ハーブの精鋭たちが作る、オリジナルパンの数々『生活の木 メディカルハーブガーデン 薬香草園ベーカリー』

写真左上から季節のサンドイッチ378〜432円、ハーブチキングリルパン280円、カモマイルメロンパン280円。自家製スパイス入りコーラ324円も人気。
写真左上から季節のサンドイッチ378〜432円、ハーブチキングリルパン280円、カモマイルメロンパン280円。自家製スパイス入りコーラ324円も人気。

ここ『メディカルハーブガーデン 薬香草園ベーカリー』は、ハーブの老舗企業「生活の木」が営む総合施設内にあるベーカリーだ。パンはハーブに精通する職人が、オリジナルで考案する唯一のメニュー。そのこだわりはパン生地との相性や、質の良い原材料の厳選にもおよび、価格度外視の情熱をかけていたことも。老若男女誰もが気軽に食べれる「ハーブの香りが立つパン」を目指して、毎日焼菓子含めた40種類を作っている。

店長の岩崎翔さん。2019年から店長に就任。飲食経験を生かしてメニュー作りに精を出す。
店長の岩崎翔さん。2019年から店長に就任。飲食経験を生かしてメニュー作りに精を出す。
『メディカルハーブガーデン薬香草園』内はベーカリー以外にも、ハーブガーデン、ショップ、カルチャースクールなどがある。
『メディカルハーブガーデン薬香草園』内はベーカリー以外にも、ハーブガーデン、ショップ、カルチャースクールなどがある。

『生活の木 メディカルハーブガーデン 薬香草園ベーカリー』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市美杉台1-1/営業時間:10:00~17:00/定休日:月/アクセス:西武鉄道池袋線飯能駅から「美杉台ニュータウン」行または「ユーエイキャスター」行バスにて約5分、美杉台小学校バス停下車

異文化を感じながら、本格クラフトビールで乾杯。『CARVAAN CRAFT BEER & GRIL』

写真左からアンデスカカオ・スタウト880円、カールヴァーン・ベルジャンホワイト880円。 世界中から集めた原材料を生かしたオリジナルビールは香り高い品。
写真左からアンデスカカオ・スタウト880円、カールヴァーン・ベルジャンホワイト880円。 世界中から集めた原材料を生かしたオリジナルビールは香り高い品。

飯能河原沿いで本格クラフトビールを醸造する『CARVAAN』の姉妹店として2019年に開店。「もっと気軽にクラフトビールを」がコンセプト。世界中から厳選された果実やスパイスと、飯能で自家栽培するホップを使い造りあげるビールの数々。今までにない爽やかな薫り、華やか且つ複雑な味わいだ。ブルワーとの交流も楽しいひととき。ビールについて熱心に勉強をする彼らは、各々が感じるビールの魅力を自分の言葉で話す。カウンター越しの会話は、異文化や歴史との媒介になっているようだ。

店主の岩田大一さん。自身も客のひとりだったそう。
店主の岩田大一さん。自身も客のひとりだったそう。
CARVAANオリジナルバーガー1458円〜。自家製の花蜜メロンパン、100%牛肉パティを使用したボリュームのあるメニュー。
CARVAANオリジナルバーガー1458円〜。自家製の花蜜メロンパン、100%牛肉パティを使用したボリュームのあるメニュー。

『CARVAAN CRAFT BEER & GRIL』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市仲町11-21/営業時間:15:30~22:00LO(土・日・祝は11:30~22:00LO)/定休日:年間2日(不定休)/アクセス:西武鉄道池袋線飯能駅から徒歩1分

果物の目利きが厳選する、宝石のような果実パフェ『蔵カフェ草風庵』

季節のフルーツパフェ1200円。幸平さんが食べ頃の果物をセレクトし、康子さんが調理する。
季節のフルーツパフェ1200円。幸平さんが食べ頃の果物をセレクトし、康子さんが調理する。

明治時代に建てられた「夫婦蔵(めおとぐら)」を改装した『草風庵』。カフェと古美術商、山野草販売店として開店。店主の粕谷幸平さん、康子さんは家業の青果店を閉じた後、長年の夢だった「カフェ開店」をかなえる。
注目すべきは店の看板メニューである「季節のフルーツパフェ」。元青果店の目利きを生かして、食べ頃の高級果実を、毎日市場から直接仕入れる。客のことを大切に想う、夫婦の温かな人柄も魅力的。そんな夫婦に惹かれ、近所の常連客を始め、遠方からの客も絶えない。

明治時代築の「夫婦蔵(めおとぐら)」と呼ばれる1つの屋根に2つの蔵がある造りの建物。
明治時代築の「夫婦蔵(めおとぐら)」と呼ばれる1つの屋根に2つの蔵がある造りの建物。
粕谷幸平さん、康子さんご夫婦。朝早くから晩まで笑顔を絶やさず接しているのが印象的。
粕谷幸平さん、康子さんご夫婦。朝早くから晩まで笑顔を絶やさず接しているのが印象的。

