<山岳名>
伊豆ヶ岳(いずがたけ)
<伊豆ヶ岳の魅力>
(1)低山ながら急登も多い登り応えのある山
標高は約851mと1000mに満たない低山ですが、ところどころに急登などもある起伏に富んだ稜線歩きが楽しめます。
(2)足の仏様“子ノ権現・天龍寺”
登山愛好家にとってはありがたい足腰守護がご利益となっています。境内には人間の背丈を超す大きさの大草鞋がシンボルとして鎮座しています。
<トレッキングコース>
●西武秩父線「正丸」駅からスタートし半円を描くようにして伊豆ヶ岳そして子ノ権現を経由して西武秩父線「吾野」駅へ至るルート
※標準的タイムによる目安(休憩は含まず)
「正丸」駅→ 馬頭尊・分岐(30分)→ 正丸峠(40分)→ 長岩峠(30分)→ 伊豆ヶ岳・山頂(50分)→ 古御岳(20分)→ 高畑山(30分)→ 天目指峠(40分)→ 子ノ権現(50分)→ 「吾野」駅(90分)
コースタイム/ 6時間20分程度
標高差/ 680m程度
<トレッキングコースの特徴>
「正丸」駅から登山口までは民家が点在する森の中の舗装道路歩きになります。
登山道に入り途中にある旧正丸峠への分岐の方に進むと車道に出るため、分岐に入らずに正丸峠への登山道を進みます。
登山道は全体的に針葉樹を中心の森の中のやや暗い道です。
正丸峠への登山道には何度か小さな渡渉地点があります。
正丸峠への直下は急登の階段道となります。
正丸峠には茶屋があり、その近辺は展望テラス状になっています。東側の展望があります。
茶屋の裏に伸びる登山道をしばらく上がると稜線に出ます。以降は子ノ権現まで起伏に富んだ尾根歩きになります。何度か急登の登り返しもあります。
長岩峠と伊豆ヶ岳の間に小さな巻き道がありますが、道が崩落しているため尾根伝いに登った方が安心です(注意書きあり)。
伊豆ヶ岳の直下にある男坂(鎖のついた岩場)は現在、通行止めとなっておりロープで閉鎖されています。
天目指峠には休憩所(大きめの東屋)がありますがトイレはありません。
子ノ権現から浅見茶屋へ向かう道の間で舗装道路となります(一部、非舗装部分あり)。
国道299号線には出ずに、線路沿いに付けられた小路を歩いて吾野駅に向かいます。
吾野駅手前に踏切がありますが、渡らずにそのまま線路沿いを左手に進むと吾野駅へ抜けます。
今回のルートは“関東ふれあいの道”におおむね重複します。
途中に道標が整備されていますので迷うことはあまりないと思います。途中で不明瞭な分岐がいくつかありますが正規ルートであればしばらく進んだところに道標があります。
<概要>
所在地: 埼玉県飯能市
標 高: 約851m
アクセス:
西武秩父線「正丸」駅から徒歩
<補足情報>
正丸駅には売店や自動販売機はありません(以前あった売店は閉鎖されました)。
正丸峠に茶屋“奥村茶屋”があり、軽食の提供もしています。
子ノ権現には売店と自動販売機があります。
登山道の途中に水場はありません。
吾野駅には売店と自動販売機があります。
トイレは正丸駅、子ノ権現、吾野駅にあります。
<ご留意点>
登山コース上に大きな難所や危険箇所はほとんどありません。しかし起伏に富んだ稜線歩きであり何度も急登の登り返しをさせられるなど体力を強いられるため時間的余裕をもって登山計画を立てることをお勧めいたします。
<私的な雑感>
低山ながらなかなか手強い山という印象でしょうか。
稜線に出ますと急傾斜の箇所がいくつかあり、いったん大下りしてまた急登で登り返しをするというようなシーンを繰り返すことになります。伊豆ヶ岳の直下にある女坂もけして楽な巻き道やトラバースということではなくそれなりの傾斜を上がって山頂にようやく到着します。ただひたすら直登で登り続ける道(丹沢の大倉尾根など)もキツいですが、何度も登り返しをさせられるハメ(北アルプスの遠見尾根など)になるのも精神的にちょっとキツいなーと感じます。このような起伏に富んだシチュエーションゆえでしょうか。トレイルランニングの方も多く行き交っていいらっしゃいます。
眺望には恵まれてはおりませんが、夏の高山の長い縦走のためのちょっとしたトレーニングにはもってこいの登山コースなのではないかと感じました。
<登山後のお楽しみ>
手のひらより一回りぐらい小さなサイズの大福です。餅が多め(中の餡子(小豆)は少なめ)で甘さが抑えられた味です。 餡子を楽しむより餅を味わう菓子と言った方がいいかもしれません。餅菓子好きの身としては嬉しい限りです(個人的には大福より豆餅の方が好き)。
本来は飯能駅から離れた店舗(徒歩で行く距離ではないと思います)での販売になりますが、飯能駅の「西武飯能ペペ」の1階サービスカウンターでも数量限定で売られています。