西小山駅からえびす通り商店会を歩いていきます。

西小山にはもっと大きな商店街もあるようですが、ここもなかなかにぎやか。

マツヤデンキはこのあたりに多い電気店。
大岡山や武蔵小山にもありますね。

まっすぐまっすぐ進みます。

車が行きかう圓融寺通りに、こんもり木が茂っている。
近づいてみると、ここが宮野古民家自然園。
工事をしているようで、トラックが止まっています。

入口で入園料200円を払うと
「ちょっと待ってください。案内しますから」と管理人さん。
えっ、案内してくれる?

ところが、管理人さんの電話に着信があり、しばし一人で園内をぶらぶら。

お庭はこんなです。

茶室もあれば祠もあります。
家の前にあったのを区画整理のために引っ込めたという道標もあります。

立派なとび石の上を歩きながら、のんびりお庭鑑賞。
だれもいません。静かさ満喫。

管理人さんの電話が終わり、主屋の鍵をあけてくれます。

この古民家園は、ここ碑文谷の農家であった宮野家が、屋敷や屋敷林を後世に保存して公開するために、平成7年に開園。
写真の主屋は、230年くらい前に建てられたもの。茅葺屋根に銅板をかぶせています。

都内の古民家は、移築されたものが多い。宮野家のようにもともとあった場所で保存されているのは貴重なのだそうです。家の中に置かれている家具や雑貨、文房具は、ほとんどが宮野家で集めたもの。

ご先祖様の写真があったり、ご家族の使ったものがあったり、そのおうちの気配が濃厚に残っています。

この廊下は、9mの一枚板で作ってあり、継ぎ目がない!
ガラスも大正初期のもの。

こんな貴重な廊下も立入OK,写真OK
「一番端から撮らないと」ってアドバイスまでしてもらう。

洗足周辺は、渋沢栄一一族らが大正時代に私鉄を作り、分譲地を作って、新しい住民が増えた地域。
けれど、この碑文谷のあたりは農家が残り、宮野家は洗足駅まで自分の土地だけを通っていけるような豪農だったそう。
そうでなくちゃ、こんな廊下は作れないかも。

とても楽しく親切な説明に感謝しつつ門を出ると
「帰るんですか。家の周り見ました?」と別の人から話しかけられる。

そんな宮野古民家自然園。
アットホームな「宮野さんのお宅訪問」のようなひとときでした。