登戸駅前は、今年初めからこんなことになっている。
昭和からの寿司屋、喫茶店、和菓子屋、居酒屋が密集していた一画は、何年かあとにはタワーマンションになるみたい。
最初に勤めた会社が登戸にあって、住んでいた時期も長かった。
一番好きなのがこの踏切。
「登戸一号」って書いてある。
飲みに行くのにも、閉店してしまったダイエーに行くのにも、小田急線を横切るには必須の踏切。
左手はすぐに向ヶ丘遊園の駅で、それはもう、いつも閉まっていた。
「鳴ったら渡らないで」って書いてあるけれど、渡っていると、すぐに閉まるのだ。
遮断機が上がって、人も車もわらわら動きだすところがよかった。
いつもより穏やかだと思ったら、もう車は通行止めになっていた。
再開発エリアは、もう踏切りのきわきわまで来ている。
登戸一号の運命が心配になる。
あとで川崎市のHPを読んだら、令和7年度に小田急電鉄によって跨線橋が整備され、そこで踏切は閉鎖されるらしい。
向ヶ丘遊園北口の商店街は、ずいぶん新しい建物ができたけれど、掘り返し中のところも多い。
建物がなくなって、向こうの家の庭の巨木が見えるたりすることがある。もこもこした不思議な木。
思いがけないものが期間限定で見える再開発タウン。
善立寺はしっかり元の位置に建っている。
何もかも更地にして、まっすぐな道が通ったエリアで、お寺がここに残っているのは、なんだか頼もしい。
去年に比べると、新しい住宅やお店も増えてきて、ママチャリが行き交っている。
スイーツの店などもできて、次はどこにいくかな、と自分も楽しみにしている。
川崎市のHPを見ると、昭和63年に事業計画が決まり、地権者との交渉がはじまり、何度も計画を変更しながらここまで来たことがわかる。まだまだ先は長く、時々何かを見つけに歩かなくてはと思うのだった。