こぢんまりとした可愛らしい駅前のベーカリーカフェ

駅周辺で最も栄える三鷹駅南口中央通りの商店街。そこから少し裏手に入った本町通りに『ちいさなパンカフェよつば舎』は存在する。駅から徒歩3分と好立地ながら喧騒から離れた落ち着いたエリアだ。

鮮やかなパステルブルーが目印の可愛らしい店舗。通りからもひと目で分かる。
鮮やかなパステルブルーが目印の可愛らしい店舗。通りからもひと目で分かる。

扉を開けると、ふわりとあたたかい空気と香ばしい香りが漂う。店舗奥でちょうどパンを焼成中のようだ。清潔感のある白壁や木目調の家具が印象的な店内には、小さな商品棚が見える。定番のベーグルに焼菓子、その他食事系のパンを中心に、毎日の食卓に欠かせないベーシックなラインナップに、ほっと安心をする。

天然酵母と安心素材のパン、焼菓子にドリンクがそろう

店舗での人気メニューはベーグル。この日はゴマベーグルとクランベリークリームチーズベーグルを選ぶ。毎日仕込むベーグルは北海道産の小麦粉に、さくらんぼから抽出した「とかち野酵母」を合わせて作り上げる。とかち野酵母を使用したベーグルは、他のベーグルよりも一層しっとりと柔らかな甘味が感じられる。クランベリーやクリームチーズとの相性もピッタリだ。

焼き立てのしっとりモチモチしたベーグルは、とかち野酵母を使用している。
焼き立てのしっとりモチモチしたベーグルは、とかち野酵母を使用している。

一方のゴマチーズベーグルは、しっとりとした食感はそのままに、たっぷりの黒ゴマとチーズでしっかりと濃厚な味わい。味のバリエーションは季節などで変化があるため、店に足を延ばすのが楽しみになりそうだ。

クランベリークリームチーズベーグル240円、ゴマチーズベーグル200円。オーガニック珈琲500円。飲み物はパンとセットで50円引。
クランベリークリームチーズベーグル240円、ゴマチーズベーグル200円。オーガニック珈琲500円。飲み物はパンとセットで50円引。

焼菓子にもぜひご注目を。「体に優しいおやつを」と洗双糖や米粉、有機豆乳を利用して作るマフィンやシフォンケーキは自然な甘み。たっぷり食べても罪悪感がないのがうれしいおやつだ。

豆乳や米粉など、体に優しい素材を使用した焼菓子たち。
豆乳や米粉など、体に優しい素材を使用した焼菓子たち。

ドリンクにもさりげなく心遣いが感じられる。オーガニックコーヒーやハーブティ、カフェインレスコーヒーも用意。子供用ドリンクもあるので、老若男女幅広い世代の人が気兼ねなく味わえるのはとても嬉しい。

米粉を使用したチョコシフォンケーキ350円、飲み物はケーキとセットで100円引。
米粉を使用したチョコシフォンケーキ350円、飲み物はケーキとセットで100円引。

あたたかみのある店内は、穏やかな店主の人柄が感じられる空間

店内では3人組の女性客がほがらかに談笑する。一方で一人静かに読書する女性も。そこへ時折扉を開けてパンを買い求めにくる人の姿が。こぢんまりとした10席ほどの小さな店内でありながらも、ゆるやかに人の流れが感じられる。

「今日はフォカッチャはないの?」「お気に入りのベーグル予約して行っても良いかしら?」「初めて寄ってみたの」と訪れる客は皆、店主の斉藤直美さんへ話しかける。その会話をゆったりと受け止める彼女。心地よく穏やかな時間がそこに流れる。

店内はカウンターとテーブル、全部で10席。
店内はカウンターとテーブル、全部で10席。

「いつかは自分のお店を持ちたかった」と話す斉藤さん。カフェやベーカリー、製菓店などで働きながらパン作りを学ぶ。ギャラリーカフェを間借りしながら店の営業を始めた後、三鷹のカフェ『Half Way』で場所を借りて営業していた時に、偶然の縁で今の店の場所と出会い、店を移して開店したそうだ。

素朴で可愛らしい内装。こうした作品たちが心を和ませる。
素朴で可愛らしい内装。こうした作品たちが心を和ませる。

店内では雑貨も取り扱う。イラストや布小物、陶芸など多くの作家が名を連ね、棚を賑わせている。その一人である国立の陶芸作家、吉川裕子さんの陶器は、店内で提供される飲み物の器にも使われている。

店内で販売される可愛らしい雑貨たち。
店内で販売される可愛らしい雑貨たち。

こうした雑貨も含めたあたたかみのある空間、居心地の良い空気感には斉藤さんが描いた夢があらわれているのだろう。彼女のやさしくおだやか人柄が感じられる世界観だ。

毎日のちょっとした楽しみである食事やおやつ時はくつろいで過ごしたいもの。そんな時に空間がもたらす雰囲気はとても大切だ。ここにはそんなくつろぎ時がより深まるだろうと感じられる世界がある。

住所:東京都三鷹市下連雀3-22-3/営業時間:13:00~18:30LO/定休日:月・火・水/アクセス:JR中央線三鷹駅から徒歩3分

取材・文・撮影=永見薫