第1問

写真はすべて2023年2月撮影。このすぐ下にヒントがあります、まずは何も見ずに挑戦したい方は注意!
写真はすべて2023年2月撮影。このすぐ下にヒントがあります、まずは何も見ずに挑戦したい方は注意!
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ヒント

JRのほか、地下鉄も1路線乗り入れている駅。

正解は……中野駅(南口)

中野サンモールのアーケードや「中野サンプラザ」など見紛うことなきランドマークがある北口に比べると、若干難易度が高い南口。すぐに正解できた方はおそらく「丸井」と三菱UFJの建物でピンと来たのではないだろうか。

なお、JR中野駅周辺はあちこちで再開発が進行中。北口に比べると南口はそこまで大きな変化はないけれど、駅前広場の東口に建った住友不動産中野駅前ビルがもたらす印象の違いが多少なりとも感じられる。ちなみにこの写真を撮影したのは、ビル竣工ほやほやのタイミング。久しく中野を訪れていない人は「おや?」と感じたかもしれない。

パノラマ撮影バージョン。
パノラマ撮影バージョン。

第2問

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ヒント

江戸時代、旧日光街道の宿場町として栄えた街。

正解は……北千住駅(西口)

地上から撮ったバージョン。
地上から撮ったバージョン。

JR常磐線のほか、地下鉄日比谷線・千代田線、東武伊勢崎線、そしてつくばエクスプレスが乗り入れる北千住駅。駅を出てすぐに商店街が始まる東口に対して、西口には大型商業施設がそろい、駅前広場とロータリーが整備されている。このクイズでは駅前が開発されていればいるほど難易度が上がりがちなわけだが、北千住駅西口にはなんといってもペデストリアンデッキ(高架の歩行者専用通路)という強力なヒントがある。東京でペデストリアンデッキと「丸井」の両方があるのは、北千住駅のほかに町田駅のみ。そのどちらかであるかを見分けることさえできれば、自然と答えが導き出されるというわけだ。

「いやいや、ペデストリアンデッキって何やねん」と思った散歩の新人さんは、『散歩の達人』2023年7月号にある「ペデストリアンデッキの魔力~ハマれば底なし沼の空中回廊!~」の記事を読んでから出直しましょう。

駅と建物をつなぐペデストリアンデッキ。その熱烈なファンとして知られるのが、RHYMESTERのDJ JINさんと、映画・音楽ライターの島晃一さんだ。2人が魅入られたその理由、アツく語ってもらいましょ!
歩いて、留まって楽しむペデストリアンデッキ。その熱烈なファンで、DJでもあるDJ JIN(RHYMESTER)さんと島 晃一さんに、散歩心くすぐる推しデッキと、そこで聴くべき音楽を「つないで」もらった!

第3問

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ヒント

今はなき「かまぼこ型の屋根」もキーワード。

正解は……渋谷駅(宮益坂口)

ここ10年ほど駅構内がとにかく変わりっぱなしでわかりづらく、そのことばかり話題にのぼっていた渋谷駅。適切な出口が見つからず訪れるたび半べそをかいていた人は、駅前の景色に目を向ける余裕がなかったことが落とし穴になったかもしれない。

ただ、なんといってもヒントはかなり多い。写真右端にそびえるスクランブルスクエア、奥のヒカリエ、その手前の地下鉄銀座線ホームの屋根。中央奥には宮益坂の勾配もなんとなく見える。これだけ建物が混み合っているにも関わらず、渋谷の「谷」が感じられるアングルではなかろうか。

第4問

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ヒント

初めて訪れた人には、西口と東口どっちがどっちか紛らわしいことで有名。

正解は……池袋駅(東口)

パノラマ撮影バージョン。
パノラマ撮影バージョン。

このクイズにおける“駅前”の写真は、駅を出てそのまま正面を撮影するようにしているので、駅舎や駅ビルが映らない。つまり、池袋駅東口において重要なランドマークであろう「西武池袋本店」や「池袋PARCO」がその存在感を一切なくしているのだ。さらに、この写真は若干南寄りから撮っていることもあって「ビックカメラ」も画角に入っていない。なにかひとつがヒントになるというよりは、向こうに連なる「ドン・キホーテ」等々の並びで感覚的にわかるような風景かもしれない。

ちなみに筆者の感覚では、南北に伸びたロータリーがもたらす開けた印象が最大の特徴だと思うが、どうだろう?

