世界が注目するプロの街

浅草と上野のほぼ中間にあり、南北に延びる約800mの商店街に調理器具や食器、菓子道具、食品サンプルなど、さまざまな“食”の専門店が集うかっぱ橋道具街(R)。江戸時代につくられた新堀川の両岸に、大正の初め頃古道具を商う人たちが店を出したことが始まりといわれている。現在では約130店舗が元気に営業し、飲食のプロのみならず一般の人や海外からの観光客にも人気のスポットとなっている。

飲食店が大打撃を受けたコロナ禍を経て、お店の様子に変化はあったのだろうか。「店舗数はあまり変わっていないですね。以前はショーケースやイスといった家具屋や瀬戸物屋が多かったけれど、今は包丁屋やおろし金で有名な『飯田屋』のようなニッチなものに特化したお店が増えてきています。特にメイドインジャパンの包丁は海外の観光客に人気で、わざわざ日本に買いに来てくれます」(東京合羽橋商店街振興組合)。

マニアックなアイテムとの出合いも!

そんなかっぱ橋道具街(R)で行われる秋の恒例イベントが「かっぱ橋道具まつり」だ。「道具の日」と制定した10月9日をはさんで開催され、期間を通して加盟店が独自のサービスやセールを行う。各店舗おすすめの商品や普段とは違う目玉商品が飛び出すから要チェックだ。「刺し身を盛る大きな舟だったり、人が入れるぐらい大きな寸胴(ずんどう)だったり、普段なかなかお目にかかれないようなアイテムに出合えるのも醍醐味。見るだけでも十分に楽しいと思いますよ」(東京合羽橋商店街振興組合)。

期間中、組合加盟店舗で2000円(税抜)の買い物ごとに1枚もらえる二次元コードを使った「QRI(キューリ)くじ」では、太っ腹にも現金3万円が当たるチャンスも。13日(日)・14日(月・祝)には店舗をめぐりながら答えを探す「道具街クイズラリー」が行われるほか、台東区生涯学習センター前広場や金竜公園で屋台村や地方特産品物産コーナーも。

さらに、14日(月・祝)は全長約800mのかっぱ橋道具通りが車両全面通行止め、歩行者天国になり、キッチンカーの出店、都立白鷗高等学校・付属中学校和太鼓部による和太鼓ステージなどのイベントも行われる。「14日の10時から生涯学習センター前で行う『蔵払いたたきゅうり』は、瀬戸物や料理道具が破格で販売される人気イベントです。なくなり次第終了なので気になる方はお早めに」(東京合羽橋商店街振興組合)。食べ歩きやイベントをゆっくりと楽しみながら自分だけの掘り出し物を探してみては。

格安で売り出される「蔵払いたたきゅうり」は早い者勝ち!
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開催概要

「第39回かっぱ橋道具まつり」

開催日:2024年10月8日(火)~14日(月・祝)
開催時間:10:00~17:00
会場:かっぱ橋道具街(R)全域(東京都台東区松が谷・西浅草)
アクセス:地下鉄銀座線田原町駅から徒歩5分

【問い合わせ先】
東京合羽橋商店街振興組合☎03ー3844ー1225
公式HP:https://www.kappabashi.or.jp/

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供