【おにぎり】
『おにぎり大吉』目利きの元女将が握る海鮮おにぎり[築地]
元は大正2年(1913)創業の水産仲卸『内長』の女将だった、店主の峯崎みどりさん。「おにぎりをやりたくて分家した」そうで、食材を卸しにくる『内長』の内田大輔さんは「女将自身が目利きなので、いつも厳しいんですよ」と笑う。鮭ハラスは身を焼き、熱いうちに醤油を回しかけて具に。大きなおにぎりにかじり付くとたっぷり入った鮭ハラスが現れ、澄んだ脂からうっとりするような甘みがじわ~っ。
『おにぎり大吉』店舗詳細
外で食べるならココ!
はとば公園
階段を下りて隅田川テラスに出ると、隅田川と勝鬨橋が見渡せる。
『昭和食品』天然鮭のことなら何でもおまかせ![築地市場]
築地場外市場の中通りには、天然鮭の専門店が。自慢の超辛口紅鮭をはじめ、北海道産の時鮭、秋鮭など多様な鮭がずらりと並んでいる。焼き鮭をおにぎりにするには、個性の異なる複数の品種を混ぜ合わせ、「味わいのハーモニーを作るようにしています」と社長の佐藤友美子さん。筋子は「おにぎりなら紅鮭のものがいい」ようで、食べてみると確かに、独特の塩味とコクが米のうまみと抜群に合う。
『昭和食品』店舗詳細
外で食べるならココ!
築地川公園
ベンチが豊富で、広々とした芝生広場も。昔はここに川が流れていた。
『おにぎり処 さんかく』人と人との縁が詰まった農家直送の米[月島]
店主の渡辺幸恵さんは生まれも育ちも月島だが、一時富山県に住んでいたそう。そこで出会った農家の方々が米を毎年送ってくれ、「月島のみんなにお裾分けしたい」との思いから開店したという。そのコシヒカリはしっかりうまみがありつつ透明感のある味わいで、これを活かしたシンプルな塩むすびは老若男女に人気。近所の商店『北乃幸』の辛口鮭で作るおにぎりは、キリッとした塩味が元気をくれる。
『おにぎり処 さんかく』店舗詳細
外で食べるならココ!
月島第一児童公園
木立に囲まれ、緑が目に心地よい。中央にイチョウの木がそびえる。
【パン】
『Tsukiji Peppers Café』コショウ専門店ならではの魅力が満載[築地市場]
コショウの販売はもちろん、フードも提供。「店で料理に使うのは、辛さが控えめで香りのいいカンボジア産」とオーナーの岩瀬徹哉さん。サンドイッチは当初まかないだったが、常連客のリクエストでメニュー化されたのだとか。片手で食べられてボーリューミーなので、市場の人たちにもすこぶる好評だ。コショウをよりダイレクトに体験するなら、ペッパーチーズトーストがおすすめ。
外で食べるならココ!
市場橋公園
小さな公園だが、築地市場のはずれにあるので穴場。のんびりできる。
『TANUKI APPETIZING』ベーグルと具材の奥深きマリアージュ[勝どき]
ショーケースの中は色とりどりのベーグルサンド。ベーグルは具材によって変え、トマト、サラミ、バジルのベーグルサンドはモチモチの米粉ベーグルで挟む。南瓜、生ハム、カラフルポテトは、ほんのり甘いクランベリーピーカンベーグルで。生ハムの塩味、かぼちゃの甘み、なめらかさ、ポテトのほくほく食感など多角的に味わうことができ、まるで豪勢なサラダプレートを食べ終えたかのような満足感。
外で食べるならココ!
勝どき五丁目親水公園
隅田川の河口付近で、周囲の都会的な景色とのギャップがおもしろい。
『ペル・エ・メル』定番から個性派までよりどりみどり[豊洲]
1949年、本社の『三栄堂』がパン屋として創業。以来豊洲に根付き、地元に愛されている。オープン当初からあるクリームパンには自家製のカスタードクリームが使われ、その味からファンには「プリンパン」とも呼ばれているよう。他にも、豊洲直送のシラスを使うしらすフォカッチャや、トマトベースで牛肉にこだわった豊洲カレーパンなど、とにかく種類が多く、いろいろと食べてみたくなるはず。
『ペル・エ・メル』店舗詳細
外で食べるならココ!
豊洲公園
目の前には東京湾が広がり、海風のおかげで少し涼しく感じられる。
取材・文=信藤舞子 撮影=原 幹和
『散歩の達人』2023年9月号より