第5問

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ヒント

反対側の出口からは、スカイツリーが見える。

正解は……錦糸町駅(南口)

城東一の繁華街、錦糸町。駅の北側はオフィスやホールが多く、南側はにぎやかな夜の街というイメージも強いが、南口を出てすぐの景色は駅前広場もあって思いのほか整然とした印象ではないだろうか。最も目立つランドマークはまたまた「丸井」。写真左にギリギリ見切れている「錦糸町PARCO」の存在に気づくかどうかもポイントだ。また、蔵のような外観の鮮魚店『魚寅』は、知っていれば一発で見抜けるヒントでもある。

ちなみにこれが北口。
ちなみにこれが北口。

第6問

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ヒント

とあることでギネス世界記録に認定されている駅。

正解は……新宿駅(中央東口)

乗降者数世界一でおなじみの巨大ターミナル駅・新宿のなかで、絶妙に印象が薄くてこのクイズにうってつけの出口と思われるのがここ。高層ビル群がそびえる西口でもなければ、甲州街道の向こうに「バスタ」や「NEWoMan」が立つ南口でもなく、“新宿アルタ前”でおなじみの東口でもない。いや、厳密にいえば東口なのだが、中央東口改札を出て真東に出る場所がここだ。ガラスのピラミッドという独特のランドマークが手前に見えるため、知っている人なら瞬殺のはず。この空間はピラミッド広場と呼ばれているそうで、駅周辺の再開発と「ルミネEST」の建替えによってすっかり景色が変わる日がそう遠くないであろう場所でもある。

第7問

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ヒント

地下街が広くて充実している駅。

正解は……東京駅(八重洲口)

東京駅の八重洲口で印象深いのは、グランルーフ(施設の名称としては2023年夏から「グランスタ」になった)なる屋根のついたペデストリアンデッキ。ただ、八重洲口は改札が地上階もしくは地下で、そのまま出口を出るとデッキを通らないため写真には写らない。というわけで、この写真で一番のヒントは、右側にドンと構える「東京ミッドタウン八重洲」で満場一致でしょう。2018年着工、2023年オープンなので、八重洲エリアがご無沙汰の人には驚きの変化かもしれない。

ちなみに、ロータリーの真ん中にひょっこり顔を出している緑の山で気づいたというステキな観察力をお持ちの方には、ボーナス1点差し上げます。

パノラマ撮影バージョン。
パノラマ撮影バージョン。
屋外デッキ「GRANROOF GARDEN」から見下ろすとこんな感じ。
屋外デッキ「GRANROOF GARDEN」から見下ろすとこんな感じ。

第8問

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ヒント

所在地は、“実は”港区。

正解は……品川駅(港南口)

毎日通勤している方なら考える余地もないだろうが、そうでなければ一発でわかるランドマークは案外少なめなのが品川駅港南口。ポイントは、ガラス張りで楕円形のビル・品川インターシティや、美容外科の大きな看板といったところだろうか。

また、品川駅といえば朝の通勤ラッシュ時にコンコースを大勢が港南口に向かう様子が有名だが、あれは2000年代の再開発や新幹線品川駅の開業以降、駅東側にオフィスが増えてからのこと。つまりこの港南口駅前の姿も、生まれてからまだ20年そこそこというわけだ。

パノラマ撮影バージョン。ビルが随分と傾いているけれど、筆者の撮影が下手なだけでここの地盤がヤバいわけではない。
パノラマ撮影バージョン。ビルが随分と傾いているけれど、筆者の撮影が下手なだけでここの地盤がヤバいわけではない。

第9問

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ヒント

JRの駅ホームからは国道1号線が見える。

正解は……五反田駅(東口)

駅前すぐの歓楽街と、その周囲に広がる池田山や御殿山などの高級住宅地がある方面を望むわけだが、この位置からは当然そこまで見渡せない。

ロータリーのなかに街路樹が並んでいる感じもひとつ特徴的な風景といえそうだ。南側(写真右手)に歩道橋があるのがポイントなのだけれど、この写真ではギリギリ写り込んでいるだけ。ここに注目できたかどうかが命運を分けたかもしれない。

パノラマ撮影バージョン。
パノラマ撮影バージョン。

第10問

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ヒント

街の象徴は、とある観覧車。

正解は……蒲田駅(東口)

蒲田駅の西口は、アーケードのサンライズやサンロード、和蘭豆のビル、割と広い駅前広場などがあるおかげでかなりわかりやすい。その一方でこの東口! 苦戦した人も多いはず。日常的に蒲田駅を使っている人ならともかく、数回訪れたことがある程度ではかなり難易度が高かったであろう景色だ。決定的なランドマークといえそうなものはなく、店の看板もどの駅前でもありそうなものばかり。強いて言えば、ロータリー真ん中の広場が特徴的といえるかもしれない。この広場の左側には銀色のオブジェがあったが、2023年に撤去されてベンチが置かれ、文字通り“広場”になっている。ちなみに喫煙所の陰には、ちょっぴりおっかない顔のモヤイ像がいる。

ちなみに西口はこれ。
ちなみに西口はこれ。
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以上、全10問。おつかれさまでした。楽勝だった? ムズすぎた?

今日の帰り道や明日でかけるとき、駅の出口で一度立ち止まり周囲をゆっくり見渡してみたら、なにか発見があるかもね。

 

文・撮影=中村こより