『蔵カフェ草風庵』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市山手4-1/営業時間:12:30~18:00/定休日:月・木・日(日は不定)/アクセス:西武鉄道池袋線飯能駅から徒歩8分

創意工夫が詰まった、あっさり風味『と多゛食堂』

煮干しそば白820円。低温調理のチャーシューはしっとり。
煮干しそば白820円。低温調理のチャーシューはしっとり。

開店当初は日替わりのみ。「毎日少しずつ改良して、定番ができました」と、店主の戸田豊文さん。特に人気は、白か黒の2種から選べる煮干しそばだ。全粒粉を練り込んだ「自家製ボソパツ麺」は、プチプチ食感と小麦の芳香が口中で躍る。伊吹いりこの出汁香るスープとの相性たるや。また、和え玉も頼みたい。残ったスープにつけてもいいが、そのまま食べればパスタのようで、新感覚の味わい。

牡蠣の和え玉410円。牡蠣はペーストだ。いわゆる替え玉にあたる品で麺類と一緒に注文を。鴨のチャーシュー250円、瓶ビール510円。
牡蠣の和え玉410円。牡蠣はペーストだ。いわゆる替え玉にあたる品で麺類と一緒に注文を。鴨のチャーシュー250円、瓶ビール510円。
気さくな人柄の戸田さん。
気さくな人柄の戸田さん。

『と多゛食堂』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市下加治173-3/営業時間:11:00~15:00/定休日:火・第3月/アクセス:西武池袋線飯能駅からイーグルバス「武蔵高萩駅」行き7分の「白子神社」下車1分

滋味深いジビエを、とくと堪能すべし!『LOG CAMP』

右から小室仁さん、竹内和成さん、大畑さん、矢野真佳さん。
右から小室仁さん、竹内和成さん、大畑さん、矢野真佳さん。

「この辺りでは、野生動物が身近すぎて、ジビエは敬遠されがちなんです」と、店主の大畑和也さん。品書きにはジビエの魅力を伝えるべく、工夫を凝らした品々が並ぶ。いろいろな肉を楽しむなら、ジビエプレートだ。イノシシのハンバーグは、プリプリの肉とサラサラの脂が口中で混ざり、後を引く。また、エゾ鹿のひき肉が入ったコロッケは、有機のジャガイモがホクホク。ワインと合わせても◎。

森のジビエプレート1500円、バゲットとスープセット400円。
森のジビエプレート1500円、バゲットとスープセット400円。
エゾ鹿のタルタル1080円、テーブルワイン1 杯500円~。
エゾ鹿のタルタル1080円、テーブルワイン1 杯500円~。

『LOG CAMP』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市岩沢259-6/営業時間:9:00~15:00・17:00〜22:00(金・土は〜23:00)/定休日:水/アクセス:西武池袋線元加治駅から徒歩12分

本場ナポリ流のピッツァを味わおう『Pizzeria GECO』

マルゲリータ1200円。バジリコの爽やかな後味のおかげで何枚でも食べられる。
マルゲリータ1200円。バジリコの爽やかな後味のおかげで何枚でも食べられる。

シェフの成田拓磨さんは、気温や湿度に合わせて生地の配合を毎日微調整。「外カリ中フワにするためには、手早く90秒で焼くのがコツなんです」と微笑む。焼きたてのマルゲリータをかじると、こんがり焼かれた小麦の香りがふわり。トロトロのモッツァレラと、自家製トマトソースが絶妙に調和した味わいで、至福。最後に残るバジリコの爽やかな後味で、すぐに次の一枚に手が伸びる。

トリッパのトマト煮980円。モレッティ700円などのイタリアビールとともに。
トリッパのトマト煮980円。モレッティ700円などのイタリアビールとともに。
イタリアの「真のナポリピッツァ協会」から認定を受けた本格派。
イタリアの「真のナポリピッツァ協会」から認定を受けた本格派。
本場ナポリの職人が現地で作ったピザ窯。
本場ナポリの職人が現地で作ったピザ窯。

『Pizzeria GECO』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市美杉台3-24-8/営業時間:11:00~14:30LO・17:30~21:00LO/定休日:水/アクセス:西武池袋線飯能駅から西武バス「美杉台ニュータウン」行き3分の「ひかり橋」下車2分。

