落語「鰍沢」

護符と防弾チョッキを装備してお熊に会いたい

小室山妙法寺。栄華が偲ばれる参道の先に立派な三門がある。

江戸時代、身延山の参詣客は昌福寺(富士川町青柳483)から富士川を離れて山中の小室道を歩き、日蓮上人旧跡の2寺を巡るのが習わしだった。落語「鰍沢」の主人公も同じようにたどった。小室山で毒消しの護符を受けて法論石を参拝し鰍沢宿に下りるが、雪のなかで道に迷い一軒家に泊まることに。そこは吉原の遊女だった月の兎お熊の家で、路銀目当てのお熊に毒入りの卵酒を飲まされるが、護符のおかげで一命をとりとめ必死に逃げた。作者は初代三遊亭圓朝(1839~1900)で、直弟子四代目圓生の十八番だった。
●拝観自由。妙法寺は山梨県富士川町小室3063 /法論石は山梨県富士川町小室707

日蓮の身代わりになった犬を助けた毒消しの護符。500円。
現在の小室道ハイクのルートはマディソン郡にあるような橋に出る。
定期的に寄席が開かれる国本屋旅館の食堂に飾られた落語家の色紙。
お堂の床下、法論石横に圓生の墨書きがある。鑑定を思案中とか。
竹林堂の毒消しの護符あめ407円、落語せんべい1枚各127円。

国本屋旅館

100年4代にわたる老舗ならではのウナギ

大串(1尾分)4490円。毎日注ぎ足すタレは、たまり醤油を使った甘口濃いめ。

大正5年(1916)創業。富士川で捕れた天然ウナギを江戸風に出したのが始まり。毎日仕入れたウナギを地下水で締めて背開きに。それを白焼きにし、さっと蒸したら創業より受け継いだタレに3回くぐらせ、備長炭で外側はパリッと、内側はふっくら焼き上げる。

1953年の祭礼と国本屋(写真:後藤智之)
住所:山梨県富士川町鰍沢1723/定休日:水