、軟骨の4種類が用意されているから揚げも中はレア状態だ。
『若鳥焼 鳥樹 蒲田店』店舗詳細
梅Q
釜めし、焼き鳥、うなぎを三枚看板に半世紀の老舗
昭和45年(1970)、東急プラザ別館の誕生とともに開業。看板料理の釜めしは、秋田県湯沢市産「あきたこまち」を、いりこ出汁を中心にしたオリジナルの魚介スープで炊くので、ふたを開けたときに出汁の香りが鼻をくすぐる。一番人気の特製五目釜めしは、牛肉、エビ、ズワイガニ、ホタテ、ごぼう、しいたけ、錦糸玉子など具だくさん。焼き鳥は1本1本店内で串打ちし、丁寧に焼き上げる。食事中心の店なので、「焼き鳥で一杯」という居酒屋的な客より、食事のサイドメニューとして注文する客が多いそう。もも、ねぎま、レバー、皮、つくね、手羽先など、1本から注文できるのもうれしい。
『梅Q』店舗詳細
鳥万 本店
焼き鳥もいいけど、唐揚げの気分!という日は
蒲田に店を構えて55年以上、飲んべえのランドマークとも言える大衆酒場。酒飲みなら一度は巡礼しておきたい名店だ。どれを食べても“当たり”だが、名物・若鶏の唐揚は食べておきたい。食べ切れるか心配になるボリュームだが、案ずることなかれ。最小限のシンプルな味付けでありながら、正統派なジャンクともいえる味わい。パリッと衣を突き破れば、肉汁が溢れて、唐揚げを持った自分の指まで美味しくなる。常連に愛される刺し身やたくあんなどのつまみも充実しており、〆料理にはオムライスや磯辺もちまである。
『鳥万 本店』店舗詳細
取材・文・撮影=塙 広明、福井 晶