肉汁あふれるドでかいバーガー『GEORGE’S BARGER』

アボカドチーズバーガー1200円。
アボカドチーズバーガー1200円。

アメリカへ旅行した時に現地のハンバーガーにハマった店主の鴨下ジョージさんは「地元の人たちに食べさせたい!」と、帰国後に修業を積み、開店した。表面をカリッと焼いた天然酵母のバンズはフワフワの口あたりで、甘い香りが鼻腔を抜ける。さらに、上州牛の赤身のパティから出た濃厚な肉汁もじんわりと染み込んで、味わいがマッチ。新鮮野菜のシャッキリ歯ごたえも気持ちよく、次の一口に誘われる

スパイスで漬けこんだひき肉をナチョチップスと食べる、ナチョグランデ700円。バニラシェイク600円。
スパイスで漬けこんだひき肉をナチョチップスと食べる、ナチョグランデ700円。バニラシェイク600円。
鴨下さん。棚には酒が並ぶ。
鴨下さん。棚には酒が並ぶ。

『GEORGE’S BARGER』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市東町27-6-2/営業時間:12:00~14:30LO・17:00~23:30LO/定休日:木/アクセス:西武池袋線飯能駅から徒歩8分

ほっと安心する、コスパ抜群の食堂『Kitchen H105』

日替わり定食770円。
日替わり定食770円。

都内で中華店を営み、その後、給食の調理をしていた店主の秋山寛さんは、娘の亜維さんに提案され、自宅を改装した中華食堂を開店。品書きは日替わりだが、特に人気は生姜焼き定食だ。柔らかな豚肉に、特製の塩ダレが絡んでごはんが進む。また、寛さんが「自慢の一品」と胸を張る餃子も外せない。口に運ぶと、中から熱々の肉汁が。肉と野菜の甘みが口中を埋め尽くし、食欲はさらに加速する。

餃子300円。カレーセット770 円は給食風でルーから手作り。サラダと小鉢付き。
餃子300円。カレーセット770 円は給食風でルーから手作り。サラダと小鉢付き。
寛さんと亜維さん。普段は妻の初美さんも加わり、3 人で切り盛りする。
寛さんと亜維さん。普段は妻の初美さんも加わり、3 人で切り盛りする。

『Kitchen H105』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市美杉台7-1-10/営業時間:11:00~15:00/定休日:月・金/アクセス:西武池袋線飯能駅から西武バス「美杉台ニュータウン」行き8分の終点下車1分

野趣に富む、そばの味にほっこり『草日庵 よりや』

生粉打(十割)田舎汁1070 円。二八そばやうどんも。
生粉打(十割)田舎汁1070 円。二八そばやうどんも。

約40年前の開店当初はうどんのみだったが、常連衆から所望され、そばを開始。「みるみる人気が出て、そば屋にしちゃった」と、店主の大矢康雄さんは笑う。本がつおとそうだがつお、さばの出汁を合わせたそばつゆに、炒めた油揚げやキノコ、根菜を加えた汁。そこに石臼碾きの十割そばをつける田舎汁そばが看板だ。野菜の甘みとそばの香ばしさに人心地。さらに、味変の煎胡麻でやみつきに。

そばだし玉子焼き(手前)360円。椀がきソバがき800円は限定一日2食。
そばだし玉子焼き(手前)360円。椀がきソバがき800円は限定一日2食。
康雄さんと妻の君代さん。庭には四季折々の花が。
康雄さんと妻の君代さん。庭には四季折々の花が。

『草日庵 よりや』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市川寺484-9/営業時間:11:00~ 14:30 LO(土は11:00~14:30LO・17:00~19 :30LO)/定休日:月・火/アクセス:西武池袋線飯能駅から徒歩16分

彩り鮮やかな和食に舌鼓を打つ『御料理 しば田』

本日の焼き魚定食。昼は1400円、夜は1790 円。
本日の焼き魚定食。昼は1400円、夜は1790 円。

店主の柴田毅さんは、「肩ひじ張らない和食を」と、酒のつまみだけでなく、定食メニューも数多く揃える。この日の焼き魚定食は、サワラだ。炭火でじっくり焼かれ、皮がパリパリで身はふっくら。優しい塩味が後を引く。また、飯能産コンニャクの白和えや、アザミの根の味噌漬けなど、付け合わせも乙な味。さらに、刺し身や煮物、揚げ物と、旬の食材を使った肴で飲んべえの心もがっちりつかむ。

柴田さん。牛頬肉の煮込み(手前)1000円、早掘竹の子の炭火焼790円、日本酒は1合500円~。
柴田さん。牛頬肉の煮込み(手前)1000円、早掘竹の子の炭火焼790円、日本酒は1合500円~。
座敷で宴会もできる。
座敷で宴会もできる。

『御料理 しば田』店舗詳細

住所:埼玉県飯能市川寺691-50/営業時間:11:30~13:45・17:00~20:30/定休日:火/アクセス:西武池袋線飯能駅から徒歩15分

取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=原 幹和
『散歩の達人』2020年2月号より