今回ご紹介するのは、その勝どきと月島を結ぶ橋「西仲橋(にしなかばし)」にて楽しむ桜並木。
西仲橋は、勝どきから西仲通りを結ぶ約50メートル程の橋。この西仲通りこそ、私たちが「もんじゃストリート」と呼ぶ商店街。橋の下を流れる穏やかな川は月島川といい、隅田川と晴海方面の朝潮運河を結ぶ屋形船達の船着き場にもなっています。

なんて説明していますが、西仲橋といってもピンとくる区民、とくに若い世代は少ないのかなと推測。実際、私と同年代の中央区民かつ居住歴が6年前後の知り合いたちは誰一人として、場所と名称をセットで認知しておらず。


ローカル名所あるある。場所と名称が一致しない。


この西仲橋で皆さんに特におすすめしたいのが、隅田川方面の月島川水門方面。特に隅田川に向かって左側の遊歩道が私の大のお気に入り!
階段だけではなくスロープも設置されているというのがなんとも嬉しいポイント。おかげで娘がベビーカーの頃より一緒にお花見を楽しんできました。

遊歩道にはベンチもいくつか点在しており、ランチ時から午後にかけては非常に倍率がまぁ高いこと。座れたあなたは今日の占い1位レベル。
この大のお気に入りの中でも、更に特にお気に入りなのが『桜越しの屋形船』。

桜と屋形船、どちらにピントを合わせても異なる趣が。日中は乗船する人たちが少ないので、落ち着いて撮影することが可能。暗くなるとざわざわと賑わい始めるので、そこを収めるのもまた一興。

ここで頂きたい和菓子は、西仲通りの一本裏手にお店を構える街和菓子屋さん「ニコニコ喜久乃家」さんの道明寺。

ニコニコ喜久乃家さんでは長命寺と道明寺両方のご用意がありますが、この日の気分はもちもちの道明寺。
桜に桜。花より団子ならぬ花も団子も、が私のモットー。どちらか片方を蔑ろにするなんて、粋じゃありませんからね。
シンプルイズベストな道明寺。がつんと飛び込んでくる甘味の強いこしあんではなく、優しくじんわりと味わいが広がっていくこしあん。道明寺を一度咀嚼すると、しゅわっと中から顔を出してゆっくりと混ざり合っていくこしあんと、桜の葉の塩漬けからほんのり香りと塩気がうつった道明寺の相性は抜群。

目でこの場所ならではの桜を満喫し、
耳で海とは違う水がコンクリートに打ち付けられる音に耳を寄せ、
頬と鼻腔に温い潮気を含んだ風を浴び、
舌で甘美な旬を味わう。


すると不思議なことに、桜の花が「ちらちら」と散る音すら聞こえてくるような気がするのは私だけでしょうか。


ぼんやりしているようで、実は五感をフル稼働させていたとある昼下がり。
こんなカジュアルなお花見もいかがでしょう?